こんにちは、ナビセブ編集部の田口じゅんです。セブに住んで10年以上になります。暮らしとエリアの記事を担当しています。
家族からセブを理解するセブの結婚式へ行くと、新郎新婦だけでなく、家族や親族の存在が大きいことに気づきます。
- 両親、兄弟姉妹、いとこ
- Ninong、Ninangと呼ばれる後見人(スポンサー)
- ブライズメイド、グルームズマン、フラワーガール
そして、式の後に集まる多くのゲスト。日本では、結婚式を「二人の新しい生活の始まり」と考えることがあります。セブでも中心にいるのは新郎新婦です。しかし、同時に二つの家族がつながり、今後二人を支える人々を確認する家族の行事でもあります。
この記事では、セブアノの結婚式を、宗教だけでなく、家族と参加者の視点から整理します。
ナビセブ編集部のまとめ
セブの結婚式には、主に教会式(Church Wedding)と民事婚(Civil Wedding)があります。
| 形式 | 一般的な特徴 |
|---|---|
| 教会式 | 教会で宗教的な式を行う |
| 民事婚 | 裁判官や市長など権限のある人が執り行う |
| 挙式 | 誓約、署名、写真撮影などを行う |
| 披露宴 | 食事、スピーチ、ダンス、ゲームなどを行う |
| プリンシパル・スポンサー | 結婚を見守る年長者や支援者 |
| セカンダリー・スポンサー | キャンドル、ベール、コードなどを担当する |
教会式は目立ちますが、セブアノ全員が同じ形式で結婚するわけではありません。宗教、予算、家族の希望、法的条件によって形は異なります。
教会式と民事婚
教会式
カトリックの教会式では、司祭の前で誓約し、ミサを含む式を行うことがあります。新婦が家族と入場し、新郎が前方で待つ形をよく見ます。
その後、聖書朗読、誓約、指輪の交換、祝福などが続きます。ただし、教会や教区、新郎新婦の事情によって進行は異なります。カトリック教会で結婚する場合は、民事上の書類だけでなく、教会が指定する準備、面談、セミナー、証明書などが必要になることがあります。
民事婚
民事婚は、裁判官や市長など、法律上の権限を持つ執行者(Solemnizing Officer)の前で行われます。フィリピンの家族法(Family Code)では、特定の宗教儀式を必須としていません。
しかし、原則として新郎新婦が執行者の前に本人として出席し、成人した2人以上の証人の前で互いを夫婦とする意思を表明し、婚姻証明書(Marriage Certificate)へ署名する必要があります。
民事婚は小規模とは限りません。式は簡潔でも、その後に家族や友人を招いて大きな披露宴を行うことがあります。
法的な婚姻と結婚パーティーは別
華やかなドレス、写真、披露宴があっても、それだけで法的な婚姻が成立するわけではありません。フィリピンでは一般に、
- 婚姻許可証(Marriage License)
- 権限のある執行者(Solemnizing Officer)
- 新郎新婦本人の意思表示
- 成人した2人以上の証人
- 婚姻証明書(Marriage Certificate)
- Local Civil Registrar(地域の住民登録官)への登録
などが関係します。一部には婚姻許可証が不要となる法律上の例外がありますが、誰にでも適用されるものではありません。また、結婚後は登録された婚姻証明書をPSAから取得できるようになりますが、登録からPSAの記録へ反映されるまで時間がかかる場合があります。
法的手続きが必要な人は、SNSやウェディングプランナーの説明だけで判断せず、挙式地のLocal Civil Registrarと教会の双方へ確認します。
家族はどこまで参加する?
セブの結婚式では、両親だけでなく、親戚が大きく関わることがあります。兄弟姉妹やいとこが、
- 新郎新婦の付き添い(エントラージュ)に参加する
- ゲストを案内する
- 飾り付けを手伝う
- 食事や移動手段を手配する
- 挙式や披露宴でスピーチをする
- 遠方の親族を迎える
こともあります。家族の意見が会場、招待客リスト、日程、宗教形式に影響する場合もあります。しかし、家族の関与が強いほどよいとは限りません。新郎新婦の希望と家族の期待が一致しないこともあります。
結婚式を「家族を大切にする文化」で終わらせず、準備と費用を誰が負担しているのかも見る必要があります。
プリンシパル・スポンサーとは?
セブの結婚式の招待状を見ると、プリンシパル・スポンサー(Principal Sponsors)の名前が並んでいることがあります。一般に、社会経験のある夫婦、親族、家族の友人、仕事上の関係者などが選ばれます。
男性をNinong、女性をNinangと呼ぶことがあります。プリンシパル・スポンサーは挙式の証人として署名するだけでなく、結婚後も二人を見守り、助言する存在として期待される場合があります。
ただし、実際の関係は人によって異なります。日常的に相談するスポンサーもいれば、結婚式を機に名前を連ねる関係もあります。人数や選び方にも決まった一つの形はありません。
セカンダリー・スポンサーとは?

教会式では、セカンダリー・スポンサー(Secondary Sponsors)が特定の役割を担当することがあります。
| スポンサー | 主な役割 |
|---|---|
| キャンドル・スポンサー | キャンドルを灯す |
| ベール・スポンサー | 新郎新婦にベールを掛ける |
| コード・スポンサー | コード(ひも)を掛ける |
| アラス(Arrhae)を運ぶ人 | 硬貨を運ぶ |
| リングベアラー | 指輪を運ぶ |
| 聖書を運ぶ人 | 聖書を運ぶ |
ベール、コード、硬貨には宗教的・象徴的な意味があります。しかし、すべての結婚式で同じ演出が行われるわけではありません。役割を依頼された場合は、立つ場所、移動する時刻、服装、リハーサルの有無を確認します。
名前だけの役だと思っていると、当日に進行が分からなくなる可能性があります。
挙式と披露宴は別の時間
結婚式の招待状には、挙式と披露宴の場所が別々に書かれていることがあります。例えば、
- 挙式は教会
- 披露宴はホテル
- 写真撮影は教会の外
- 食事は別の宴会場
という流れです。教会から披露宴会場まで移動が必要なら、交通渋滞も考えます。セブシティやマンダウエシティでは、短い距離でも夕方や週末に時間がかかる場合があります。
送迎が用意されるのか、自分でGrabやタクシーを手配するのかも確認します。挙式だけ、または披露宴だけに招待される場合もあります。招待状に書かれた範囲を見て判断します。
披露宴では何をする?
披露宴は食事だけではありません。一般的には、
- 新郎新婦の入場
- お祈り
- 家族やスポンサーの紹介
- 食事
- ケーキカット
- 乾杯
- スピーチ
- ファーストダンス
- ブーケトス
- ゲーム
- 写真撮影
などが行われます。順番や内容は結婚式によって異なります。開始から終了まで数時間かかることもあります。途中で帰る必要がある場合は、新郎新婦や家族へ短く挨拶してから帰ると丁寧です。
招待状で確認すること
結婚式へ招待されたら、次を確認します。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 日付 | 日付と曜日 |
| 挙式 | 開始時刻と教会 |
| 披露宴 | 会場と開始予定時刻 |
| 服装指定 | フォーマル、セミフォーマル、色の指定 |
| 出欠の返信(RSVP) | 返答期限と連絡方法 |
| ゲスト | 同伴者や子どもの参加 |
| 移動 | 会場間の移動方法 |
| 贈り物 | ギフトリストや希望の有無 |
特に重要なのは出欠の返信(RSVP)です。結婚式では席、料理、テーブルを人数に合わせて準備します。出席すると答えた後に行けなくなった場合は、できるだけ早く連絡します。反対に、招待されていない家族や友人を無断で連れて行かないようにします。
服装は教会と披露宴の両方で考える
服装の指定がある場合は、それを優先します。教会式では、肩や胸元、丈などに配慮が必要な場合があります。冷房の強い披露宴会場もあるため、羽織れるものがあると便利です。
男性はBarong Tagalogを着ることがありますが、外国人ゲストが必ず用意しなければならないわけではありません。不明な場合は、
What is the dress code?
服装の指定は何ですか?
Is this color okay?
この色で大丈夫ですか?と確認できます。新婦と同じ白に見える服や、指定された結婚式のテーマカラーと大きく異なる服を避けたほうがよい場合もあります。
結婚祝いはどうする?
贈り物の形式は結婚式によって異なります。
- 家庭用品
- ギフト券
- 現金
- オンライン送金
- ギフトリスト(Wedding Registry)
- 新郎新婦が希望する品
などがあります。現金を封筒に入れて渡す場合もありますが、必須ではありません。招待状に贈り物に関する案内があれば、それに従います。高価な贈り物を競う必要はありません。新郎新婦との関係、自分の予算、結婚式の形式に合わせて選びます。
結婚式には大きな費用がかかる
教会、会場、料理、衣装、写真、飾り付け、移動など、結婚式には多くの費用が必要です。ゲストや付き添いが多くなるほど、準備も複雑になります。
一方で、民事婚と小さな食事会だけを選ぶカップルもいます。大規模な結婚式が家族への愛情を示し、小規模な結婚式がそうではない、ということではありません。結婚式の写真だけを見て、家庭の経済状況や幸福度を判断することはできません。
ナビセブ結婚式ガイド|招待状を受け取ったら
- 挙式と披露宴の場所を分けて確認する
- 返信期限までに出欠を伝える
- 同伴者や子どもの参加条件を確認する
- 服装と色の指定を見る
- 会場間の交通手段を準備する
- 役割を頼まれたらリハーサルと進行を確認する
- 欠席へ変わった場合は早めに連絡する
結婚式に参加するとき、文化を完全に理解している必要はありません。分からない点を事前に聞くことが、最も確実な準備です。
ナビセブ編集部の結論
セブアノの結婚式は、新郎新婦だけを見ると理解しにくい行事です。
- 両親や親族
- プリンシパル・スポンサー
- セカンダリー・スポンサー
- 友人や職場の人々
多くの人が、それぞれの役割を持って参加します。教会式では宗教的な意味が中心になります。民事婚では簡潔な式を選ぶことができます。しかし、どちらも法律上の手続きと家族の祝いは別に考える必要があります。
セブの結婚式で私が大切だと思うのは、豪華さではありません。二人が誰に支えられ、これから誰と関係を築いていくのかが見えることです。結婚式は二人の約束です。同時に、その約束を家族と社会の中で確認する日でもあります。
よくある質問
セブアノは全員教会式で結婚しますか?
いいえ。民事婚、他宗派の結婚式、小規模な式など、さまざまな形式があります。
NinongとNinangは何をする人ですか?
結婚式ではプリンシパル・スポンサーとして、挙式の証人や結婚後の助言者として選ばれることがあります。実際の役割は家庭や本人との関係によって異なります。
挙式に遅れても大丈夫ですか?
誓約や署名が行われるため、指定時刻より前に到着するのが基本です。教会内での入場制限がある場合もあります。
招待されていない家族を連れて行けますか?
原則として事前確認が必要です。席と料理は予約人数に合わせて準備されるため、無断で同伴者を増やさないようにします。
結婚祝いは現金がよいですか?
現金を渡す場合もありますが、必須ではありません。招待状の案内、新郎新婦との関係、自分の予算に合わせます。
主な確認資料

- Lawphil|Executive Order No. 209:Family Code of the Philippines
- Philippine Statistics Authority|Marriage Certificate
- Philippine Statistics Authority|Civil Registration
- Philippine Statistics Authority|Certificate of No Marriage
- Vatican|Code of Canon Law:Marriage
- Cebu City Government|Office of the City Civil Registrar
※この記事は、フィリピンの一般的な結婚制度と、セブで見られる結婚式の例を整理したものです。
※必要書類、教会の条件、費用、日程は挙式地、宗派、国籍、個人の状況によって異なります。実際の手続きではLocal Civil Registrarおよび利用する教会へ確認してください。
情報確認日:2026年8月29日





