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20年前と今でセブの仕事はどう変わった?
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20年前と今でセブの仕事はどう変わった?

20年前と今の最大の違いは、「Cebuにいながら世界の仕事ができるようになったこと」です。2025年のCentral Visayasでは約293万人が働き、その64.9%がサービス業でした。

田口じゅん(ナビセブ編集部)約12分公開 更新

上空から見たCebu IT ParkのGarden BlocとSugbo Mercado。

田口じゅんのアイコン

こんにちは、ナビセブ編集部の田口じゅんです。セブに住んで10年以上になります。暮らしとエリアの記事を担当しています。

私はセブで約20年暮らしています。この20年で、街の風景だけでなく、人々の働き方も大きく変わりました。以前からあった港、工場、商店、観光に加え、現在はBPO、IT、オンライン教育、医療、Eコマースなど、海外やインターネットとつながる仕事が増えています。

働く場所も、ダウンタウンや工場だけではありません。IT Parkの高層オフィス、自宅、オンラインのプラットフォームへと広がりました。

ナビセブ編集部のまとめ

20年前と今の最大の違いは、「セブにいながら世界の仕事ができるようになったこと」です。

約20年前 現在
地元客を相手にする仕事 海外顧客を相手にする仕事
昼間中心 夜勤・24時間勤務
店舗・工場・現場 オフィス・自宅・オンライン
現金中心 電子決済・オンライン注文
対面サービス チャット・ビデオ通話・プラットフォーム
一つの職種を長く続ける スキルを更新しながら働く
メトロセブ中心 地方や離島からもオンラインで参加
英語は接客のスキル 英語そのものが輸出サービス

2025年のCentral Visayasでは約293万人が働き、その64.9%がサービス業でした。工業は19.5%、農業は15.7%です。現在のセブは、明確にサービス業を中心とする経済になっています。

20年前もセブには仕事があった

Cebu Cityの港で係留ロープを扱う港湾作業員
Cebu Cityの港で係留ロープを扱う港湾作業員。

20年前のセブが、農業と観光だけで成り立っていたわけではありません。セブ市には小売店、銀行、大学、病院があり、マンダウエには家具と製造業、バランバンには造船業がありました。

セブ港も、長く地域の物流を支えてきました。

地域 以前からある産業
セブ市 小売、金融、教育
マンダウエ 製造業、家具
マクタン 観光、輸出向けの製造業
バランバン 造船
セブ州 農業、漁業
セブ港周辺 海運、卸売、物流

変わったのは、古い産業がすべて消えたことではありません。そこに、海外向けサービスとデジタル技術を使う仕事が加わったことです。

IT Parkがセブの働く時間を変えた

セブの仕事の変化を最も象徴する場所がCebu IT Parkです。私がセブに来た頃にもIT Parkはありましたが、現在ほど高層オフィス、レストラン、コンドミニアムが集まる街ではありませんでした。

BPOが拡大すると、北米などの時間に合わせて夜間に働く人が増えました。その結果、次の仕事も夜間に必要になりました。

  • レストランのスタッフ
  • コンビニのスタッフ
  • 警備員
  • タクシー・Grabのドライバー
  • ビルのメンテナンス
  • 清掃スタッフ
  • フードデリバリーのライダー

BPOが直接雇用した人だけでなく、その周辺で働く人の時間まで変えたのです。セブで深夜にも食事ができ、人が移動している背景には、24時間動く産業があります。

英語が「仕事の商品」になった

以前からセブでは、観光や海外就職のために英語が使われていました。しかし、BPO、オンライン教育、バーチャルアシスタントの仕事が増え、英語そのものがセブから海外へ提供するサービスになりました。

仕事 海外へ提供するもの
コールセンター カスタマーサポート
BPO 経理、人事、バックオフィス業務
IT ソフトウェア、技術サポート
オンライン教育 英語レッスン
バーチャルアシスタント スケジュール管理、リサーチ、事務
クリエイティブの仕事 デザイン、動画、コンテンツ
医療系のBPO 医療コーディング、保険関連のサポート

製品を船で輸出しなくても、セブの人がインターネットを通して海外企業や顧客へサービスを提供できます。これは、この20年で起きた最も大きな変化の一つです。

BPOは単純なコールセンターだけではない

BPOというと、電話対応だけを想像する人もいます。しかし、現在のIT-BPMには、より専門的な仕事が含まれます。

  • ソフトウェア開発
  • データ分析
  • 財務・経理
  • 医療情報の管理
  • 法務サポート
  • サイバーセキュリティ
  • デジタルマーケティング
  • AIを使った業務支援

IT and Business Process Association of the Philippinesによると、フィリピンのIT-BPM産業は2025年に約190万人の雇用と約400億USドルの輸出収入へ到達する見通しを示しました。

これは全国の数字であり、セブだけの雇用者数ではありません。しかし、セブがマニラ以外の主要なIT-BPM拠点であることは、IT Parkやビジネスパークの24時間動くオフィスからも分かります。

観光の仕事も専門化した

20年前からセブにはリゾートと観光業がありました。しかし、現在は旅行者の目的と予約方法が多様化しています。

以前からある仕事 広がった仕事
ホテルスタッフ レベニューマネジメント
ツアーガイド ツアーのオンライン販売
ボートの乗組員 海の安全管理・ダイビングのサポート
旅行代理店 OTA・オンライン予約
レストランのスタッフ デリバリー・オンラインでの宣伝
ドライバー 配車アプリでの送迎
カメラマン ドローン・SNS向けのコンテンツ

旅行者はインターネットでホテルを比較し、アプリで車を呼び、SNSで行き先を決めます。現場の接客だけでなく、オンライン上で見つけてもらい、予約を管理し、評価に対応する仕事が必要になりました。

モールと小売の仕事も変わった

Toledo City Public Market(Rafols, Toledo)
Toledo City Public Market(Rafols, Toledo)。

セブではモールが生活の中心ですが、買い物は店舗だけで完結しなくなりました。ネットショッピング、フードデリバリー、電子決済が広がり、店舗の裏側に新しい仕事が生まれています。

  • 倉庫のスタッフ
  • デリバリーのライダー
  • ネット販売の出店者
  • 商品撮影のカメラマン
  • チャットサポート
  • デジタルマーケティング
  • 決済システム
  • 在庫管理

一方、サリサリストアや公設市場も残っています。新しい小売が古い小売を完全に置き換えたのではなく、複数の販売方法が共存するようになりました。

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建設業が新しい仕事の場所を造った

BPO、小売、医療が成長するには、働く場所が必要です。IT Park、Cebu Business Park、SRP、Mactan Newtownなどの開発によって、オフィス、ホテル、モール、病院、コンドミニアムが増えました。

建設中にはエンジニア、溶接工、電気工、大工が働き、完成後には別の仕事が生まれます。

建設中 完成後
建築家 オフィスで働く人
エンジニア ホテルスタッフ
建設作業員 小売店のスタッフ
電気工 警備員
重機のオペレーター ビルのメンテナンス
資材の運搬 不動産の管理

建設業は一時的に建物を造るだけでなく、その後の雇用を入れる器を造っています。

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医療は成長産業になった

人口増加、高齢化、慢性疾患、検査需要によって、医療の仕事も増えています。Central Visayasでは、保健・社会福祉(Human Health and Social Work Activities)が2025年に12.2%成長し、16産業の中で最も高い成長率となりました。

医師や看護師だけでなく、次の専門職が必要です。

  • 臨床検査技師
  • 薬剤師
  • 診療放射線技師
  • 理学療法士
  • 医療コーダー
  • HMO・保険のスタッフ
  • 病院のIT担当
  • 医療機器のエンジニア

病院の仕事にもデジタル化と専門化が進んでいます。

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「会社へ行く」が仕事の前提ではなくなった

パンデミックはセブの働き方を大きく変えました。BPOやオンラインサービスの一部では、オフィス勤務から在宅勤務、さらにハイブリッド勤務へ移行しました。

IBPAPの2023年時点の調査では、加盟企業の多くがハイブリッド型を採用し、従業員の60〜70%がオフィス、30〜40%がリモートで働いていました。すべての仕事を自宅で行えるわけではありません。

ホテル、病院、建設、製造、運輸などは現場が必要です。その結果、セブでは「場所を選べる仕事」と「必ず現場へ行く仕事」の差が大きくなりました。

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アプリが個人の働き方を変えた

Grab、フードデリバリー、ネット販売などのプラットフォームは、会社に固定雇用されない働き方を広げました。以前からセブには自営業者が多くいました。しかし、現在はアプリを通して注文を受け、評価され、報酬を得ることができます。

従来の働き方 プラットフォーム型の働き方
店頭で客を待つ アプリから注文を受ける
固定ルート 需要に応じて移動
現金 電子決済
口コミは近所中心 評価が仕事に影響
営業時間を固定 自分で稼働時間を決める

自由度がある一方、収入の変動、燃料費、保険、社会保障などの課題もあります。

仕事は増えたが、全員が豊かになったわけではない

新しいオフィスやモールが増えると、街全体が豊かになったように見えます。しかし、仕事があることと、安定した生活ができることは同じではありません。Central Visayasでは2025年に約293万人が就業していましたが、そのうち約18万4,000人は、もっと長い時間働きたい、または追加の仕事が欲しいと回答していました。

不完全就業率は6.3%です。セブには次の差があります。

  • 専門スキルが必要な高収入職と単純労働
  • 正社員と短期契約
  • リモートワークができる職種と現場職
  • 都市部と地方
  • 英語・デジタルスキルを持つ人と持たない人

新しい産業が成長しても、教育や研修へアクセスできなければ、その仕事に移れない人が残ります。

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AIでセブの仕事はどう変わる?

これから最も大きな変化を起こす可能性があるのがAIです。特に、決められた内容を繰り返す仕事は自動化されやすくなります。一方で、AIを使いながら判断し、人と話し、問題を解決する仕事は残ります。

変化しやすい仕事 重要になる能力
定型的なデータ入力 データを確認・判断する力
台本どおりの対応 複雑なカスタマーサポート
単純な翻訳 文脈・文化の理解
情報の検索 正しさを検証する力
定型的なコンテンツ 経験と専門知識
単純な予約処理 問題解決と提案

英語だけ、パソコンだけでは十分ではなくなります。英語、デジタル、専門知識、人とのコミュニケーションを組み合わせることが必要です。

データで見る約20年前との比較

同じ方法で集計されたセブだけの2006年と2025年の職種別データが、そろっているわけではありません。ここでは、過去と現在の街の変化、各時点の公式統計、産業資料を組み合わせています。

  • 約293万人
    2025年にCentral Visayas全体で働いていた人数です。セブだけの数字ではありません。
  • サービス業64.9%
    Central Visayasの全就業者に占める2025年の割合です。BPOだけでなく、小売、運輸、教育、医療などを含みます。
  • IT-BPM約190万人
    2025年のフィリピン全国の見通しです。セブの雇用者数ではありません。
  • リモート勤務30〜40%
    IBPAP加盟企業を対象とした2023年時点の働き方です。セブの全企業や現在の全従業員を示す数字ではありません。

ナビセブ編集部の結論

この20年で、セブの仕事は「地域の中で働く」ものから、「セブにいながら世界と働く」ものへ広がりました。IT Parkでは夜中に海外顧客へ対応し、自宅からオンラインでサービスを提供し、マクタンでは世界から来た旅行者を迎え、バランバンでは世界へ輸出する船を造っています。

しかし、すべての仕事が新しくなったわけではありません。港、工場、建設、商店、農業、漁業など、セブの日常を支える仕事は今も必要です。これから重要なのは、新しい産業と古い産業を分けることではありません。

デジタル技術とAIを使いながら、セブの人がより専門性の高い仕事へ移れるようにすることです。セブの仕事は、この20年で大きく変わりました。そして、次の20年は、これまで以上に速く変わっていくと思います。

よくある質問

セブで最も多くの人が働く分野は何ですか?

Central Visayasではサービス業が最大で、2025年の就業者の64.9%を占めました。

セブではBPO以外にどんな仕事がありますか?

小売、観光、建設、製造、造船、港湾物流、医療、教育、農業などがあります。

在宅勤務はセブで一般的ですか?

BPO、IT、バーチャルアシスタント、オンライン教育などでは利用されています。しかし、現場が必要な仕事ではオフィスや施設への出勤が必要です。

AIでBPOの仕事はなくなりますか?

定型業務は減る可能性があります。しかし、専門知識、判断、顧客対応、AIを管理する仕事へ移行する可能性もあります。

主な確認先

情報確認日:2026年8月29日

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