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セブの建設ラッシュを街から見る
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セブの建設ラッシュを街から見る

Cebuの建設は、古い市街地を建て替えるだけではなく、新しい街を外側へ広げる形で進んでいます。Cebuでは建設が続いていますが、毎年同じ勢いで増えているわけではありません。2025年に建築許可件数は減少しましたが、2026年5月は再び前年同月を上回りました。

田口じゅん(ナビセブ編集部)約10分公開 更新

Cebu Cityの市街地越しに見るCebu-Cordova Link Expressway(CCLEX)。

田口じゅんのアイコン

こんにちは、ナビセブ編集部の田口じゅんです。セブに住んで10年以上になります。暮らしとエリアの記事を担当しています。

私はセブで約20年暮らしています。長く住んでいると、セブの変化を最も強く感じるのは、建物と道路です。以前は空き地だった場所に高層コンドミニアムが建ち、海だった場所が埋め立てられ、新しい商業地区が生まれました。

しかし、セブの建設ラッシュは、単に建物の数が増えたという話ではありません。人が集まり、仕事が増え、交通が変わり、街の中心そのものが広がってきた歴史です。

ナビセブ編集部のまとめ

セブの建設は、古い市街地を建て替えるだけではなく、新しい街を外側へ広げる形で進んでいます。

確認できる変化 公式データ
Central Visayasの建築許可件数・2024年 19,585件
同・2025年 12,868件
2025年の前年比 34.3%減少
2026年5月の許可件数 1,389件
前年同月比 27.9%増加
Cebu CityのGDP・2024年 ₱334.48 billion
Metro Cebu Expressway計画 約56.9km
CCLEX 2022年開通

セブでは建設が続いていますが、毎年同じ勢いで増えているわけではありません。2025年に建築許可件数は減少しましたが、2026年5月は再び前年同月を上回りました。「建設ラッシュが永久に加速している」と見るのではなく、増減を繰り返しながら街が拡大していると考える方が正確です。

20年前と今では街の中心が違う

私がセブに住み始めた頃、旅行者や外国人が行く場所は、現在より限られていました。Cebu Cityの中心といえば、ダウンタウン、Fuente、Ayala周辺が中心でした。IT Parkにもすでに企業や建物はありましたが、現在のように高層オフィス、コンドミニアム、ホテル、飲食店が密集する街ではありませんでした。

SRPも、広い道路と空き地が目立つ場所でした。現在は次のように、複数の新しい都市拠点が生まれています。

エリア 主な変化
Cebu IT Park オフィス、コンドミニアム、ホテル、モール
Cebu Business Park オフィスと住宅の高層化
SRP モール、アリーナ、コンベンション、住宅開発
Mactan Newtown オフィス、住宅、ホテル、商業施設
マンダウエ 倉庫、オフィス、コンドミニアム
コルドバ CCLEXによるCebu City側との接続

セブは、一つの中心に向かって成長する街から、複数の中心を持つ都市圏へ変わっています。

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高層ビルが増えた理由

セブで高層建築が増えた背景には、複数の需要があります。

BPOとオフィス

IT ParkやBusiness Parkでは、BPOを中心に大規模なオフィス需要が生まれました。一つの会社で数百人、数千人が勤務するため、大きなオフィスビルと周辺の飲食、交通、住宅が必要になります。

コンドミニアム

人口増加や都市部への通勤需要に加え、海外で働くフィリピン人、投資家、外国人による購入も建設を支えてきました。

ホテルと観光

観光、出張、留学、国際イベントの増加に合わせ、Cebu Cityとマクタンを中心に宿泊施設が増えました。

モールと商業施設

セブでは買い物だけでなく、食事、行政手続き、映画、イベント、医療までモールに集まります。そのため、大型開発では住宅、オフィス、ホテル、モールを組み合わせた複合開発が多くなっています。

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SRPは「何もなかった場所」に街を造っている

South Road Properties、通称SRPは、Cebu City南側の埋立地です。SRPの変化は、セブの建設ラッシュを最も分かりやすく見せています。以前は、海沿いの広い道路と空き地が目立っていました。

しかし、その後、SM Seaside City Cebu、Il Corso、NUSTAR Resortなどが開業し、住宅、商業、イベント施設の建設が進みました。現在のSRPは、単なる郊外の埋立地ではありません。

Cebu Cityが、既存市街地の外側に新しい経済圏を造っている場所です。一方で、建物が増えるだけでは街になりません。公共交通、歩道、排水、学校、病院、住宅、日常的に使える店舗がそろう必要があります。

SRPが本当の街になるかどうかは、巨大施設の数だけでは判断できません。

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CCLEXで建設の方向が変わった

2022年に開通したCebu-Cordova Link Expressway、CCLEXは、Cebu City側とコルドバを結びました。それまでMetro Cebuの主要な橋は、マンダウエとマクタンを結ぶ北側に集中していました。

CCLEXによって、セブ南側からマクタン方面へ向かう新しいルートが生まれました。橋が完成すると、移動時間だけでなく、土地の価値や開発の方向も変わります。

  • コルドバ周辺の住宅開発
  • SRP側の商業開発
  • セブ南部からマクタン方面への新しい動線
  • 倉庫や物流施設の立地検討
  • ホテルや観光プロジェクトへの投資

道路や橋は、完成した場所だけを変えるものではありません。その周辺に、次の建設を呼び込む力があります。

Metro Cebu Expresswayは約56.9kmの計画

DPWHが公表しているMetro Cebu Expresswayは、Metro Cebuの交通需要に対応するために計画された、約56.9kmの高規格道路です。計画どおり完成すれば、南北に細長いセブの移動を大きく変える可能性があります。

しかし、大規模道路は発表された計画と、実際に完成した区間を分けて考える必要があります。用地取得、資金、設計、環境、工期によって計画は変更されることがあります。そのため、約56.9kmは「現在利用できる道路の長さ」ではなく、DPWHが示している計画規模です。

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建設ラッシュは数字だけでは分からない

PSA Central Visayasによると、Central Visayasで許可された建設は、2024年の19,585件から2025年には12,868件へ減少しました。減少率は34.3%です。

しかし、2026年5月には1,389件が許可され、前年同月の1,086件から27.9%増加しました。

時点 建築許可件数 比較
2024年通年 19,585件 ―
2025年通年 12,868件 34.3%減
2025年5月 1,086件 ―
2026年5月 1,389件 27.9%増

建築許可件数が減ったから、セブの開発が止まったとは言えません。一件の住宅と、巨大なモールや高層コンドミニアムでは、同じ「一件」でも規模が違うからです。反対に、クレーンが多く見えるだけで、市場全体が好調だとも言い切れません。

建設現場では誰が働いている?

建設は、現場作業員だけで成り立つ産業ではありません。

段階 主な仕事
計画 開発会社、資金調達、市場調査
設計 建築家、エンジニア、測量士
許可 行政手続き、建築担当官
基礎工事 掘削、杭打ち、コンクリート
建築 大工、溶接工、石工、電気工
設備 配管、空調、エレベーター
仕上げ 塗装、タイル、内装
完成後 警備、清掃、不動産管理

さらに、セメント、鉄筋、ガラス、家具、運送、食事、作業員の住居など、周辺の仕事にも広がります。一つの高層ビルが完成するまでに、多くの企業と職種が関係しています。

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建設が増えると生活は便利になる?

Cebu Cityの丘陵地に広がる住宅

新しい建物や道路には、多くの利点があります。

  • 新しい雇用が生まれる
  • 住宅の選択肢が増える
  • 商業施設やホテルが増える
  • 地域間の移動ルートが増える
  • 使われていなかった土地が経済圏になる

しかし、建設が増えれば自動的に暮らしやすくなるわけではありません。

  • 工事による渋滞
  • 排水能力への負担
  • 住宅価格と家賃の上昇
  • 水道・電力需要の増加
  • 歩道や公共交通の不足
  • 完成後も入居者が少ない建物

建物を造る速度に、交通や生活インフラが追いつくかが重要です。

NAVI CEBU DATA CHECK|19,585件と12,868件

Central Visayas全体の建築許可件数です。Cebu Cityだけの数字ではありません。

  • 建築許可件数
    実際に完成した建物の数ではありません。許可後に延期・変更される場合があります。
  • Metro Cebu Expressway約56.9km
    DPWHが公表している計画規模です。全区間が完成しているという意味ではありません。
  • Cebu CityのGDP ₱334.48 billion
    2024年の実質GDPです。建設業だけの生産額ではなく、Cebu Cityの経済全体を示します。
  • 建設ラッシュ
    公式な統計分類や一定の基準がある言葉ではありません。高層建築、道路、埋立地、住宅などの開発が集中する状態を表す一般的な呼び方です。

ナビセブ編集部の結論

約20年前と比べると、セブの街は大きく変わりました。IT Parkは一つのビジネス街から24時間動く街になり、SRPには新しい商業・イベント地区が生まれ、CCLEXはCebu Cityとコルドバを結びました。

しかし、セブの建設ラッシュを、完成した高層ビルの数だけで見るべきではありません。その建物に人が入り、仕事が生まれ、公共交通や排水、電力、水道が追いついて、初めて街として機能します。

セブでは今も、新しい街を造る工事が続いています。そして、その工事がセブを本当に暮らしやすくするのかを確認することが、次の段階です。

FAQ

Cebuでは今もConstruction Boomが続いていますか?

開発は続いています。ただし、2025年の建築許可件数は前年より減少しており、すべての分野が同じ勢いで拡大しているわけではありません。

最も変化が大きい場所はどこですか?

SRP、Cebu IT Park、Mactan Newtown、コルドバなどです。それぞれ商業、オフィス、住宅、交通の異なる開発が進んでいます。

建築許可件数は完成した建物の数ですか?

いいえ。許可された工事の数です。実際の着工や完成とは時期が異なる場合があります。

建設が増えると渋滞は減りますか?

道路や橋は新しいルートを生みます。しかし、その周辺開発によって交通量も増えるため、建設だけで渋滞が解決するとは限りません。

主な確認先

情報確認日:2026年8月29日

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