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ミシュランが評価したセブの郷土料理10店|伝統と進化の両方を食べ比べる
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ミシュランが評価したセブの郷土料理10店|伝統と進化の両方を食べ比べる

フィリピン料理として評価された8店に、地元の食べ物2店を加えた10店。ビブグルマン3店とセレクテッド5店の違いから、伝統と進化の両方をたどります。

谷口まり(ナビセブ編集部)約12分公開 更新

Puso・Seafood・Lechonを含むCebuの食卓。

谷口まりのアイコン

こんにちは、ナビセブ編集部の谷口まりです。親子でセブに移住しました。観光とグルメの記事を担当しています。

2026年版ミシュランガイドで、セブから掲載されたレストランは18店です。そのうち、ミシュランの料理分類に「フィリピン」または「フィリピン / 現代」が入るレストランは8店です。さらに、屋台の食べ物に分類されるEsmenと、軽食に分類されるパレスパレスの2店も、セブで親しまれている地元の食べ物を中心にしています。つまり、フィリピン分類が8店、地元の食べ物系が2店で、合計10店です。

ただ、10店をすべて「フィリピン料理のレストラン」とまとめると、違いが分かりません。約60年続くリナラン、セブのレチョン、フンバ、家庭料理、モダンなセブアノ料理、15品のテイスティングメニューまで、料理の形は大きく異なります。今回は、ミシュランが評価したセブアノ・フィリピン料理を、伝統を残す店と、現代的に組み立て直す店の二つから見ていきます。

今回紹介する10店は次のとおりです。

  • Esmen
  • ハウス・オブ・レチョン
  • ATO-AH
  • Abaseria Deli & Cafe
  • ランタウ(コンポステラ)
  • パレス・バッチョイ・フードハウス
  • Lasa
  • Abli
  • Sialo
  • パレスパレス

フィリピン分類の8店のうち、ビブグルマンは3店、セレクテッドは5店です。

ナビセブ編集部のまとめ

10店の比較

バナナの葉に並べたフィリピン料理

ミシュラン区分の内訳

皿に盛ったセブのレチョン

ビブグルマンは、アバセリア・デリ&カフェ、Lasa、パレス・バッチョイ・フードハウスの3店。ミシュランセレクテッドは、Abli、ATO-AH、ハウス・オブ・レチョン、ランタウ(コンポステラ)、Sialoの5店です。3+5=8店。さらに、料理分類は異なりますが、Esmenとパレスパレスも、セブの地元の食べ物を代表する掲載店です。

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全体像と判断基準

器に入ったバッチョイ

セブアノ料理とフィリピン料理は同じ?

フィリピン料理は、フィリピン全体の料理を示す大きな分類です。一方、セブアノ料理は、セブを中心とする地域の料理です。同じアドボでも、家庭や地域によって、酢、しょうゆ、砂糖、ココナッツミルクの使い方が変わります。同じグリル料理でも、タガログ語ではInihaw、セブアノ語ではSinugbaと呼ばれます。

だからセブアノ料理はフィリピン料理の一部ですが、食材・味付け・調理法にセブ独自の地域性があると考えると分かりやすくなります。

セブアノ料理を理解する5つの料理

ミシュラン掲載店から最初に知っておきたい料理は、リナラン、レチョン、フンバ、キニラウ、トルタの5つです。スープ、豚の丸焼き、豚肉の煮込み、生のシーフード、焼き菓子と、料理の種類はまったく違います。この5品を見るだけでも、セブアノ料理がレチョンだけではないことが分かります。

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店・場所ごとの詳細

1|Esmen

約60年、作り方を変えずにリナランを出すEsmenは、パシルの市場のそばにある食堂です。ミシュラン区分:ビブグルマン。料理分類:屋台の食べ物。価格:₱。住所:10 F. Rallos通り, Pasil, セブ市。営業時間:6:00〜14:00。営業日:毎日。

リナランとは?

リナランは、魚、香味野菜、発酵させた黒豆、酸味のある材料を煮込む、中部ビサヤの魚の煮込みです。Esmenは、Tagotongan、つまりハリセンボンを使うリナランで知られています。ミシュランは、Esmenについて、料理を現代風に変えるのではなく、地域で長く食べられてきた形を守っている店として紹介しています。伝統的なセブアノ料理から始めるなら、Esmenです。

2|ハウス・オブ・レチョン

Cebu式Lechon

セブを代表する豚の丸焼きを出すハウス・オブ・レチョンは、Acacia通りにあります。ミシュラン区分:セレクテッド。料理分類:フィリピン。価格:₱。住所:Acacia and Tojong通り, セブ市。営業時間:10:00〜21:00。営業日:毎日。電話:0916 662 0163。

レチョンは宴会料理でもある

レチョンは、豚を竹の串に通し、炭火で時間をかけて回転させながら焼く料理です。調理には通常、2〜3人が交代で火と回転を管理します。パリッとした皮、香りを付けた肉、炭火の風味が、セブのレチョンの中心です。ハウス・オブ・レチョンでは、丸ごと一頭ではなく部位で注文できるため、旅行者でも食べやすくなっています。セブアノ料理を初めて食べる人に、最も説明しやすい一店です。

3|ATO-AH

セブのフンバをITパークで食べられるATO-AHは、2025年にITパークで誕生しました。ミシュラン区分:セレクテッド。料理分類:フィリピン。価格:₱₱。住所:38th Park Avenue, セブITパーク。電話:0917 309 7000。代表料理は、フンバです。

フンバはアドボと何が違う?

フンバは、豚肉、しょうゆ、酢、ヤシ砂糖、バナナの花などを使い、時間をかけて煮込む料理です。アドボより甘めに仕上げることが多く、セブやビサヤで親しまれています。ATO-AHのフンバは、豚バラ肉を柔らかく煮込み、ご飯と合わせる構成です。ランチセットや一人前のメニューがあるため、伝統的なセブアノ料理を街なかのレストランで食べられる店として使えます。

4|Abaseria Deli & Cafe

Filipino Cuisineの料理

1999年から家庭の味のフィリピン料理を出すアバセリア・デリ&カフェは、カサンバガンにあります。創業:1999年。ミシュラン区分:ビブグルマン。料理分類:フィリピン。価格:₱₱。住所:32 President Quirino通り, ヴィラAurora住宅地, カサンバガン。営業時間:月曜日〜土曜日10:00〜20:00、日曜日10:00〜19:00。

家族スタイルで食べる

ミシュランが紹介する料理は、Sinigang Pasayan、魚と豆腐の黒豆ソース、フンバです。デザートは、Choco Durianとマンゴーフロートが知られています。料理は個人用のコースではなく、家族やグループで皿をシェアするスタイルです。レストランというより、セブの家庭に招かれたような食事を体験できます。

5|ランタウ(コンポステラ)

Compostela, Cebuの風景

海と炭火料理を組み合わせるランタウは、セブ市から北へ進んだコンポステラにあります。ミシュラン区分:セレクテッド。料理分類:フィリピン。価格:₱。住所:Guiwanon before Shell, コンポステラ, セブ。電話:0967 374 4511。屋外席から海を見渡せる、大人数のグループにも対応しやすいレストランです。

ミシュランが紹介する代表料理は、チキン・バコロドです。炭火の香りをまとったチキンとご飯を合わせます。伝統的なグリル料理を、海辺のダイニングとして楽しむ店です。

6|パレス・バッチョイ食事ハウス

Philippine noodle dishのBatchoy

フィリピンのコンフォートフードを一杯にまとめるパレス・バッチョイ・フードハウスは、キャピトル地区にあります。創業:2023年。ミシュラン区分:ビブグルマン。料理分類:フィリピン。価格:₱。住所:12 C. Rodriguez通り, セブ市。営業時間:月曜日〜土曜日8:00〜21:00。日曜日:休業。

代表料理は、牛肉パレス・バッチョイです。パレスの甘辛い牛肉と、バッチョイの麺・スープを一杯にまとめます。2026年8月公開のオンラインメニューでは、牛肉パレス・バッチョイが₱239です。家庭料理をシェアする店ではなく、一人で完結したフィリピン料理を食べやすいレストランです。

7|Lasa

セブアノの味を新しい形にするLasaは、ブサイの山側にあります。ミシュラン区分:ビブグルマン。料理分類:フィリピン / 現代。価格:₱₱。住所:Near Rooseveltドライブ, ブサイ, セブ市。営業時間:11:00〜22:00。営業日:毎日。電話:0966 183 0611。

キニラウ+キムチ

代表料理は、エビのキニラウ・キムチ添え、チキン皮のナチョス、Lasaクリスピーパタです。キニラウは、生のシーフードを酢や柑橘で仕上げるフィリピン料理です。Lasaでは、そこへキムチを合わせます。チキン皮には、セブアノのチョリソを組み合わせます。昔のレシピをそのまま出すのではなく、セブアノの味を残しながら料理の形を変えるレストランです。

8|Abli

トルタからMortaを作るAbliは、キャピトル地区にあります。ミシュラン区分:セレクテッド。料理分類:フィリピン / 現代。価格:₱₱。住所:A. Climaco通り, セブ市。営業時間:月曜日〜木曜日・日曜日12:00〜21:00。金曜日・土曜日12:00〜22:00。

Mortaとは?

Abliの代表的なデザートが、Mortaです。Mortaは「Murag トルタ」、つまりセブアノ語で「トルタのようなもの」という意味を持つ名前です。セブ南部のアルガオで知られるトルタを土台にしながら、外側をパリッと、中を柔らかく仕上げます。味は、オリジナル、Yema、Mocha、Ubeチーズなどがあります。伝統菓子を今のカフェデザートに変えた例です。

9|Sialo

15品でフィリピン料理を表現するSialoは、カサンバガンにあります。ミシュラン区分:セレクテッド。料理分類:フィリピン / 現代。価格:₱₱₱₱。住所:7A President Laurel通り, セブ市。営業時間:火曜日〜金曜日18:00〜23:00、土曜日・日曜日12:00〜15:00と18:00〜23:00。定休日:月曜日。電話:0960 468 8829。料理は、15品のテイスティングメニューです。

発酵、地元の食材、伝統的な技法を使い、一品ずつ物語を組み立てます。レチョンやフンバを単品で食べるレストランとは違い、今のフィリピン料理がどこまで進化しているかを見る店です。

10|パレスパレス

ローカルの屋台料理を冷房の効いた店で食べられるパレスパレスは、エスカリオにあります。ミシュラン区分:セレクテッド。料理分類:軽食。価格:₱。住所:Unit E, エスカリオ建物, N. エスカリオ通り, セブ市。閉店:24:00。電話:0916 534 5737。

代表料理は牛肉パレスで、煮込んだ牛肉、甘辛いタレ、ガーリックライスを組み合わせます。料理分類はフィリピンではなく軽食ですが、セブの日常的なローカルフードを知るうえで外せない掲載店です。

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比較・目的別の選び方

焼き上がったレチョン

伝統を残す4店

①Esmen:約60年続くリナラン。
②ハウス・オブ・レチョン:炭火で焼くセブのレチョン。
③Abaseria:家庭の味のフィリピン料理。
④ランタウ:グリル料理と海辺のダイニング。
料理を大きく組み立て直さず、地域で親しまれている形を伝えます。

現代的に変える3店

①Lasa:キニラウ+キムチ。
②Abli:トルタからMorta。
③Sialo:15品のテイスティングメニュー。
伝統を消すのではなく、食材・記憶・調理法を残しながら、見せ方を変えるレストランです。

初めてならどこを選ぶ?

①セブのレチョンを食べたい:ハウス・オブ・レチョン。
②ローカルのスープを体験したい:Esmen。
③フンバを食べたい:ATO-AH。
④家族でフィリピン料理を食べたい:Abaseria。
⑤一人で手軽に食べたい:パレス・バッチョイ/パレスパレス。
⑥景色も楽しみたい:Lasa/ランタウ。
⑦モダンなセブアノ料理を知りたい:Abli。
⑧特別なダイニング体験をしたい:Sialo。

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👨‍💻 ナビセブ編集部

ナビセブ編集部の結論

ミシュランが評価したセブアノ・フィリピン料理は、レチョンだけではありません。ビブグルマンにはアバセリア・デリ&カフェ、Lasa、パレス・バッチョイ・フードハウスの3店が選ばれ、パシルの市場そばのEsmenは約60年作り方を変えずにリナランを出しています。伝統の味を残す店と、郷土料理を新しい形で出す店を分けて見ると、食べ比べの目的に合う店を選びやすくなります。訪れる前に、各店の最新の営業時間と場所を確認しましょう。

皿に盛ったレチョンの皮と肉

比較データ

切り分けたレチョン

10店の比較データ

項目 2026年8月現在
セブのミシュラン掲載店 18店
フィリピン分類 8店
地元の食べ物系を含む紹介店 10店
ビブグルマン 4店
セレクテッド 6店
最長の営業歴 Esmen 約60年
Abaseria創業 1999年
パレス・バッチョイ創業 2023年
ATO-AH創業 2025年
Sialo 15品のコース
ローカル系で最も遅い閉店 パレスパレス24:00
ミシュランが評価したセブアノ・フィリピン料理10店の比較データ

まとめ|今日分かったこと

ミシュランが評価したセブアノ・フィリピン料理は、レチョンだけではありません。リナラン、フンバ、キニラウ、パレス、トルタ、グリル、家庭料理、テイスティングメニューまであります。伝統をそのまま残す店もあれば、今のセブに合わせて新しい形へ変える店もあります。最初の一皿なら、ハウス・オブ・レチョン、Esmen、ATO-AH。料理の進化を見るなら、Lasa、Abli、Sialoです。

セブアノ料理は、「昔ながら」か「モダン」か、どちらか一つではありません。約60年続くリナランと15品のテイスティングメニューが、同じ2026年のセブにあります。そこが、ミシュランが評価したセブアノ・フィリピン料理の面白さです。

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