結論:マンツーマン授業の価値は、教師の説明を独占できることではありません。自分の発話・質問・訂正・反復を増やせることです。
授業前に目標と話題を決め、授業中に訂正方法を指定し、授業後に使い直す表現を選びます。
授業を三段階で使う
授業前・授業中・授業後の役割を分けると、教材を進めるだけの授業になりにくくなります。
| 段階 | 行うこと | 残す成果 |
|---|---|---|
| 授業前 | 目標、話題、質問、使いたい表現を決める | 教師へ伝える短い要望 |
| 授業中 | 話す、質問する、訂正を受ける、言い直す | 自分で使えた文と重要な訂正 |
| 授業後 | 訂正文を復習し、次に使う表現を選ぶ | 翌日の会話で試す少数の表現 |
授業前に準備する
長い予習は必要ありません。自分から授業へ持ち込む内容を短く整理します。
- 今日できるようになりたいことを一つ
- 話したい経験や仕事の内容を一つ
- 教師へ聞きたい質問を二つか三つ
- 使いたい表現を一つから三つ
- 前回の訂正から、もう一度使う文を一つ
- 教材の見出しと分からない単語
目標の例
- 自己紹介を一分間続ける
- 過去形で週末の出来事を説明する
- 仕事の役割を初対面の相手へ伝える
- 聞き返される発音を一つ直す
- 教師へ自分から三回質問する
一コマの進め方

授業時間は学校によって異なるため、固定の分数ではなく四つの役割で考えます。
- 目標を共有する今日多く話したい、発音を直してほしいなど、希望を短く伝えます。
- 自分の内容で話す教材の質問を、自分の経験や仕事へ置き換えます。
- 重要点を直す目的に関係する文法・発音・表現を教師と確認し、その場で言い直します。
- 成果をまとめる一番大きな間違い、復習する文、次回の目標を確認します。
自分が話す時間を増やす
一問一答で止めず、一つの答えを広げます。
- 答えを言う最初に短い結論を伝えます。
- 理由を加えるなぜそう考えるかを一つ説明します。
- 具体例を加える自分の経験、仕事、セブでの出来事を話します。
- 教師へ質問する関連する質問を返し、会話を双方向にします。
英語初心者は、長い一文を作る必要はありません。短い文を複数つなげ、分からないときは教師へ助けを求めます。
教師の説明を練習へ変える

教師の説明が長い場合は、内容を止めるのではなく、自分の発話へ切り替えます。
- 説明を自分の言葉で要約する
- 学んだ表現で自分の例文を作る
- 関連する経験を一つ話す
- 教師へ質問を返す
- 場面を決めてロールプレイを依頼する
説明が毎回授業の大部分を占める場合は、「もっと自分が話す時間を増やしたい」と具体的に伝えます。
訂正方法を決める
「全部直してください」では、教師によって範囲が変わります。授業の目的に合わせて指定します。
| 訂正方法 | 向いている目的 | 注意点 |
|---|---|---|
| その場で止めて直す | 文法・発音など正確さを重視する | 会話が止まりすぎないよう重要点へ絞る |
| 会話後にまとめて直す | 流暢さ・一分間スピーチを重視する | 後で必ず訂正文を言い直す |
| ノートやチャットへ残す | 授業後の復習へつなげる | 記録する量を増やしすぎない |
訂正文を使える形へ変える
- そのまま繰り返す正しい語順と音を確認します。
- 見ないで言う意味を考えながら再現します。
- 自分の内容へ変える人物、時間、場所、時制を置き換えます。
- 別の質問でも使う同じ表現を一コマの中で複数回使います。
- 次の授業で再使用する同じ間違いが減ったか確認します。
教材を自分の内容へ変える
教材の例文を読むだけでなく、人物、場所、仕事、時間、理由を自分の内容へ置き換えます。
- 自己紹介・面接:名前、経歴、強み、留学目的、将来計画を繰り返し改善します。
- 仕事・メール:会社説明、日程調整、依頼、会議、電話、顧客対応を題材にします。
- 発表・旅行:プレゼン、質疑応答、ホテル、空港、病院など実際の場面をロールプレイします。
機密情報に注意:顧客の個人情報、未公開の数字、契約書、パスワード、社内限定資料は持ち込みません。内容を一般化して使います。
教材が合わないとき
- 簡単すぎる場合は、理由・反対意見・具体例を加える
- 難しすぎる場合は、範囲を減らすかレベルを下げる
- 自分の資料を使う場合は、学校と教師へ事前に確認する
- 教材のページ数ではなく、会話で使えた表現を確認する
雑談を学習へ変える
雑談も会話練習ですが、同じ話題だけで終わらないように目標を加えます。
- 新しい表現を一つ使う
- 理由と具体例を追加する
- 間違いを一つ訂正してもらう
- 教師へ関連する質問を返す
- 最後に内容を短く要約する
雑談が長くなりすぎる場合は、会話・教材・振り返りの順を授業開始時に共有します。
複数の教師を使い分ける
科目を分けても構いませんが、留学全体の第一目標はすべての教師へ共有します。
| 使い方 | 利点 | 注意点 |
|---|---|---|
| 同じ教師を継続する | 過去の間違いと変化を把握してもらえる | 一人の説明や発音だけに依存しない |
| 教師ごとに役割を分ける | 会話・文法・発音・実務を集中して扱える | 科目を増やしすぎて学習を浅くしない |
| 同じ話題を複数教師へ話す | 異なる質問と訂正を受け、反復できる | 毎回の目標を共通にして比較する |
教師・教材を見直す
最初に希望を具体的に伝え、数回の授業で変化を確認します。
- もっと自分が話す時間を増やしたい
- 訂正する項目とタイミングを変えたい
- 説明を短く、簡単にしてほしい
- 教材の範囲・難易度・題材を変えたい
- 雑談と教材のバランスを調整したい
改善しない場合は、発話時間、説明の理解、教材との不一致など、具体的な理由を学校スタッフへ伝えて変更を相談します。
不快な言動や安全上の問題がある場合は、試行期間を設けず、すぐに学校へ相談してください。
目的別の活用法
| 学習者 | 優先する内容 | 授業で行うこと |
|---|---|---|
| 英語初心者 | 自己紹介、基本質問、聞き返し、発音 | 短い文を繰り返し、分からないときの表現を覚える |
| 社会人 | 会社説明、会議、メール、電話、プレゼン | 実務の場面へ置き換え、重要語を言い直す |
| 経営者・管理職 | 結論、数字、反対意見、依頼、交渉 | 複雑な内容を簡単な英語で短く説明する |
| 大学生 | 自己PR、面接、専門分野、資格試験 | 将来使う場面を教師へ伝え、発表と質疑応答を行う |
| シニア | 旅行、趣味、家族、人生経験、日本文化 | 授業数と速度を調整し、同じ話題を無理なく繰り返す |
| 上級者 | 要約、反論、自然な表現、専門分野 | 自由会話だけで終わらず、細かな修正と即興質問を求める |
成果を確認する
教材のページ数ではなく、授業でできるようになった行動を記録します。
- 自分が話す時間と長い回答が増えた
- 自分から質問できた
- 重要な間違いをその場で言い直せた
- 新しい表現を別の話題でも使えた
- 仕事・面接・旅行の場面を一つ練習できた
- 教師から同じ訂正を受ける回数が減った
一週間ごとに、発話量、教師の説明量、訂正、教材レベル、同じ間違い、教師との相性を確認し、必要な部分だけ変更します。
伸びにくい状態と改善方法
| 伸びにくい状態 | 改善方法 |
|---|---|
| 教師へすべて任せる | 授業の目標・話題・質問を自分から伝える |
| 教師ばかり話す | 要約・自分の例文・ロールプレイへ切り替える |
| 一問一答で終わる | 理由・具体例・教師への質問を追加する |
| 間違いを直されない | 直す項目とタイミングを指定する |
| 教材を読むだけ | 人物・仕事・場所・理由を自分の内容へ変える |
| 雑談だけで終わる | 会話・教材・振り返りの役割を決める |
| 毎日違う内容になる | 同じ表現と話題を複数の教師で繰り返す |
| 復習する内容が多い | 重要な訂正と翌日使う表現へ絞る |
学校へ確認すること
- マンツーマン授業の時間と一日のコマ数
- 教師・科目・教材を変更できるか
- 自分の資料や仕事の題材を持ち込めるか
- 教師から訂正記録を受け取れるか
- 許可を得て授業の一部を録音できるか
- 卒業後も同じ教師とオンラインで学べるか
まとめ
- 授業前に目標・話題・質問を決め、開始時に教師へ短く共有します。
- 教師の説明を自分の例文・要約・質問・ロールプレイへ変え、訂正文をその場で言い直します。
- 授業後は重要な訂正と次に使う表現へ絞り、次の教師や翌日の授業で再使用します。
よくある質問
マンツーマン授業なら必ず英語が伸びますか?
形式だけでは決まりません。自分の発話量、質問、訂正後の言い直し、授業後の再使用によって成果が変わります。
教師へ授業の希望を伝えてもよいですか?
問題ありません。話す時間を増やしたい、発音を直してほしいなど、目的と希望を短く具体的に伝えます。
間違いはすべて直してもらうべきですか?
会話が止まりすぎないよう、意味が変わる間違い、繰り返す間違い、当日の目標に関係する点を優先します。
雑談は無駄ですか?
雑談も会話練習です。ただし、目標を一つ設け、教材や振り返りの時間を圧迫しないようにします。
教師が合わない場合はどうしますか?
まず希望を具体的に伝えます。改善しない場合は理由を学校へ共有し、変更を相談します。不快な言動や安全上の問題はすぐ報告します。