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モレナとは?フィリピンの肌の色と美白信仰、言われたときの意味
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モレナとは?フィリピンの肌の色と美白信仰、言われたときの意味

モレナはフィリピンで褐色の肌の女性を指すスペイン語由来の言葉。カユマンギ・マプティとの違い、植民地時代から続く色白信仰、2026年1月に公表された水銀入り美白クリーム13品の問題、日本人が肌の色に触れないほうがよい理由まで、セブ在住の目線でまとめました。

山下こうき(ナビセブ編集部)約10分公開 更新

山下こうきのアイコン

こんにちは、ナビセブ編集部の山下こうきです。ホテルとイベントの記事を担当しています。

モレナ(morena)は、フィリピンで褐色・小麦色の肌の女性を指す言葉です(男性はモレノ)。言葉そのものは悪口ではありませんが、色白をよしとする価値観が根強いため、言い方や場面によっては相手を傷つけます。

この記事では、モレナの意味と使われ方、フィリピンの美白信仰の背景、2025〜2026年に問題になった美白商品の実情、そして日本人が現地で気をつけたいことを、セブで暮らす目線でまとめました。

ナビセブ編集部のまとめ

モレナは「褐色の肌」という意味。初対面では肌の色に触れないのが正解

セブの明るいビーチで笑う女性

モレナはスペイン語由来で、タガログ語では「カユマンギ(kayumanggi)」も褐色の肌を表します。対になる言葉は色白を意味する「マプティ(maputi)」や、白人系の血を引く人を指す「メスティサ」です。フィリピンでは今も色白が好まれ、2026年1月には水銀入りの美白クリーム13品が公表されるなど美白需要は大きいままです。一方で褐色の肌を誇る動きも広がっており、旅行者や留学生は肌の色を話題にせず、服や笑顔など本人が選んだものをほめるのが無難です。

モレナの意味|スペイン語から来た「褐色の肌」

スペイン統治時代の面影が残るセブの街並み

モレナ(morena)は、スペイン語で「浅黒い・褐色の」を意味する言葉です。フィリピンでは主に肌の色を指して使われ、女性はモレナ、男性はモレノと呼び分けます。セブでも日常会話やSNS、コスメの宣伝文句でよく見かけます。

フィリピンで肌の色を表す言葉はほかにもあります。下の表は、現地でよく耳にするものをまとめたものです。

言葉 意味 使われ方のポイント
モレナ/モレノ 褐色・小麦色の肌の女性/男性 言葉自体は中立。ただし「モレナなのに」は否定的に響く
カユマンギ(kayumanggi) 褐色(タガログ語) フィリピン人らしい肌の色として前向きに使われることも多い
マプティ(maputi) 色白 ほめ言葉として使われがち。裏返すと褐色を下に見る意味になりやすい
メスティサ/メスティソ 白人系の血を引く人 芸能界やモデルに多く、美の基準とされてきた
チニタ 中華系の顔立ちの女性 切れ長の目・色白のイメージで語られる

フィリピンはスペイン、アメリカ、日本による統治を経て、中華系の移民も多い国です。同じ「フィリピン人」でも肌の色や顔立ちは幅広く、その違いを言い表す言葉が日常に根付いています。

フィリピンに根付く「色白信仰」の背景

晴れた日のサン・ペドロ要塞

フィリピンでは日本と同じく、肌は白いほうがよいと考える人が多数派です。広告やドラマの主役には色白の俳優やモデルが並び、色白は「きれい」「お金持ち」「育ちがよい」という印象と結びついています。

① 植民地時代の階級意識

スペイン統治時代には、スペイン本国出身者やその血を引く人が社会の上層を占めていました。現地の論考でも、フィリピンの色白信仰は植民地時代までさかのぼるとする見方が一般的です。肌の色と身分が重なって見えた歴史が、今の美意識にも影を落としています。

② 屋外の仕事と日焼けのイメージ

建設現場や農作業、漁など外で働く仕事は日焼けしやすく、収入も低めになりがちです。そのため「日焼けした肌=外で働く人」という見方が残っています。日本では健康的と言われる日焼けが、フィリピンでは好まれない理由のひとつです。

③ 韓流ブームとSNS広告

K-POPや韓国ドラマの人気が広がってから、透明感のある白い肌への憧れはさらに強まりました。SNSには美白をうたうクリームやサプリ、点滴の広告が毎日のように流れてきます。

美白商品の実情|2025〜2026年に問題になったこと

明るい売場に並ぶスキンケア商品

美白への需要が大きい分、安全性に問題がある商品も出回っています。フィリピンの環境団体EcoWaste Coalitionは2026年1月4日、2025年にネット通販で買った美白商品13品から水銀を検出したと公表しました。検出量は384〜29,850ppmで、生産国はインドネシア7品、パキスタン3品、タイ2品、マレーシア1品です。13品のうち10品は、2025年中にフィリピン食品医薬品局(FDA)が注意喚起を出しています。

水銀は神経毒で、脳・腎臓・肝臓・皮膚に害を与えるとされ、化粧品への使用は水俣条約で国際的に禁止されています。また、フィリピン皮膚科学会は2025年1月、グルタチオンの点滴(いわゆるグルタ点滴)は美白目的ではFDAに承認されていないと改めて注意を呼びかけました。

セブで日焼け止めやスキンケア用品を買うなら、ネットの格安品よりも、WatsonsやSM・アヤラなど大手モールの売場で表示を確かめて選ぶほうが安心です。

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モレナは差別なのか、ほめ言葉なのか

カフェで笑い合う友人たち

モレナという言葉そのものは、小麦色の健康的な肌を指す中立的な表現です。「モレナ・ビューティー」のように前向きに使われる場面も増えています。問題になるのは、言葉よりも言い方と前後の文脈です。

フィリピンの美容誌Allure Philippinesは2026年3月の記事で、ほめているつもりでも相手を傷つける言い方を挙げています。たとえば「モレナなのにきれいだね(Maganda ka kahit morena ka)」「白くなったらもっときれいになる」「色白だからきれいなだけ」といった言葉です。褐色の肌を「エキゾチック」「ブラック・ビューティー」と呼ぶのも、珍しいもの扱いに聞こえるとして挙げられています。

つまり「モレナ」と呼ぶこと自体より、「色白のほうが上」という前提が透けて見える一言が差別的に響きます。親しい友人同士で冗談めかして使うことはあっても、外国人が初対面で口にする言葉ではありません。

恋愛・SNS・現代文化の中のモレナ

日焼けした肌でビーチに立つサーファーの女性

① 恋愛では今も色白が有利とされがち

恋愛や結婚の場面でも、色白の女性のほうがモテるという見方は根強く残っています。肌の色をコンプレックスに感じ、日傘や長袖で徹底的に日焼けを避けるフィリピン人もいます。

② 「Morena is beautiful」の広がり

一方で、ここ数年は褐色の肌を誇る動きがはっきり広がっています。サーフィンで知られるシャルガオ島などでは、よく焼けた肌で海を楽しむ姿をSNSに投稿するインフルエンサーが人気です。美容誌も褐色の肌に合うメイクを特集し、「カユマンギ」を自分たちらしさとして前向きに語る若い世代が増えています。

③ 美の基準は一つではなくなりつつある

色白信仰がなくなったわけではありませんが、「白ければよい」だけではない価値観が並んで存在しているのが今のフィリピンです。セブの街を歩くと、日傘で日差しを避ける人と、ビーチで堂々と肌を焼く人の両方を見かけます。

セブで暮らして感じる肌の色の話題

昼間のにぎやかなセブの市場

セブで生活していると、肌の色の話題は意外と身近です。日本人は色白に見られやすく、「白くていいね」と言われることがよくあります。相手に悪気はなく、純粋なほめ言葉のつもりであることがほとんどです。

ただ、ここで「いや、あなたのモレナの肌のほうがすてき」と返すと、相手によっては肌の色を比べられたように感じます。笑顔でお礼を言い、話題を服や食べ物、旅の話に移すのが角の立たない返し方です。

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日本人が現地で気をつけたいこと

屋外で会話する留学生と先生

留学や旅行でフィリピン人と接するときは、次の3つを押さえておけば大きな失敗はありません。

① 初対面で肌の色に触れない

「モレナだね」「日焼けしてるね」といった一言でも、受け取り方は人それぞれです。気にしている人もいるため、親しくなるまでは肌や体型の話題は避けます。

② 比べる言い方をしない

「〇〇さんより白い」「日本人みたいに白い」など、誰かと比べる言い方は特に避けます。色白をほめる言葉も、裏を返せば褐色を下に見る意味になりかねません。

③ ほめるなら本人が選んだものを

ほめたいときは、服やアクセサリー、髪型、笑顔、英語の上手さなど、本人が選んだり努力したりしたものに目を向けます。こうしたほめ言葉なら、相手も素直に喜んでくれます。

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日焼けとの付き合い方|旅行者・留学生の場合

南国のビーチに置かれた日焼け止めと帽子

セブは一年中日差しが強く、日本人は数日の滞在でもしっかり焼けます。日焼けすること自体は悪いことではありませんが、肌のダメージや痛みを防ぐには日焼け止めと帽子、ラッシュガードが欠かせません。

海に入るときは、サンゴへの影響が少ない日焼け止めを選ぶのが今のセブの流れです。現地で買い足すこともできますが、日本製は割高になりやすいので、使い慣れたものは日本から持って行くと安心です。

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👨‍💻 ナビセブ編集部

ナビセブ編集部の結論

ボートが浮かぶセブの夕暮れの海

モレナは「褐色の肌」を表すだけの言葉ですが、その裏には植民地時代から続く色白信仰と、それに反発する新しい美意識の両方があります。言葉を知っておくと、フィリピン人の会話やSNS、広告の見え方がぐっと変わります。現地で過ごすときは、肌の色を話題にせず、本人が選んだものをほめる。この一点を守れば、肌の色をめぐって相手を傷つけることはまずありません。

よくある質問

青空とヤシの木
モレナとモレノの違いは?

スペイン語の文法上の性別による違いで、女性に使うのがモレナ、男性に使うのがモレノです。意味はどちらも「褐色・小麦色の肌の人」です。

モレナと言われたら悪口ですか?

言葉自体は悪口ではありません。親しい相手が見たままを言っているだけのことが多いです。ただし「モレナなのに」のように否定的な文脈で使われた場合は、色白を上に見る考えが含まれています。

日本人がフィリピン人に「モレナ」と言ってもいいですか?

初対面や親しくない相手には避けるのが無難です。肌の色を気にしている人もいるため、ほめるつもりでも服や笑顔など別のところに目を向けるほうが安全です。

カユマンギとはどういう意味ですか?

タガログ語で「褐色」を表す言葉です。フィリピン人らしい肌の色として前向きに使われることが多く、褐色の肌を誇る文脈でもよく登場します。

フィリピンで美白商品を買うときの注意点は?

ネット通販の格安品には水銀入りの商品が見つかっており、2026年1月にも13品が公表されています。大手ドラッグストアやモールの売場で、表示がしっかりした商品を選んでください。美白目的のグルタチオン点滴はFDAに承認されていない点にも注意が必要です。

フィリピン人に「白くていいね」と言われたらどう返せばいいですか?

相手はほめ言葉のつもりなので、笑顔でお礼を言えば十分です。相手の肌の色と比べる返し方は避け、別の話題に移ると自然です。

最後に

海で遊ぶ家族連れでにぎわうセブのビーチ

肌の色をめぐる価値観は、フィリピン社会の歴史や家族観、恋愛観とつながっています。モレナという一語を知るだけで、セブの人たちが何を気にして、何を誇りに思っているのかが少し見えてきます。留学や旅行の前に頭に入れておけば、現地での会話がもっと気持ちよく進みます。

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