こんにちは、ナビセブ編集部の谷口まりです。親子でセブに移住しました。観光とグルメの記事を担当しています。
レチョン・マノック(Lechon Manok)は、レモングラスやニンニクを詰めた鶏を、炭火の上で丸ごと回しながら焼くフィリピンの鶏の丸焼きです。セブでは路上の屋台からフードコート、チェーン店まで、どこでも一羽300ペソ前後で買えます。セブの屋台料理を食べ歩いてきたノマドライター、中谷よしふみさんの食べある記に、味の特徴・買い方・食べ方をまとめました。
ナビセブ編集部のまとめ
レチョン・マノックは、豚より脂が控えめで日本人の口に合う炭火の鶏の丸焼き

「レチョン」は丸焼き、「マノック」は鶏の意味で、約1時間かけて炭火で回し焼きにします。外はパリッと、中はジューシーで、お腹に詰めたレモングラスとニンニクの香りが肉全体に移ります。値段は中谷さんが初めてフィリピンを訪れた2012年ごろは一羽170ペソほど、今は300ペソ前後です。買うなら炭火の屋台かAndok’s・Chooks-to-Goなどのチェーン、食べ方はプソ(ヤシの葉で包んだご飯)と一緒にみんなでシェアが定番です。
レチョン・マノックとはどんな料理?

僕の好きな屋台料理のひとつに、「レチョン・マノック」があります。タガログ語で「レチョン(Lechon)」は丸焼き、「マノック(Manok)」は鶏。つまり、レチョン・マノックとは鶏の丸焼きです。
フィリピンで「レチョン」といえば、豚の丸焼き。正式には「レチョン・バボイ」だけど、単に「レチョン」と言えば豚を指すほど圧倒的な存在です。だけど、日本人の口には脂っこさが控えめなレチョン・マノックの方が合うと思うんですよね。
料理としてはビサヤ地方(セブを含むフィリピン中部)が発祥とされ、道ばたの店で広く売られています。炭火で焼いたものを温かいうちに主菜として食べるのが基本で、白いご飯かプソ、アチャラ(パパイヤの甘酢漬け)を添えます。
炭火でぐるぐる。おいしさの理由は焼き方と下味

セブの街を歩いていると、鶏が丸ごと串刺しにされて、炭火の上でぐるぐる回っている光景をよく見かけます。ガスではなく炭火で、約1時間かけてゆっくり回転させながら焼き上げます。遠赤外線の効果で芯まで熱が通り、外はパリッと、中はふっくらジューシーなんです。
美味しさの秘密は下味。鶏のお腹にレモングラスやニンニクを詰めて、塩や胡椒と一緒にマリネすることで、奥行きのある風味が肉全体に染み込みます。さらに、焼きながら油やマリネ液を表面に塗ってツヤを出す店もあります。味付けが濃いフィリピンだけど、レチョン・マノックの味付けはいい感じ。
マリネには、ニンニク・ローリエ・玉ねぎ・黒胡椒・醤油・パティス(魚醤)がよく使われ、店によっては黒糖で甘みを足します。お腹に詰めるレモングラス(現地名タングラッド)が、この料理らしい香りの決め手です。
ソースは3系統。店によって違う

ソースは店によって違います。唐辛子入りの酢でさっぱりと、醤油とカラマンシーで爽やかに、濃厚なグレイビーでこってり楽しむ、などさまざまです。
| ソース | 中身 | 合う食べ方 |
|---|---|---|
| 酢(スカ) | 唐辛子やニンニク入りの酢 | 脂を切ってさっぱり食べたいとき |
| トヨマンシー/シリマンシー | 醤油+カラマンシー(シリマンシーは小粒唐辛子入り) | ご飯やプソと合わせるとき |
| グレイビー | とろみのある甘めのソース | こってり食べたいとき |
僕はソースをつけないでそのまま食べてます。炭火で焼いた鶏はスモーキーで、塩気と香りだけで十分おいしい。チェーン店のChooks-to-Goも「ソースなしでもおいしい(Masarap kahit walang sauce!)」を合言葉にしているくらいです。
どこで買える?屋台・フードコート・チェーン店

レストランではほとんど見かけることはなく、主に屋台やショッピングモールのフードコート、小さな店舗、チェーン店(Andok’s、Chooks-to-Go、Sr. Pedroなど)で売られています。
| 買える場所 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 路上の屋台 | 炭火焼きが多く、スモーキー。テイクアウト中心 | ローカルの味を試したい人 |
| チェーン店(Andok’s・Chooks-to-Go・Sr. Pedroなど) | 味と衛生が安定。持ち帰り専門の小型店が多い | 初めての人、衛生面が気になる人 |
| モールのフードコート | 座って食べられる。ご飯と一緒に頼める | その場で食べたい人 |
大手チェーンの例では、Chooks-to-Goは2008年に始まったブランドで、運営会社Bounty Agro Venturesの持ち帰り店は2024年時点で全国に約1,800店あります。ほかにBaliwag Lechon Manokも専門チェーンとして知られています。
僕は路上の名もない屋台が好きです。ただし、お腹を壊す人もいるので、しっかり焼けているものを選んでください。あくまで自己責任で!
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値段の目安と、物価の変化

僕が初めてフィリピンを訪れた2012年ごろ、レチョン・マノックは一羽170ペソほどでした。今では300ペソ前後。物価の上昇をしみじみと感じます。
値段は店の種類、鶏の大きさ、ソースやご飯を付けるかで変わります。豚のレチョンは、たとえばAyer’s LechonのMactan Newtown支店で1kgが₱1,397(2026年9月の配達メニュー掲載価格)なので、それと比べると、一羽まるごと買えるレチョン・マノックは家族や友人と分けるとかなり安く済みます。
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注文のしかた。「チョップする?」と聞かれたら

注文すると「チョップする?」と聞かれるので、大きく頷けば、大きなナタでザクザクと豪快に切ってくれます!路上で見かけるのはだいたいテイクアウトの店だけど、その場で食べたければ、その辺の椅子が支給されます。
① 焼き上がりを選ぶ
串に刺さって並んでいる鶏から、皮の色がしっかり付いたものを選びます。焼きが浅そうなら、もう少し焼いてもらうか、次の焼き上がりを待ちます。
② 切るかどうかを伝える
「Chop?」と聞かれたら、その場で食べる・みんなで分けるなら切ってもらいます。持ち帰って温め直すなら、丸ごとのほうが乾きにくくなります。
③ ソースとご飯を確認する
ソースが付くか、別料金か、ご飯やプソを一緒に買えるかを聞きます。店によって対応が違う部分です。
もうひとつのおいしさの秘密は「みんなで食べる」

そしてもうひとつの美味しさの秘密は、「みんなで食べる」こと。一羽を丸ごとひとりで食べることもできるけど、フィリピンでは大皿にドンと置き、プソ(編んだココナッツの葉に入ったご飯)と一緒に家族や仲間とシェアするのが当たり前です。手でちぎってベタベタになりながらワイワイ食べると、さらにおいしい。
外で食べていると、どこからともなく犬がやってきます。いい匂いにつられているのでしょう。僕はいつも骨まわりを犬にあげています。嬉しそうに食べる姿を見るとうれしいし、ゴミも減って超エコ。みんな一緒に生きている感じが好きなんです。
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似ている料理との違い

フィリピンには鶏の炭火料理がいくつかあります。レチョン・マノックは丸ごと串に刺して回し焼きにするのが特徴で、切り分けた鶏を網で焼く料理とは別物です。
| 料理名 | 中身 | 違い |
|---|---|---|
| レチョン・マノック | 鶏の丸焼き | 丸ごと串刺しで回し焼き。お腹にレモングラス |
| レチョン(レチョン・バボイ) | 豚の丸焼き | 皮がパリパリで脂が多い。量り売りが多い |
| チキン・イナサル | 鶏の炭火焼き | 部位ごとに切って網や串で焼く |
| イニハウ | 網焼き全般 | 肉・魚・イカなど炭火の網焼きの総称 |
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👨💻 ナビセブ編集部
ナビセブ編集部の結論

セブでローカルの鶏料理を1つ選ぶなら、レチョン・マノックです。一羽300ペソ前後で2〜3人がお腹を満たせ、脂が重い豚のレチョンより食べやすい味です。初めてならAndok’sやChooks-to-Goなどのチェーンで焼き加減の安定したものを、慣れてきたら炭火の屋台でスモーキーな一羽を。プソと一緒に、手で分けて食べるのがいちばんおいしい食べ方です。
よくある質問

レチョン・マノックとレチョンの違いは何ですか?
レチョン・マノックは鶏の丸焼き、ただの「レチョン」は豚の丸焼き(レチョン・バボイ)を指します。鶏のほうが脂が控えめで、一羽単位で安く買えます。
一羽いくらですか?
中谷さんの体験では、2012年ごろは一羽170ペソほどで、今は300ペソ前後です。店の種類や鶏の大きさで変わります。
どこで買えますか?
路上の屋台、ショッピングモールのフードコート、小さな店舗、Andok’s・Chooks-to-Go・Sr. Pedroなどのチェーン店で買えます。一般的なレストランではあまり見かけません。
屋台で食べてお腹を壊しませんか?
体質や店によります。皮の色がしっかり付き、中まで焼けているものを選んでください。不安ならチェーン店や焼きたてのものを選ぶのが確実です。
ソースは何をつければいいですか?
唐辛子入りの酢、醤油とカラマンシーのトヨマンシー、濃厚なグレイビーが定番です。炭火の屋台ならソースなしでも香りと塩気で十分食べられます。
何と一緒に食べるのが定番ですか?
白いご飯か、ヤシの葉で包んだご飯のプソが定番です。アチャラ(パパイヤの甘酢漬け)を添えると口がさっぱりします。
最後に

街角で鶏が炭火の上を回っていたら、それがレチョン・マノックの店です。「チョップ?」に頷いて、プソと一緒にみんなで分けてみてください。値段の上がり方からも、フィリピンの暮らしの変化が見えてきます。
執筆:中谷よしふみ。フィリピンのおいしい料理を探求するノマドライター。セブ留学体験談をまとめたサイト「フィリピン留学ラジオ」を運営中。
この記事の中国語版:宿务美食日记:菲律宾烤鸡Lechon Manok