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セブITパークはいつ経済特区になった?PEZA承認と大統領布告
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セブITパークはいつ経済特区になった?PEZA承認と大統領布告

セブITパークのPEZA承認、大統領布告による正式指定、区域追加を2000年・2001年・2007年の順で整理します。

田口じゅん(ナビセブ編集部)約13分公開 更新

セブITパークの歩道とオフィス街。

田口じゅんのアイコン

こんにちは、ナビセブ編集部の田口じゅんです。セブに住んで10年以上になります。暮らしとエリアの記事を担当しています。

Cebu IT Parkについて、「経済特区だから管理されている」「PEZAのIT ParkだからBPO企業が集まっている」という説明をよく見かけます。しかし、そもそもCebu IT Parkはいつ経済特区になり、PEZAとはどのような関係にあるのでしょうか。

公式資料を追うと、重要な日付は3つあります。2000年4月6日のPEZA Board承認、2001年2月27日の大統領布告による正式指定、2007年9月11日の区域追加です。

ナビセブ編集部のまとめ

上空から見たCebu IT Parkのオフィスビル群

2000年にPEZA Board承認、2001年にPresidential Proclamation No.12で正式指定、2007年に追加区域が指定されました。

承認・正式指定・追加の年表

夜のセブITパーク

PEZA Boardの承認、2001年の正式指定、2007年の区域追加を分けて見ると、「セブITパークそのもの」と「区域内のPEZA認定オフィスビル」、さらに「そこに入居するPEZA登録IT企業」は同じものではないことも分かります。

今回はレストランやBPO企業の紹介ではなく、Cebu IT Parkという場所がどのような制度によってInformation Technology Special Economic Zone(IT経済特区)になったのかを、政府資料を中心に整理します。

PEZA制度から理解する

Cebu IT Parkのオフィスタワーを真上から見た様子

PEZAは、Philippine Economic Zone Authority(フィリピン経済区庁)の略です。フィリピンではRepublic Act No.7916(Special Economic Zone Act of 1995)を基礎として経済特区の制度が整備され、その後Republic Act No.8748によって制度が改正されています。

PEZAの現在の説明では、IT ParkはIT企業が事業を行うために必要なインフラや支援施設を備え、そこで働く人が利用するアメニティも提供できる複合施設として位置づけられています。PEZAに登録された開発事業者は「IT Park Developer / Operator」として登録できます。

つまりIT Parkとは、単に「IT企業が多い街」という呼び名ではありません。制度上の経済特区として開発・運営される場所です。現在のCebu IT Parkにオフィス、通信、非常用電源、レストラン、カフェ、小売店、銀行、ホテル、住宅などが集積している背景には、IT企業とそこで働く人を支える都市機能を一つの場所に集める考え方があります。

2000年4月6日、PEZA BoardがIT Parkとして承認

Cebu IT Parkが正式な経済特区になる前段階として重要なのが、2000年4月6日です。2001年に発令されたPresidential Proclamation No.12には、PEZA Board of DirectorsのResolution No.00-116 dated 06 April 2000に基づいて、この土地をInformation Technology Special Economic Zoneとして指定することが明記されています。

つまり最初の流れは、①開発事業者がIT Parkを計画する、②PEZAへ申請する、③PEZA Boardが審査する、④PEZA Boardが承認する、⑤Presidential Proclamation(大統領布告)によって経済特区として正式指定する、という形です。

PEZAが現在公開しているIT Parks / Centersの登録手順でも、申請後に評価が行われ、PEZA Boardの承認、Board Resolution(理事会決議)の発行という手順が示されています。

したがってCebu IT Parkについて、「2000年にPEZAからIT Parkとして承認された」という説明と、「2001年にIT Special Economic Zoneになった」という説明は矛盾していません。それぞれ違う段階を指しています。

2001年の正式指定

曇り空の下のCebu IT Parkと周辺のビル

次に重要なのが、2001年2月27日です。Gloria Macapagal-Arroyo大統領によって、Presidential Proclamation No.12が発令されました。布告の正式名称は、「Barangay Lahug, Cebu Cityにある一定の私有地を、Republic Act No.7916およびRepublic Act No.8748に基づきInformation Technology Special Economic Zoneとして創設・指定する」という内容です。

このとき指定された面積は、236,973㎡でした。ヘクタールにすると、23.6973haです。約23.70haという数字は、この布告に記載された面積から来ています。つまり、セブITパークの経済特区としての正式な起点を一つの日付で示すなら、2001年2月27日と考えるのが最も明確です。

「PEZAが承認」と「大統領が指定」は何が違う?

ここは少し分かりにくいところです。Cebu IT Parkの場合、2000年4月6日のPEZA Board Resolution No.00-116と、2001年2月27日のPresidential Proclamation No.12という2段階があります。

PEZA Boardは、提出された経済特区の開発計画を審査して承認します。一方、Republic Act No.7916に基づく経済特区として土地そのものを正式に指定する際には、PEZA Boardの推薦を受けてPresidential Proclamationが発令される仕組みが使われてきました。

Proclamation No.12にも、「upon the recommendation of the Board of Directors of the Philippine Economic Zone Authority」という構造が明記されています。

したがって、PEZA Board承認=2000年、正式なIT経済特区の指定=2001年と分けて覚えると分かりやすくなります。

2007年の追加区域

丘を背にしたCebu IT Parkのオフィスビル

さらに重要なのが2007年です。2007年9月11日、Presidential Proclamation No.1381が発令されました。この布告では、Barangay Apasにある12,633㎡の土地を、既存のAsiatown IT Parkへの編入として追加指定しています。

つまりCebu IT Parkは、2001年に指定された区域のまま固定されていたわけではありません。2001年の指定面積は236,973㎡、2007年の追加は12,633㎡で、単純に合計すると249,606㎡、約24.96haになります。

この追加区域があるため、セブITパークの面積について23.70ha、24ha、27haなど複数の数字が登場します。制度面から見ても、後から区域を追加しながら拡張してきた経済特区だったことが分かります。

2007年の追加区域はBarangay Apasでした。もう一つ興味深いのが所在地表記です。2001年のProclamation No.12では、対象区域について、Barangay Lahugと記載されています。

しかし2007年のProclamation No.1381では、追加区域について、Barangay Apasと記載されています。そのため現在も、Cebu IT Parkについて「Lahug」と表記される資料と「Apas」と表記される資料があります。

これは単純な住所の間違いとして処理せず、開発区域の歴史的な指定区域と追加区域を確認した方が正確です。

区域・建物・企業の認定を分ける

Cebu IT Parkのオフィスと住宅のタワー

制度上の区分を明確にしておきましょう。セブITパークという大きな開発区域があり、その中には、オフィスビル、モール、ホテル、集合住宅、飲食店、公園、交通施設などがあります。

しかし、その中にあるすべての施設を「PEZA企業」「PEZAオフィス」と呼ぶわけではありません。たとえばAyala Land Officesの公式情報では、eBloc 3は、PEZA-certified corporate centerと明記されています。

7フロアのオフィス、地上階の店舗、低層階の駐車場を持ち、BPOやIT / ITES企業向けのコーポレートセンターです。つまり、Cebu IT Park=経済特区として指定された区域、その中にPEZA認定のオフィスビル・施設があり、さらにその中でPEZA登録企業が事業を行う、という階層で考えると分かりやすくなります。

PEZAでは「IT Park」と「IT Center」も区別される

PEZAは現在も、Information Technology Parks / Centersというカテゴリーで登録手順を公開しています。簡単に整理すると、IT Parkは複数の建物やインフラを持つ区域・複合施設です。

一方、IT Centerは特定の建物などがIT経済特区として指定されるケースがあります。この違いを理解すると、「Cebu IT Parkの中のeBloc 3がPEZA認定」という表現も理解しやすくなります。

セブにはIT Park以外にも、個別の建物がIT Centerとして登録されている場所があります。したがって、「PEZA=IT Parkだけ」ではありません。

PEZA認定だからレストランまで税制優遇されるわけではない、というのももう一つ誤解しやすいところです。Cebu IT Parkが経済特区だからといって、区域内にあるレストランやカフェ、スーパーなどがすべて自動的にPEZAのIT企業(IT Enterprise)になるわけではありません。

PEZAが現在示しているITサービスの対象業務には、BPO、コールセンター、データ処理、ソフトウェア開発、アプリケーション開発、コンテンツ開発などが含まれ、条件を満たした企業は「IT Enterprise」として登録できます。

一方で、IT Park内の建物や支援施設には別の登録区分があります。つまり、土地の開発事業者・運営者、建物・施設、入居企業を分けて考える必要があります。

「IT Parkに店がある=その店もIT企業としてPEZA登録されている」という意味ではありません。

PEZA指定が発展を支えた理由

緑に囲まれたCebu IT Parkのオフィスタワー

Cebu IT Parkの発展を理解するうえでPEZA制度が重要なのは、海外企業やBPO企業が入るためのビジネス環境を一つの区域として整備しやすかったからです。PEZA自身もIT Parkについて、IT企業が必要とするインフラと支援施設、さらにそこで働く人に必要なアメニティを提供する複合施設と説明しています。

この考え方で見ると、現在のCebu IT Parkの姿がよく理解できます。オフィスタワーだけではなく、レストラン、カフェ、銀行、ホテル、コンドミニアム、モール、交通、薬局、ジムなどが集まっています。

これらは単に「便利な店が偶然増えた」というより、多数のIT・BPO業界で働く人が集まるビジネス街が成長する過程で必要になった都市機能です。

Cebu IT ParkのPEZA指定を年表で整理

年月日 出来事
2000年4月6日 PEZA Board Resolution No.00-116でIT Parkとして承認
2001年2月27日 Presidential Proclamation No.12により236,973㎡をInformation Technology Special Economic Zoneとして正式指定
2007年9月11日 Presidential Proclamation No.1381によりBarangay Apasの12,633㎡を既存のAsiatown IT Parkへ追加
現在 Cebu IT Parkとしてオフィス、小売、ホテル、住宅などを含む複合型のビジネス街へ発展
Cebu IT ParkのPEZA指定の年表

「Cebu IT Parkはいつ経済特区になった?」への答え

一番簡単に答えるなら、Cebu IT Parkは2000年4月6日にPEZA BoardからIT Parkとして承認され、2001年2月27日のPresidential Proclamation No.12によってInformation Technology Special Economic Zoneとして正式指定されました。

これが最も正確です。さらに2007年には12,633㎡が追加されています。したがって、2000年=PEZA Board承認、2001年=経済特区として正式指定、2007年=追加区域の指定という3段階で覚えると混乱しません。

経済特区になった時期の答え

Cebu IT Parkの高層ビルと広場

Cebu IT Parkについて、「経済特区だから便利」「経済特区だから企業が多い」とだけ説明してしまうと、この場所の仕組みはほとんど見えてきません。実際には、PEZA Boardの承認、Presidential Proclamationによる土地の指定、追加区域の編入、開発事業者・運営者、PEZA認定の建物、その中に入るIT企業、という複数の層があります。

この制度の上にオフィスビルが増え、多くのBPO・IT企業が集まり、現在のセブITパークが形成されてきました。

👨‍💻 ナビセブ編集部

ナビセブ編集部の結論

Cebu IT Parkは、2000年にPEZA Boardが承認し、2001年2月27日のPresidential Proclamation No.12で正式に経済特区に指定されました。2007年9月11日のProclamation No.1381では、Barangay Apasの土地が追加されています。承認・正式指定・追加の三つの時点を分けて読むと、資料ごとの年の違いに迷いません。また、区域の指定と、区域内のオフィスビルや入居企業のPEZA認定は別のものです。

ヤシの木とCebu IT Parkのオフィスタワー

参考情報

夕暮れに明かりがともるCebu IT Parkのビル

情報確認日:2026年9月17日。制度と指定日・面積は次の一次資料を照合しました。

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