セブITパークの住所には、ラホグとアパスの両方の表記が見られます。この記事では、制定時と追加区域の公的資料、現在の建物住所を分けて整理します。
要点
2001年の指定はBarangay Lahug、2007年にはBarangay Apasの土地が追加され、現在の主要Building住所ではApas表記が多いという時系列で整理できます。
位置関係の読み方
LahugかApasかの二択ではない
2001年の公的資料ではBarangay Lahugと書かれています。一方、現在のAyala Land Officesでは、Barangay Apasと書かれている建物が多くあります。セブでは「ITパークはLahugなのか、Apasなのか」がBarangay間の問題になったこともあります。
では、Cebu IT Parkは本当はどこにあるのでしょうか。結論から言うと、「LahugかApasか」の二択で単純に答えるのは正確ではありません。2001年にInformation Technology Special Economic Zoneとして指定された当初のProclamationではBarangay Lahugと記載されています。一方、2007年にはBarangay Apasの土地12,633㎡が既存Asiatown IT Parkへ正式にAnnexationされました。現在のCentral Bloc Corporate CenterやeBloc 4などAyala Landの公式住所はBarangay Apasです。(lawphil.net) (lawphil.net) [出典:lawphil.net / lawphil.net]
つまりCebu IT Parkは、歴史的な土地指定と現在の住所表記を分けて理解する必要があります。
2001年の指定はBarangay Lahug
まず最も重要な一次資料から確認します。2001年2月27日に発令されたPresidential Proclamation No.12では、現在のCebu IT ParkにつながるInformation Technology Special Economic Zoneについて、Barangay Lahug in the City of Cebuにある土地と明確に記載されています。(lawphil.net) [出典:lawphil.net]
このとき指定された面積は、236,973㎡でした。約23.70haです。ProclamationのTechnical Descriptionを見ると、Lot 2-A、Lot 2-B、Lot 2-Cなど複数のLotが記載されており、いずれもBanilad Estate内の土地として説明されています。
つまり2001年の正式指定時点では、「Barangay LahugにあるIT Special Economic Zone」として扱われていました。そのため、古い新聞記事や企業資料で、Asiatown IT Park, Lahug, Cebu Cityという住所が使われているのは自然です。
2007年にBarangay Apasを追加
しかし、その後Estateは拡張されます。2007年9月11日に発令されたPresidential Proclamation No.1381では、タイトル自体に、Barangay Apas, Cebu Cityと明記されています。
このProclamationによって、Barangay Apasにある合計、12,633㎡の土地が、existing Asiatown IT ParkへのAnnexationとして追加されました。(lawphil.net) [出典:lawphil.net]
つまり、制度上もCebu IT Parkは、2001年: Lahugとして指定された区域 2007年: Apas側の追加区域を編入という形で拡張されています。この事実だけでも、「Cebu IT Parkは全部Lahug」「全部Apas」と単純に言い切るのは危険だと分かります。
面白いのは、2007年のTechnical Descriptionにも「District of Lahug」が出てくること
Proclamation No.1381はタイトルではBarangay Apasとなっています。しかし、Technical Descriptionの一部を見ると、Lot 5について、situated in the District of Lahug, City of Cebuという表現も登場します。(lawphil.net) [出典:lawphil.net]
これはCebuの土地資料を読むときに注意しなければいけないところです。Barangay名、District表記、旧Survey上の名称、Banilad EstateのLot表記などが同じ資料の中に重なって現れます。
現在のGoogle Mapsだけを見て「ここはApas」と判断するのと、古いLand SurveyやPresidential Proclamationを読むのとでは、使われる地名のレベルが違います。
現在の住所はApas表記が多い
そのため、NaviCebuでは今後、現在の住所と歴史的・法的な土地指定を混ぜないようにします。
現在のAyala Land公式住所ではApas表記が多い
現在のDeveloper側の表記を見ると、Apasがかなり明確です。Ayala Land Officesの公式ページでは、Central Bloc Corporate Centerについて、Block 10, Geonzon St., Cebu IT Park, Brgy. Apas, Cebu Cityと記載されています。(ayalalandoffices.com.ph) [出典:ayalalandoffices.com.ph]
eBloc 4も、P. del Mar, Cebu IT Park, Barangay Apas, Cebu Cityです。(ayalalandoffices.com.ph) [出典:ayalalandoffices.com.ph]
Ayala Land OfficesのCebu一覧ページでも、Central Bloc Corporate CenterはBrgy. Apas、eBloc 4もBarangay Apasと表示されています。(ayalalandoffices.com.ph) [出典:ayalalandoffices.com.ph]
さらにAREIT関連資料でも、旧Asiatown I.T. ParkにあるTeleperformance Cebuについて、Brgy. Apas, Cebu Cityと記載されています。(ir.ayalaland.com.ph) [出典:ir.ayalaland.com.ph]
したがって現在、IT Park内の主要Office Buildingを住所として表す場合は、Apasが使われるケースが多いと考えてよいでしょう。
それでも「Lahug」という呼び方が消えない理由
現在の住所にApasが多いのに、なぜCebuでは今も「LahugのIT Park」と言われるのでしょうか。一つは、旧Lahug Airportの歴史です。IT Parkの前身となった土地は長くLahug Airportとして認識されていました。
さらに、2001年のProclamation No.12でもBarangay Lahugと明記されています。そのため、歴史的な場所の認識としてLahugという呼び方が残っています。実際、Ayala Landの古いDisclosureでもAegis People Support Buildingについて、Cebu IT Park, Lahug, Cebu Cityという表記が使われています。(ayalaland.com.ph) [出典:ayalaland.com.ph]
また別のAyala Land資料でもAvida Towers Cebuについて、Asiatown I.T. Park, Lahug, Cebu Cityと記載されています。(ayalaland.com.ph) [出典:ayalaland.com.ph]
つまり、企業側の表記自体も年代やPropertyによってLahugとApasが混在しています。
Lahug表記が残る理由
この問題は単なる住所表記の違いではありませんでした。2012年、The Freemanは、LahugとApasがCebu IT Park内のEstablishmentからBarangay Taxを誰が徴収するかを巡って対立していたと報じています。(philstar.com) [出典:philstar.com]
当時Apas側は、IT ParkはApasに属していると主張しました。一方Lahug側は、1965年のCebu City Barangay Boundary Mapを根拠に、IT ParkはLahugのJurisdictionだと主張していました。
つまり「LahugかApasか」という問題は、Google Mapsの住所表記の話ではなく、Barangay boundary 税収行政管轄に関わる現実的な問題だったのです。この地元報道があるため、NaviCebuでも簡単に「IT ParkはApasです」と言い切るより、歴史と現在のAddressを分けて書く方が正確です。
PEZA資料にも「Apas, Lahug Cebu City」という表記がある
さらに面白い資料があります。PEZA関連のHandbookには、Cebu Educational Development Foundation for Information Technologyの住所として、Asiatown IT Park, Apas, Lahug Cebu Cityという表記が確認できます。(peza.gov.ph) [出典:peza.gov.ph]
これは、Apasと Lahugが同じ住所表記の中に併記されている例です。現在の日本の住所感覚で見ると不思議に感じますが、CebuではLand Survey、Barangay、District、広く知られたArea Nameが重なることがあります。
そのため、「Apasと書いてあるからLahugではない」 あるいは、「Lahugと書いてあるからApasではない」と単純には整理できません。
現在住所と歴史表記を使い分ける
住所表記を読む際は、現在の施設住所と歴史的な土地指定を分けると理解しやすくなります。この記事では、セブITパーク全体を指すときは「セブITパーク(セブ市)」と表記します。
個別Buildingについては、そのBuildingの最新公式住所をそのまま使います。例えば、Central Bloc Corporate Center: Cebu IT Park, Brgy. Apas, Cebu City eBloc 4: Cebu IT Park, Barangay Apas, Cebu Cityとします。
一方、歴史記事では、旧Lahug Airport跡地 2001年ProclamationではBarangay Lahugと書きます。つまり、現在の実用住所=公式Building表記を採用歴史・法制度=当時の公式文書表記を採用というルールです。これなら古い資料と現在の資料が矛盾して見える問題をかなり減らせます。
Cebu IT Parkの「境界」は道路だけでは簡単に説明できない
読者としては、「ではIT Parkはどの道路からどの道路までですか?」と知りたくなります。しかし、ここも注意が必要です。Cebu IT Parkは単純な四角形ではありません。2001年のProclamationでは複数のLotとTechnical Descriptionによって区域が定義されています。
2007年には別のLotが追加されています。その後、Developer側では27haのEstateとして説明される資料もあります。つまり、「この道路の内側全部」という一行の説明では、法的なEstate Boundaryを正確に表すことができません。
NaviCebuの実用的な地図としては、Central Bloc、Garden Bloc、eBloc、Skyrise、Avida Riala、Cebu Exchange、Seda Central Bloc、Sugbo Mercadoなど、主要施設をPlotし、その外周を「現在一般的にCebu IT Parkとして認識されるEstate」として見せる方法が分かりやすいでしょう。
一方、法的なEconomic Zone BoundaryについてはPresidential ProclamationのLot Descriptionを基準にします。
住所と境界情報を比較
| 施設 | 現在の公式住所表記 |
|---|---|
| Central Bloc Corporate Center | Block 10, Geonzon St., Cebu IT Park, Brgy. Apas, Cebu City |
| eBloc 4 | P. del Mar, Cebu IT Park, Barangay Apas, Cebu City |
| Teleperformance Cebu | Inez Villa Street, Cebu I.T. Park, Brgy. Apas, Cebu City |
| 古いAvida Towers Cebu資料 | Asiatown I.T. Park, Lahug, Cebu City |
| 2001年Economic Zone指定 | Barangay Lahug, Cebu City |
| 2007年Annexation | Barangay Apas, Cebu City |
この表を見ると、古い土地指定=Lahug 現在の主要Building住所=Apasが多いという傾向がはっきりします。
「Lahug IT Park」と言っても間違いではない?
日常会話で、「LahugのIT Park」と言う人は現在もいます。歴史的には旧Lahug Airportの土地であり、2001年のProclamationもLahugですから、完全に根拠のない呼び方ではありません。
しかし、現在の施設住所を正確に案内するときには、Building公式住所を優先するのが一番安全です。たとえばCentral Blocへ荷物を送る場合に、NaviCebuが勝手に「Lahug」と書き換える必要はありません。公式がBrgy. Apasと記載しているなら、そのままApasと書きます。
「Cebu IT Parkはどこ?」への一番簡単な答え
旅行者や初めてCebuへ来る人に一番簡単に説明するなら、Cebu IT ParkはCebu CityのLahug・Apas周辺に広がるMixed-use Business Districtで、現在の主要OfficeやCentral Blocなどの公式住所ではBarangay Apas表記が多く使われています。
とするのが分かりやすいでしょう。ただし歴史的には、2001年: Barangay Lahug 2007年: Barangay Apasを追加という公式記録があります。したがって、「LahugかApasか」のどちらか一方だけが正解とするより、Estateが両方の地名と深く関係してきたと理解する方が正確です。
NaviCebuでは地名の違いを「間違い」として消さない
Cebuの情報を作るとき、住所の違いを見つけると、どれか一つに統一したくなります。しかし、今回のIT Parkのように、違いそのものに理由がある場合があります。2001年のProclamationではLahug。
2007年の追加区域はApas。現在のCentral BlocはApas。古いAyala Land資料にはLahug。そして2012年には両Barangayが行政管轄を巡って実際に争っていました。これをすべて「現在はApasだから古いLahug表記は間違い」と処理してしまうと、土地の歴史が消えてしまいます。
参考情報
情報時点:2026年9月。歴史的な土地指定と現在の建物住所は区別して確認してください。