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セブ・ビジネス・パークはなぜCebuの金融・ビジネス中心地になった?
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セブ・ビジネス・パークはなぜCebuの金融・ビジネス中心地になった?

Cebu Business Parkに銀行、企業、専門サービスが集まった理由を、開発の経緯と施設構成から整理します。

田口じゅん(ナビセブ編集部)約19分公開 更新

田口じゅんのアイコン

こんにちは、ナビセブ編集部の田口じゅんです。セブに住んで10年以上になります。暮らしとエリアの記事を担当しています。

Cebu Business Parkを歩いていると、Ayala Center Cebuや高層コンドミニアムだけでなく、銀行、保険会社、会計事務所、専門サービス、企業のオフィスが多いことに気づきます。

これは偶然ではありません。 Cebu Business Parkは、開発当初からセブの中心業務地区(Central Business District)として計画され、長い間「The Financial District of Cebu」と位置づけられてきたビジネス地区です。

Ayala Landの過去の紹介では、Cebu Business Parkを「THE FINANCIAL DISTRICT OF CEBU」と位置付けています。金融街という呼称は、後から付けた印象だけではなく、この開発地区が歴史的に使ってきた表現です。ただし、現在のCBPは銀行だけの地区ではありません。

ナビセブ編集部のまとめ

Cebu Business Parkは金融機関だけの街ではありません。計画的なビジネス地区として銀行、保険、会計、専門サービスを集め、その後IT・BPO、シェアードサービス、地域拠点オフィスへ機能を広げてきました。

現在は銀行、保険、会計、監査、専門サービスに加え、IT・BPO、シェアードサービス、地域拠点オフィスなども入り、より幅広いビジネス地区へ成長しています。 この記事では個別の企業を詳しく紹介するのではなく、なぜCebu Business Parkに金融・専門サービスが集まり、セブを代表するビジネス地区になったのかを、現在の企業配置と歴史から整理します。

金融・ビジネス拠点として計画された街

Cebu Business Parkのビル群

Cebu Business Parkのビジネス機能を先に分類

分野 代表例
銀行 HSBC、BPI、China Bankなど
保険 Sun Life、Manulife、Pru Life UK、Visayan Suretyなど
会計・監査 PwC Philippines、EY/SGV
専門サービス 会計、税務、アドバイザリー、コンサルティングなど
シェアードサービス QBEなど
企業のオフィス 地元・国内・海外の企業
IT・BPO PEZA対応オフィスビル内の入居企業
小売・サービス Ayala Center Cebuを中心とするビジネス支援機能
Cebu Business Parkに集まる主な業種

この構成を見ると、Cebu Business Parkの特徴は「一つの大企業が街を支えている」ことではありません。 銀行、保険、会計、専門サービス、BPOなど、企業活動そのものを支える業種が複数集積していることが重要です。 Ayala Landの公式資料でもCBPをセブの中心業務地区として計画し、地元・海外の主要企業が入る開発地区として説明しています。
最初から「中心業務地区」として計画された

Cebu Business Parkが現在のような企業集積を持つ理由を理解するには、この開発地区の目的を見る必要があります。 CBPは1989年に始まり、約50haの土地をビジネス、高層住宅、ショッピング、スポーツ、レクリエーションなどに使うマスタープラン型の開発として育てられてきました。

Ayala Landの企業開示資料では、Cebu Business Parkについて、セブの中心業務地区となるようマスタープランに基づいて開発された地区と明記しています。 これは「オフィスビルを何棟か建てた」という話とは違います。

企業のオフィスが集まり、銀行、保険会社、会計事務所が入る。 社員や顧客が使うレストラン、ホテル、小売店が近くにでき、さらに住宅も増える。 こうして企業が拠点を置きやすいビジネスの環境が形成されました。 Cebu Business Parkが金融・ビジネスの中心になった最大の理由は、企業が必要とする複数の機能を一つの開発地区に集めたことにあります。

Cebu Business Parkの歴史的な位置付けを示す資料として、Ayala Land EstatesのCebu Property Showcaseがあります。

同資料では、CBPが金融・企業活動を中心とする地区として紹介されていました。この歴史的な位置付けは重要ですが、現在の正式な別名として固定して扱うものではありません。

現在のCebu Business Parkに保険会社、銀行、会計事務所などが多い背景を理解するとき、「たまたま金融企業が増えた」のではなく、もともと金融・企業の地区として育てられてきたという流れを見る必要があります。

銀行と保険の拠点

Cebu Business Parkのガラス張りのオフィスビルと並木道

銀行|企業活動を支える最も基本的な基盤

ビジネス地区にとって銀行は重要な基盤です。 Cebu Business ParkではBPI、China Bank、HSBCなど、複数の銀行が確認できます。 特に分かりやすいのがHSBCです。 HSBC Philippinesの最新の支店情報では、セブ支店を、Unit 08 Ground Floor, Philamlife Centre Cebu Building, Cardinal Rosales Avenue corner Samar Loop, Cebu Business Park に置いています。 公式情報では窓口サービス、店内ATM、24時間ATM、Premier Centreなども案内されています。 つまり、単にATMがモール内に置かれているのではなく、世界的な銀行が正式なセブ支店をビジネスパーク内に構えているわけです。

またChina Bankの場合は、China Bank Corporate Centerというビルそのものが、Samar Loop周辺のオフィス地区を構成しています。 こうした銀行の存在が、CBPの金融街としての性格を強くしています。

保険|CBPに集積するもう一つの大きな業種

Cebu Business Parkで特に目立つのが保険会社です。 現在公式に確認できるだけでも、Sun Life、Manulife、Pru Life UK、Visayan Suretyなどが地区内に拠点を置いています。 Sun Life Philippinesは現在、Cebu Business Park Client Service CenterをGlobe Innove Building、Panay Road corner Samar Loopに置いています。営業時間も公式の支店一覧で平日9:00〜17:00と案内されています。

Manulifeもセブの2Quadに拠点を持っています。Manulifeの年次報告書では、2023年にCebu 2Quad Officeを新たに開設したことを報告しており、セブでの営業体制と生命・医療保障サービスを強化する目的が説明されています。 保険会社が一社あるだけなら特別ではありません。 しかし、複数の大手保険会社が同じ地区内にオフィスや顧客サービスセンターを置いていることが、CBPの特徴です。

2026年も保険会社の集積は続いている

興味深いのは、保険会社の集積が過去の話ではないことです。 2026年3月、Pru Life UKはLatitude Corporate Centerに、より大きなPruHouse Cebuを開設しました。 The Freemanによると、この拠点は1,000人を超えるファイナンシャルアドバイザーを支える拠点となり、セブだけでなくフィリピン中部での保険事業を強化する役割を持っています。

さらに同じ2026年3月には、セブの地元保険会社であるVisayan Surety & Insurance CorporationがKepwealth Centerの14階に新しい本社を開設しました。 Visayan Suretyの公式サイトでも現在の本社を、 Unit 1403 Kepwealth Center, Samar Loop corner Cardinal Rosales Avenue, Cebu Business Park と掲載しています。

つまり2026年になっても、新しい保険会社のオフィスや本社がCBPへ集まっています。 これは「昔は金融街だった」という過去形ではなく、今も金融・保険系企業が拠点を置くビジネス地区であることを示しています。

会計・監査・専門サービスの集積

Cebu Business Parkのオフィスビルと高層住宅

会計・監査|PwCがセブ事務所を置く
金融街というと銀行や保険ばかりを考えがちですが、ビジネス地区では会計、監査、税務、アドバイザリーなどの専門サービスも重要です。 PwC Philippines/Isla Lipana & Co.は現在、セブ事務所を、 Unit 1102, China Bank Corporate Center, Samar Loop corner Road 5, Cebu Business Park に置いています。 PwCは企業の監査、税務、アドバイザリーなどを行う専門サービス企業です。 こうした会社がビジネス地区に拠点を置く意味は大きく、顧客となる企業、銀行、企業のオフィスなどへ行きやすい環境が求められます。 Cebu Business Parkに会計事務所が存在することは、単にオフィスの入居企業が一社増えるという話ではありません。企業活動を支える専門サービスが地区内に集積しているということです。

EY・SGVはCBP内に2つのセブ事務所を掲載

EYの公式の事務所検索を見ると、セブには現在2つの拠点が掲載されています。

一つは、Unit 1003 & 1004, Insular Life Cebu Business Centre, Mindanao Avenue corner Biliran Road

もう一つは、Unit 605 & 606, Ayala Life-FGU Centre, Mindanao Avenue corner Biliran Road, Cebu Business Park です。 つまりMindanao Avenue周辺には、保険系のビルと専門サービス企業が近接しています。 これは前の記事で整理した「オフィスの集まり」が、単なるビルの集まりではなく、実際には企業向けサービスを提供する企業の集まりになっていることを示します。

過去にもこの傾向はありました。 2012年にはReyes Tacandong & Co.がAyala Life-FGU Buildingにセブ支店を開設し、The Freemanは当時セブで企業が増えていることを背景に会計・監査サービスの需要があると報じています。 つまり会計・専門サービスがCBPへ集まる流れは、少なくとも10年以上続いています。

保険会社の集積とシェアードサービスへの広がり

Cebu Business Parkの高層ビル群

保険会社のビルそのものが地区をつくってきた
Cebu Business Parkの場合、保険会社は単にオフィスを借りるだけではありませんでした。 過去には保険会社自身がCBPにビルを建てる例も多く見られます。 2006年にはPioneer GroupがPioneer House CebuをCBPに建設し、Pioneer InsuranceとPioneer Lifeのセブ支店を一つのビルへ集約する計画が報じられています。

また、Philam Lifeは2017年にCebu Business Parkで約₱2 billion規模のCebu PhilAm Life Centerを開設しました。The Freemanは当時、同社がセブとフィリピン南部の成長への信頼を示す事業として紹介しています。

さらに2013年のSunStarの記事では、Philam LifeがCBPへ移転する理由について、当時の社長が「主要な企業がすでにCebu Business Parkにいる」という趣旨を説明しています。同記事ではInsular Life、Sun Life、Manulife、Philippine Prudentialなど保険会社がすでにCBPに拠点を持っていたことも報じられています。

つまり保険会社が集まった結果、さらに別の保険会社もCBPを選ぶという集積の効果が起きていたと考えられます。

CBPは金融だけの街なのか

ここまで見ると、Cebu Business Parkは完全な金融街のように見えるかもしれません。 しかし2026年のCBPを理解するなら、それだけでは不十分です。 CBPにはIT・BPO・シェアードサービスもあります。 代表的なのがQBEです。

オーストラリアの保険グループであるQBEは2014年、Skyrise Alphaにセブのシェアードサービス拠点を開設しました。当時The Freemanは、人事、保険金請求、保険関連の業務などのバックオフィス機能をセブで行うと報じています。

2015年にはセブ拠点が600人規模まで成長し、さらに1,000人へ増やす計画も報じられました。仕事内容には会計、財務、保険の専門職などが含まれていました。 ここがCBPの面白いところです。

QBEは保険会社でありながら、セブ拠点ではシェアードサービス・BPOとして世界の業務を支えています。

金融・保険とBPO・シェアードサービスは、同じ地区内で重なっています。

Cebu I.T. Parkとの発展経路の違い

Cebu IT Parkのオフィスビル群

CBPとCebu IT Parkの違いは「会社の種類」だけではない

Cebu Business ParkとCebu I.T. Parkはよく比較されます。 どちらにもオフィスがあり、PEZA対応のビルがあり、BPOがあり、レストラン、カフェ、住宅があります。 そのため「CBPは金融、IT ParkはBPO」と完全に分けるのは正確ではありません。 違いは、街がどの産業を中心に成長してきたかです。 Cebu I.T. ParkはIT・BPO・シェアードサービスの急成長を背景に、24時間型のオフィス地区として発展しました。

一方Cebu Business Parkは、それより早い1989年から中心業務地区として開発され、銀行、保険、会計、企業のオフィス、モール、ホテル、高層住宅などを一体化してきました。

その後2010年にCBP自体もPEZA認定のITパークとして公示され、IT・BPOを受け入れる機能が加わりました。Ayala Landの公式資料も、CBPを地元・海外の主要企業が入る中心業務地区と説明しています。

両地区は企業の種類だけでなく、発展の順番が異なります。CBPは企業・金融の地区から複合的なビジネス地区へ発展しました。

一方、Cebu I.T. ParkはIT・BPOを中心に成長してから複合用途を増やしました。

企業の利便性とセブ全体の成長

Cebu Business Parkを空から見た様子

なぜ企業はCebu Business Parkを選ぶのか

企業がオフィスの場所を決める理由は一つではありません。 しかしCBPを見ると、企業に必要な機能が近距離にまとまっています。 オフィスビル、銀行、専門サービス企業、ホテル、レストランやカフェ、モール、住宅があり、さらに主要道路や交通の便もあります。 PwCのような専門サービス企業の顧客には企業が多く、保険会社にはファイナンシャルアドバイザーや顧客が来ます。銀行にも個人だけでなく企業の顧客がいます。 そのためビジネス関連企業が近くに集まることは、お互いにとって利便性があります。

こうした企業同士の距離の近さも、CBPがビジネス地区として長く機能している理由の一つです。

セブ市の成長と一緒に金融機能も大きくなった

Cebu Business Parkの企業集積は、この地区だけの力で生まれたものではありません。 背景にはセブ自体の経済成長があります。 2000年代以降、セブでは観光、不動産、小売、BPO、IT、建設などが拡大し、それに伴って銀行、保険、会計、法務、コンサルティングといったビジネス支援サービスの需要も大きくなりました。

2006年のThe Freemanの記事では、当時のCBPで同時に複数の開発が進み、その中にIT向けのビル、保険会社向けのビル、銀行向けのビルが含まれていたことが記録されています。

つまりセブの経済規模が拡大するほど、企業を支える金融・専門サービスも増え、その受け皿の一つになったのがCebu Business Parkでした。

金融機能を核に広がる現在のCBP

住宅の屋根の上にそびえるCebu Business Parkのビル群

2026年のCBPは「金融街」からさらに広がっている

CBPには金融街としての歴史があります。 そして現在もHSBC、Sun Life、Manulife、PwC、EY、Pru Life UK、Visayan Suretyなど、金融・専門サービス系の企業がCBPに拠点を置いています。 その意味では金融街という歴史的な性格は現在も残っています。 しかし街そのものは、それ以上に広がりました。

IT・BPO、シェアードサービス、高層住宅、ホテル、Ayala Center Cebuがあります。 そして2026年現在もオフィス、モール、公園、住宅が更新されています。 Ayala Landも2025年の開発地区の情報で、Cebu Business ParkとCebu IT Parkを現在も成長を続けるビジネスとライフスタイルの地区として位置づけています。

現在のCBPは、かつての金融街という枠を超えた複合的なビジネス地区です。

Cebu Business Parkが金融・ビジネスの中心地になった理由をまとめると

Cebu Business Parkがセブの金融・ビジネスの中心になった理由は、「有名な銀行が何社かあるから」だけではありません。 最初から中心業務地区として約50haをマスタープランで計画したこと。 金融街として打ち出してきたこと。 銀行、保険、会計、専門サービスなど企業活動を支える業種が集まったこと。 オフィスだけでなくモール、ホテル、住宅、レストランなどビジネス活動に必要な機能を同じ地区に配置したこと。 さらにPEZAのITパークとしてIT・BPO・シェアードサービスまで受け入れるようになったこと。 これらが30年以上かけて重なった結果です。

Cebu IT ParkがIT・BPOを中心に成長した街だとすれば、Cebu Business Parkは金融・企業の地区を起点に、専門サービス、シェアードサービス、小売、住宅まで広がったビジネス地区です。

「Ayala Center Cebuの周りにオフィスがある」のではありません。 企業活動を支える機能を一つの地区に集積させ、その中心にAyala Center Cebuやオフィスビルがある。 この順番で考えると、なぜCebu Business Parkが現在までセブを代表するビジネス地区であり続けているのかが見えてきます。

Cebu Business Park|金融・ビジネスのデータ

項目 内容
歴史的な位置付け The Financial District of Cebu
現在の位置付け セブを代表する中心業務地区
銀行 HSBC、BPI、China Bankなど
保険 Sun Life、Manulife、Pru Life UK、Visayan Suretyなど
会計・監査 PwC Philippines/Isla Lipana & Co.、EY/SGVなど
シェアードサービス QBEなど
PwC セブ事務所 China Bank Corporate Center、Samar Loop corner Road 5
EY セブ事務所 Insular Life Cebu Business Centre、Ayala Life-FGU Centre
HSBC セブ支店 Philamlife Centre Cebu Building、Cardinal Rosales Avenue corner Samar Loop
Sun Life Cebu Business Park 顧客サービスセンター Globe Innove Building、Panay Road corner Samar Loop
Manulife セブ 2Quad Building、Cardinal Rosales Avenue
PruHouse Cebu Latitude Corporate Center、2026年正式開設
Visayan Surety 本社 Kepwealth Center、Samar Loop corner Cardinal Rosales Avenue
QBE セブ Skyrise Alphaをセブのシェアードサービス拠点として展開
地区の面積 約50ha
現在の開発会社 Ayala Land
情報確認 2026年9月
CBPの金融・専門サービス拠点データ

👨‍💻 ナビセブ編集部

ナビセブ編集部の結論

Cebu Business Parkは、計画的なビジネス地区として銀行、保険、会計、専門サービスを集めてきた街です。今もHSBC、Sun Life、Manulife、PwC、EYなどが拠点を置き、金融街としての性格は残っています。そのうえでIT・BPO、シェアードサービス、高層住宅、ホテル、Ayala Center Cebuが加わり、より幅広いビジネス地区へ広がりました。2026年現在も、オフィス、モール、公園、住宅の更新が続いています。

Cebu Business Parkの高層ビルと周りの街並み

参考情報

情報確認日:2026年9月16日

主な確認先:

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