こんにちは、ナビセブ編集部の田口じゅんです。セブに住んで10年以上になります。暮らしとエリアの記事を担当しています。
実際に歩いて分かる街セブの街について、「歩けますか?」と聞かれることがあります。しかし、この質問に「はい」か「いいえ」だけで答えることはできません。同じ800mでも、
- 歩道が続く道
- 何度も車道へ出る道
- 日陰がある道
- 横断できない道
- 雨で使えなくなる道
- 夜になると暗くなる道
では、歩く負担が違います。また、エリア全体を「歩きやすい」「歩きにくい」と決めても、一本隣の通りでは条件が変わることがあります。そこで、STREET LEVEL CEBUの最終記事では、実際に歩いたルートを同じ基準で記録するための、NAVI CEBU WALKABILITY INDEXを作ります。
これはセブの街を順位付けするものではありません。Google Mapsでは見えない徒歩条件を、ルート単位で70点満点にする方法です。
ナビセブ編集部のまとめ
NAVI CEBU WALKABILITY INDEXは、次の7項目を各10点で記録します。
| 項目 | 確認するもの |
|---|---|
| 歩道 | 歩道が連続しているか |
| 日陰 | 日陰や屋根があるか |
| 横断 | 道路を渡れるか |
| トイレ | 利用できるトイレがあるか |
| 休憩 | 立ち止まれる場所があるか |
| 交通 | 車との距離を保てるか |
| 照明 | 夜に足元と横断場所が見えるか |
合計は70点です。しかし、重要なのは総合点だけではありません。例えば同じ50点でも、
- 日陰が少ないルート
- 横断が難しいルート
- 夜間照明が不足するルート
では、向いている時間と利用者が異なります。点数と同時に、どの項目で点を失ったかを残します。
エリアではなくルートを採点する


Cebu IT Park、Cebu Business Park、Fuente、Colonなどをエリア単位で評価すると、簡単に比較できます。しかし、実際の歩行条件はエリアの中でも一定ではありません。
- 大通り側には歩道がある
- 裏道では歩道が消える
- モール周辺だけ日陰がある
- 一つの交差点だけ渡れない
- 敷地内は歩けても外へ出ると条件が変わる
ということがあるからです。そのため、この指標には必ず、
- 出発地点
- 到着地点
- 距離
- 日付
- 開始時刻
- 天候
を記録します。「IT Parkは60点」ではなく、ビルAからモールBまで、850m、午後2時、晴れ、52点という形で残します。
距離をそろえなければ比較できない

300mのルートと2kmのルートを、そのまま比べることはできません。距離が長くなるほど、横断、段差、歩道の中断、日陰のない区間が増える可能性があるからです。比較調査では、
- 同じ距離にする
- 同じ目的で歩く
- 同じ時間帯に測る
- 同じ天候条件で確認する
ことが基本です。例えば、生活圏を比較するなら、住居からスーパーまで約800mのように目的と距離をそろえます。観光地までのルートと、日常の買い物ルートを同じ表で比べないことも大切です。
1.歩道|歩道は連続しているか
歩道の項目では、歩道が存在するかではなく、出発地点から到着地点まで使い続けられるかを見ます。
確認するもの
- 歩道の連続性
- 一人が通れる幅
- 車やバイクによる占有
- 段差
- 穴
- 排水溝
- 工事区間
- 車の出入口
採点の目安
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 0点 | 車道へ出なければ進めない区間が多い |
| 5点 | 歩道はあるが、中断や障害物がある |
| 10点 | 到着地点まで歩道内を連続して歩ける |
歩道が広くても、途中で完全に消えるなら満点にはしません。
2.日陰|日陰は続いているか
セブでは、距離だけでなく直射日光が徒歩の負担を変えます。日陰の項目では、木、建物、アーケード、日よけなどによって、日差しを避けられる区間を確認します。
確認するもの
- 木陰
- 建物の影
- 屋根付き歩道
- 日陰が切れる場所
- 時間による影の移動
- 雨にも使える屋根か
採点の目安
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 0点 | ルートの大部分が直射日光 |
| 5点 | 部分的に日陰がある |
| 10点 | 日陰または屋根がほぼ連続する |
同じルートでも午前と午後で建物の影が変わるため、測定時刻を残します。
3.横断|安全に反対側へ移れるか
歩道が続いていても、目的地側へ渡れなければルートは完成しません。横断の項目では、横断歩道の本数だけでなく、実際に渡れるかを確認します。
確認するもの
- 歩行者用信号
- 横断歩道
- 歩道橋
- 中央分離帯
- 横断距離
- 曲がってくる車
- 運転手からの見え方
- 渡った先の歩道
採点の目安
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 0点 | 横断地点が分からない、または大きく迂回する |
| 5点 | 横断できるが、待ち時間や確認が必要 |
| 10点 | 信号や横断設備でルートが連続する |
横断歩道の白線が引かれているだけでは10点にはしません。
4.トイレ|途中で利用できるか
徒歩ルートでは、トイレの存在も重要です。特に子ども、高齢者、長時間の街歩きでは、目的地までトイレがないことが負担になります。
確認するもの
- モール
- スーパー
- カフェ
- ファストフード
- 公共施設
- 営業時間
- 利用条件
- 入口からの距離
採点の目安
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 0点 | ルート上に利用できるトイレがない |
| 5点 | 店舗利用などの条件がある |
| 10点 | 分かりやすく利用しやすいトイレがある |
スタッフ専用や利用できるか不明なトイレは数えません。
5.休憩|立ち止まれる場所があるか
休憩は、ベンチの数だけで判断しません。短時間でも車道から離れ、安全に立ち止まれる場所があるかを見ます。
確認するもの
- ベンチ
- モールの入口
- カフェ
- 屋根付きの待合スペース
- 広い歩道
- 雨宿りできる場所
- 水分を買える店
採点の目安
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 0点 | 到着地点まで立ち止まりにくい |
| 5点 | 店舗や建物前で一時的に休める |
| 10点 | 複数の休憩場所を選べる |
狭い歩道、車両出入口、店舗のドア前は休憩場所に含めません。
6.交通|車と距離を保てるか
交通の項目では、渋滞の有無ではなく、歩行者と車両の距離を見ます。
確認するもの
- 歩道と車道の分離
- 車の速度
- バイクの進入
- 車の出入口の数
- 路上駐車
- GrabやTaxiの乗り降り
- 車道へ出る必要性
採点の目安
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 0点 | 車両と同じ空間を歩く区間が多い |
| 5点 | 歩道はあるが、出入口や乗り降りが多い |
| 10点 | 歩行空間が車道から明確に分かれている |
車が少ない時間だけを測定すると評価が変わるため、時刻を必ず残します。
7.照明|夜にもルートが見えるか
照明の項目では、街灯の本数ではなく、歩道、段差、横断場所が見えるかを確認します。
確認するもの
- 暗い区間
- 足元の見え方
- 店舗閉店後の照明
- 横断歩道の視認性
- 建物の入口
- Grabの乗車地点
- 通路の閉鎖時刻
採点の目安
| 点数 | 状態 |
|---|---|
| 0点 | 暗所や閉鎖区間でルートが成立しない |
| 5点 | 短い暗所があり、注意が必要 |
| 10点 | 到着地点まで照明と通路が連続する |
昼だけの調査では照明を採点できません。夜に歩かない場合は推測で点を付けず、「未測定」とします。
70点をどう読むか
合計点はルートの全体像を見るために使います。
| 合計点 | ナビセブでの意味 |
|---|---|
| 56〜70点 | 徒歩条件が比較的連続している |
| 42〜55点 | 条件を確認すれば歩きやすい |
| 28〜41点 | 中断や負担が複数ある |
| 0〜27点 | 別のルートや車移動を検討する |
ただし、これは危険度や犯罪率を示す点数ではありません。また、低い点数だから歩行不可能、高い点数だから誰でも問題なく歩ける、という意味でもありません。特に歩道、横断、交通のいずれかが0点なら、総合点が高くてもルートを見直します。
総合点だけでは分からない
二つのルートがともに50点でも、内容は異なります。
| ルート | 特徴 |
|---|---|
| A | 歩道と横断は良いが、日陰と休憩場所が少ない |
| B | 日陰と店舗は多いが、歩道が途中で切れる |
Aは朝や夕方なら歩きやすいかもしれません。Bは短距離の買い物には便利でも、子ども連れでは使いにくい可能性があります。そのため、この指標は順位表だけでなく、7項目の点数を必ず表示します。
合計点は結論ではなく、ルートの弱点を見つける入口です。
天候と徒歩をやめる場所は別に記録する

雨や暑さは日によって変わるため、固定点には入れません。代わりに、測定条件として記録します。
| 追加記録 | 内容 |
|---|---|
| 天候 | 晴れ、曇り、雨 |
| 気温 | 測定時の気温 |
| 雨による変化 | 雨で使えなくなる区間 |
| 徒歩をやめる場所 | Grabなどへ切り替える場所 |
| 実際の所要時間 | 実際の所要時間 |
| 地図上の時間 | 地図に表示された時間 |
PAGASAが発表する暑さ指数や洪水警報がある場合は、この指標より公式情報を優先します。危険な天候の中で実測するものではありません。
調査結果を再現できる形にする

同じルートでも、測定者によって点数が変わりすぎると比較できません。そこで、点数と一緒に証拠を残します。
- 出発地点と到着地点の地図ピン
- ルートの線
- 測定日時
- 実際の所要時間
- 歩道が消える場所の写真
- 横断地点の写真
- 日陰の区間
- トイレと休憩場所
- 暗い区間
- 徒歩をやめる場所
「歩きにくかった」という感想だけではなく、どこで何が起きたかを残します。公開後に工事や施設の開業で状況が変わった場合も、同じルートを再測定できます。
NAVI CEBU STREET CHECK|1ルートの記録表
| 基本情報 | 記録内容 |
|---|---|
| 出発地点 | 出発地点 |
| 到着地点 | 到着地点 |
| 距離 | 実際の距離 |
| 日付・時刻 | 測定日時 |
| 天候 | 天候 |
| 実際の所要時間 | 実測時間 |
| 歩道 | 10点 |
| 日陰 | 10点 |
| 横断 | 10点 |
| トイレ | 10点 |
| 休憩 | 10点 |
| 交通 | 10点 |
| 照明 | 10点 |
| 合計 | 70点 |
| 徒歩をやめる場所 | 徒歩を中止する場所 |
これを同じ条件で使うことで、セブの徒歩ルートを比較できます。
この指標で評価しないもの

NAVI CEBU WALKABILITY INDEXは、次のものを評価しません。
- 犯罪率
- 地価
- 観光地の人気
- レストランの多さ
- 公共交通の便利さ
- 車での移動時間
- エリア全体の住みやすさ
- 障害のある人向け設備の詳細評価
それぞれ重要な情報ですが、一つの点数へ混ぜると、徒歩ルートの問題が見えなくなります。この指標が記録するのは、地上1.5mから見える歩行条件です。
👨💻 ナビセブ編集部
ナビセブ編集部の結論
セブは歩ける街か。この質問に、街全体を一つの答えでまとめることはできません。歩道が続くルートもあります。日陰の多いルートもあります。一つの横断場所によって、歩きにくくなるルートもあります。
雨や夜になると条件が変わるルートもあります。必要なのは、印象ではなく、同じ基準で歩いて記録することです。
- 歩道
- 日陰
- 横断
- トイレ
- 休憩
- 交通
- 照明
この7項目をルート単位で確認すれば、「歩けるか」という曖昧な質問を具体的にできます。ナビセブ編集部がこのシリーズで伝えたかったのは、セブは歩きやすい、または歩きにくいという結論ではありません。
地図に一本の線が表示されていても、その線の上を同じ条件で歩けるとは限らないということです。セブの街は、実際に歩くことで初めて見えてきます。

よくある質問
この歩きやすさ指標は公的な指標ですか?
いいえ。ナビセブが徒歩ルートを同じ条件で記録するために作る独自指標です。行政の道路評価や公的な安全認証ではありません。
セブのエリアを順位付けできますか?
ルート、距離、時間、天候をそろえれば比較できます。しかし、エリア全体を一つの点数で決めず、出発地点と到着地点を明記します。
昼だけ歩けば採点できますか?
照明は夜に確認する必要があります。夜間調査をしていない場合は推測せず、未測定と表示します。
高得点なら誰でも歩きやすいですか?
利用者の年齢、体力、荷物、天候によって負担は変わります。点数に加え、7項目の内訳を確認してください。
工事でルートが変わったらどうしますか?
同じ出発地点と到着地点、距離、時間帯で再測定します。確認日と写真を更新し、以前の点数と区別します。
シリーズまとめ
「STREET LEVEL CEBU|実際に歩いて分かる街」は、この記事で全10記事が完成です。このシリーズでは、
- セブ市は本当に歩けない街なのか
- 歩道が突然なくなる理由
- IT ParkからAyalaまでの徒歩ルート
- 歩道橋の使いやすさ
- セブで道路を渡る方法
- 日陰が多い道と少ない道
- 雨で変わる徒歩ルート
- 通り名・バランガイ・目印の使い方
- 昼と夜で変わる歩行条件
- セブの歩きやすさ指標
を通して、Google Mapsだけでは分からないセブを見てきました。セブの街を理解するには、目的地だけを見るのではなく、そこへ到着するまでの通りを見る必要があります。それが、地上1.5mからセブを記録するということです。
主な確認資料
- Department of Public Works and Highways|Guidelines and Manuals
- Land Transportation Office|Signs, Signals and Markings
- Land Transportation Office|Respect the Stripes
- LawPhil|Republic Act No. 4136
- PAGASA|Learning Tools
- PAGASA|Floods
※NAVI CEBU WALKABILITY INDEXは、ナビセブが徒歩ルートを記録するために設計した独自指標です。行政機関による道路認証、犯罪統計、災害危険度、ユニバーサルデザイン評価ではありません。
※道路、歩道、店舗、照明、工事、天候は変化します。点数を利用する際は、出発地点、到着地点、測定日時、天候、各項目の内訳を確認してください。
情報確認日:2026年8月29日





