結論
セブ島留学の失敗は、英語力が伸びなかったことだけではありません。
実際には、次のような後悔があります。
- 思っていた学校と違った
- 自分に合わないコースを選んだ
- 授業を十分に活用できなかった
- 体調を崩して授業を休んだ
- 予想以上にお金を使った
- 日本人だけで過ごした
- 短すぎて慣れた頃に帰国した
- 帰国後に英語を使わなくなった
留学エージェントが486件の帰国後フィードバックを集計した事例では、「やや不満」以下は15件、約3.1%でした。ただし、その調査では担当者による学校選びの支援が行われており、同社は失敗の大きな原因を、学生の希望と学校の特徴が合わない「ミスマッチ」と説明しています。
つまり、セブ島留学は、多くの人が失敗するものではありません。
しかし、学校をよく調べず、準備や行動を学校任せにすると、後悔する可能性が高くなります。
失敗・後悔を防ぐためには、次の5点が重要です。
- 自分の目的に合う学校を選ぶ
- 渡航前に最低限の英語を準備する
- 授業を受け身で受けない
- 生活・健康・お金を管理する
- 帰国後まで学習計画を作る
学校が有名だから成功するわけではありません。
授業数が多いから伸びるわけでもありません。
施設が新しいから満足するとも限りません。
自分の目的と学校の特徴を合わせ、留学前・留学中・帰国後を一つの流れとして考えることが必要です。
この記事で扱う「セブ島留学の失敗」
この記事では、特定の学校を順位付けしたり、批判したりしません。
セブ島留学で後悔しやすい原因を、次の5項目に分けて整理します。
- 重要項目
- 主な失敗
- 学校選び
- 目的、校風、授業、生活環境が合わない
- 渡航前準備
- 文法、単語、目標、予算、持ち物が不足
- 授業の受け方
- 教師任せ、発言不足、変更・復習をしない
- 生活管理
- 体調不良、遊びすぎ、盗難、予算超過
- 帰国後
- 学習を再開せず、留学成果を失う
渡航前に何を勉強するかは、次の記事で詳しく扱います。
現地で英語力を伸ばす具体的な方法は、第3記事で扱います。
帰国後の資格・仕事・再留学へのつなげ方は、第4記事で扱います。
1.自分に合わない学校を選ぶ
セブ島には、大規模校、小規模校、スパルタ校、自由な学校、都市型、リゾート型、親子向け、試験対策校などがあります。
どの学校にも長所と短所があります。
問題は、学校の良し悪しではなく、自分の目的と学校の特徴が合っているかです。
- よくあるミスマッチ
- 安さだけで学校を選ぶ
- 校舎写真だけで決める
- スパルタ規則を確認しない
- 日本人比率を確認しない
- マンツーマン数だけで選ぶ
- 食事・寮・立地を軽視する
- 初心者向けか確認しない
- 親子・シニア向けの体制を確認しない
- 試験目的なのに一般英語を選ぶ
- 会話目的なのに試験コースを選ぶ
留学エージェントの失敗事例でも、「日本人が多いと知らなかった」「学生数が少ないと知らなかった」「他校を比較しなかった」など、情報不足によるミスマッチが代表的な原因として挙げられています。
有名な学校でも合わないことがある
高評価の学校でも、次のような学生には合わない場合があります。
- スパルタ校
- 向いている人:
- 自分だけでは勉強を続けにくい
- 試験目標がある
- 朝から夜まで学びたい
- 合わない可能性がある人:
- 仕事を続けながら留学する
- 自由時間も必要
- 体力に不安がある
- 規則が厳しいとストレスを感じる
- 自由な学校
- 向いている人:
- 自分で学習を管理できる
- 仕事や観光もしたい
- 教師や授業を自分で選びたい
- 合わない可能性がある人:
- 勉強を後回しにしやすい
- 学校側に強く管理してほしい
- 毎日の課題がないと続かない
- 年齢だけでコースを決めない
50代の学生が、年齢を理由にシニア会話コースを選んだものの、若い学生とも十分交流でき、通常コースを選べばよかったと感じた体験談があります。年齢ではなく、学びたい技能と希望する学習量で決める必要があります。
対策
学校を決める前に、次の質問へ答えます。
- 留学の一番の目的は何か
- 会話・試験・仕事のどれを重視するか
- 1日何時間なら集中できるか
- 管理されたいか、自由に学びたいか
- 市内とリゾートのどちらがよいか
- 日本語サポートはどこまで必要か
- 生活環境で譲れないことは何か
- 帰国後も学習を続けるか
そして、1校だけを見るのではなく、少なくとも3校程度を同じ条件で比較します。
2.渡航前に英語を準備しない
「英語が話せないから留学するので、事前学習は必要ない」と考える人がいます。
しかし、英語が全く分からない状態では、現地授業の多くを単語や文法の理解に使うことになります。
セブ島留学の強みは、マンツーマンで英語を使う時間が多いことです。
日本で覚えられる基礎文法や単語は渡航前に学び、現地ではそれを使って話す方が効率的です。
- よくある後悔
- 英単語をもっと覚えておけばよかった
- 中学文法を復習すればよかった
- 質問の仕方が分からなかった
- 自己紹介だけで何日も使った
- 教師の説明を理解できなかった
- 短期なのに慣れるだけで終わった
複数の留学体験談では、予習・復習をしなかった、英単語をもっと覚えるべきだった、授業が雑談で終わったという後悔が報告されています。
また、1カ月留学した学生が、日本で学べる内容を準備し、現地では知識を使い慣れることへ集中すべきだったと振り返っています。
QQEnglishの公式FAQでも、授業はSpeaking中心であるため、渡航前に語彙や文法を身につけ、オンライン英会話でListeningに慣れておくと成果を高めやすいと説明しています。
短期留学ほど準備が重要
2週間の体験談では、現地生活に慣れるまで約1週間かかり、英語の伸びを感じ始めた頃に帰国したため、3週間以上にすればよかったという後悔があります。
短期留学では、最初の数日を次のことだけに使うともったいありません。
- 自己紹介に慣れる
- 教師の英語に慣れる
- 教材の使い方を知る
- 基本文法を思い出す
- 質問表現を覚える
- 対策
渡航前には、少なくとも次を準備します。
- 中学英文法の復習
- 自分の仕事・家族・趣味の単語
- 1~2分の自己紹介
- 留学目的の説明
- 授業で使う質問表現
- フィリピン人教師とのオンライン会話
ただし、完璧になるまで留学を延期する必要はありません。
現地授業を使える最低限の準備ができれば十分です。
3.授業を受け身で受ける
マンツーマン授業でも、座っているだけで英語が話せるようになるわけではありません。
教師は学生の希望を完全には分かりません。
学生が何も伝えなければ、教師は教材どおりに進めたり、話しやすい雑談を続けたりします。
- よくある失敗
- 教師にすべて任せる
- 間違いを恐れて短く答える
- 分からなくても分かったふりをする
- 発音や文法の修正を頼まない
- フリートークだけで終わる
- 教師が合わなくても変更しない
- 教材が難しくても我慢する
- 授業後に復習しない
- グループ授業で発言しない
- 毎日同じ間違いを繰り返す
失敗事例では、英語を話す不安から積極的に発言できなかったことや、予習・復習をせずマンツーマンが雑談で終わったことが後悔として挙げられています。
また、自分から積極的に動かなければ、友人関係でも孤立しやすいという留学体験談もあります。
教師へ具体的に伝える
「英語を伸ばしたい」だけでは、教師は何をすべきか判断できません。
次のように具体的に伝えます。
- 発音の間違いを毎回直してください
- 文法が間違っていたら止めてください
- 私に多く質問してください
- フリートークを減らしてください
- Businessの例を使ってください
- 少しゆっくり話してください
- 宿題を出してください
- 教師変更を失敗と考えない
教師との相性が合わないことはあります。
それは教師が悪いという意味ではありません。
- 説明型の教師
- 会話を引き出す教師
- 発音に厳しい教師
- 明るく励ます教師
- 試験対策が得意な教師
など、得意分野が異なります。
合わない教師を我慢し続けるより、学校の変更制度を使う方がよい場合があります。
復習しなければ定着しない
QQEnglishの公式解説でも、現地授業の効果を高めるには、分からなかった単語を覚え、授業後に復習することが必要だと説明しています。
授業後は、長時間勉強する必要はありません。
次の3つだけでも行います。
- 今日直された文を3つ書く
- 新しい単語を3つ覚える
- 翌日の授業で同じ表現を使う
4.生活・健康・お金の管理に失敗する
セブ島留学では、英語以外の問題で授業を受けられなくなることがあります。
体調不良
よくある原因は次のとおりです。
- 冷房による喉・体調の悪化
- 水や食事による腹痛
- 加熱が不十分な外食
- 睡眠不足
- 授業の詰め込み
- 休日の疲れ
- 慣れない気候
留学エージェントが集めた失敗談には、初日から下痢になった例や、加熱が不十分な肉で食中毒となり、約1週間を通院・入院に使った例があります。
CIAも、外国人の医療費は高くなる場合があり、体調不良や交通事故などに備えて海外旅行保険へ加入するよう勧めています。
お金を使いすぎる
フィリピンは日本より物価が低いものの、次の出費があります。
- 外食
- カフェ
- 旅行
- ダイビング
- 配車アプリ
- 買い物
- 友人との付き合い
- ビザ・電気などの現地費用
3食付きの学校でも、友人との外食や買い物によって、予想以上に出費したという体験談があります。
遊びすぎと勉強しすぎ
どちらも失敗につながります。
- 遊びすぎ
- 夜遅くまで外出する
- 授業中に眠くなる
- 復習しない
- 欠席が増える
- 勉強しすぎ
- 1日8~10コマを無理に取る
- 復習時間がない
- 週末も休まない
- 疲れて後半の授業へ集中できない
学校が提供する最大授業数ではなく、自分が集中して使える授業数を選びます。
盗難・ぼったくり
体験談では、セブ市内で友人のスマートフォンが盗まれた例や、タクシー・バイクで通常より高い料金を請求された例があります。
別の学生も、客引きについて行き、相場を知らない時期に高い金額を支払ったことを後悔しています。
- 対策
- 海外旅行保険へ加入する
- 常備薬を持参する
- 生水を飲まない
- 加熱状態が不明な食事を避ける
- 薄い上着を持つ
- 週ごとの予算を決める
- 夜間に一人で歩かない
- スマートフォンを路上で見せ続けない
- 配車アプリを利用する
- 緊急連絡先を保存する
5.帰国後に何もしない
セブ島留学で会話への自信がついても、帰国後に英語を使わなければ、少しずつ感覚を失います。
失敗は留学中だけに起きるものではありません。
- よくある帰国後の失敗
- 落ち着いてから再開しようと考える
- オンライン英会話を比較したまま決めない
- 教材を箱に入れたままにする
- 英語を使う場所がない
- 次の目標を設定しない
- 留学経験だけで満足する
- 仕事や資格へ結びつけない
- 帰国前に決める
帰国してから考えるのではなく、現地にいる間に決めます。
- 帰国後最初の授業日
- 週に受ける回数
- 続ける教材
- 次の3カ月の目標
- TOEIC・IELTSなどの受験日
- 再留学を検討する時期
QQEnglishの留学後学習案内でも、留学中の教材・レベル・教師情報をオンラインへ引き継ぎ、学んだ内容を復習する方法が説明されています。
次の記事群では、帰国後のオンライン、資格、仕事、再留学への具体的なつなげ方を扱います。
- 失敗しやすいタイプ別の注意点
- 英語初心者
- 注意点:
- 事前準備なしで現地へ行く
- 分からなくても質問できない
- 日本語サポートへ依存しすぎる
- 対策:
- 自己紹介と質問表現を準備する
- ゆっくり話すよう依頼する
- 毎日一つだけ新しい表現を使う
- 1~2週間の短期留学生
- 注意点:
- 慣れた頃に帰国する
- 初日をテストだけで使う
- 多すぎる目標を立てる
- 対策:
- 渡航前にレベルを確認する
- 伸ばす技能を一つか二つに絞る
- 初日から授業へ入れる学校・制度を選ぶ
- 社会人
- 注意点:
- 仕事を続けながら授業を詰め込む
- 睡眠不足になる
- Business目的なのに一般会話だけ受ける
- 対策:
- 仕事時間を先に確保する
- 授業数を無理に増やさない
- 自分の仕事資料や場面を授業へ持ち込む
親子留学
- 注意点:
- 子どもの体調・授業だけで親が疲れる
- 親子の時間割が合わない
- 子どもが英語環境へなじめない
- 対策:
- 親子向けサポートを確認する
- 授業数を調整できる学校を選ぶ
- 医療、日本語、食事、送迎を重視する
- シニア
- 注意点:
- 年齢だけで簡単なコースを選ぶ
- 授業を詰め込みすぎる
- 医療や移動を軽視する
- 対策:
- 年齢ではなく目的でコースを決める
- 午前・午後の休憩を確保する
- 日本語医療と生活環境を確認する
- 留学前に確認するチェックリスト
- 留学目的を一文で説明できる
- 学校を3校以上比較した
- 校風と規則を確認した
- マンツーマン・グループ数を確認した
- 寮・食事・立地を確認した
- 日本人・国籍比率を確認した
- 教師・教材の変更制度を確認した
- 現地費用を含む予算を作った
- 海外旅行保険へ加入した
- 自己紹介を英語で準備した
- 授業で使う質問表現を覚えた
- 帰国後の学習方法を考えた
関連記事:セブ島留学はおすすめしないと言われる7つの理由と向く人
よくある質問
Q1.セブ島留学で最も多い失敗は何ですか?
自分の希望と学校の特徴が合わないミスマッチです。料金や知名度だけで選ばず、学習目的、校風、生活環境を比較する必要があります。
Q2.英語初心者でも留学できますか?
できます。
ただし、渡航前に中学文法、基本単語、自己紹介、質問表現を準備した方が、現地のSpeaking授業を活用しやすくなります。
Q3.1週間・2週間では意味がありませんか?
意味はあります。
英語への抵抗を減らし、自信を得ることはできます。しかし、生活に慣れるだけで時間を使う可能性があるため、事前準備と初日から授業へ入れる仕組みが重要です。短期で大きなスコア変化を期待しすぎない方がよいでしょう。
Q4.授業数は多いほどよいですか?
必ずではありません。
授業後に復習できず、後半に集中できない場合は、少ない授業数の方が成果につながります。
Q5.教師が合わない場合はどうすればよいですか?
まず希望を具体的に伝え、それでも改善しない場合は教師変更制度を利用します。
教師変更は失敗ではなく、学習を調整する方法です。
Q6.日本人と話さない方がよいですか?
完全に避ける必要はありません。
日本人とも交流しながら、食事や学校活動などで英語を使う時間を意識的に作ることが重要です。
Q7.現地で体調を崩しやすいですか?
気候、冷房、食事、水、睡眠不足などで体調を崩す可能性があります。
海外旅行保険、常備薬、冷房対策、食事への注意が必要です。
Q8.どれくらいのお小遣いが必要ですか?
生活スタイルによります。
学校の食事を中心にすれば抑えられますが、外食、旅行、買い物が増えると予想以上に必要になります。現地費用とは別に週ごとの予算を作ってください。
Q9.学校選びをエージェントへ任せてもよいですか?
相談することは有効です。
しかし、紹介された学校だけで決めず、公式サイト、口コミ、他校との比較も自分で確認してください。
Q10.留学を成功させるために最も重要なことは何ですか?
自分の目的を明確にし、それに合う学校を選び、授業で積極的に話し、帰国後も学習を続けることです。
まとめ
セブ島留学の失敗は、学校だけが原因ではありません。
学校選び、渡航前準備、授業の使い方、生活管理、帰国後の行動が組み合わさって決まります。
- 安さだけで学校を決めない
- 校舎写真だけで判断しない
- 自分に合う校風を選ぶ
- 留学前に文法と単語を復習する
- 自己紹介と質問表現を準備する
- 授業で積極的に話す
- 教師へ具体的な要望を伝える
- 教師・教材変更を我慢しない
- 毎日短時間でも復習する
- 授業を詰め込みすぎない
- 睡眠と食事を管理する
- 海外旅行保険へ加入する
- 予算を週ごとに管理する
- 盗難やぼったくりに注意する
- 帰国前に次の学習を決める
最も大切なのは、セブ島へ行けば自動的に英語が話せるようになると考えないことです。
学校は、教師、教材、授業、生活環境を提供します。
しかし、その環境を使うのは学生本人です。
自分に合う学校を選ぶ。
渡航前に準備する。
現地では間違いを恐れず話す。
体調と生活を管理する。
帰国後も続ける。
この5つを行えば、セブ島留学で大きく後悔する可能性を減らせます。
※体験談は個人の経験であり、同じ学校・期間でも結果は異なります。学校規則、入国条件、費用、医療・安全情報は変更されるため、渡航前に学校公式情報と最新の公的情報を確認してください。