要点
South Coast Cityの開発は、2015年の用地落札、2019年の計画説明、2020年1月29日の着工式、2021年のDistrict Square販売紹介を経て進んできました。2026年7月にはArenaの開設が公式発表されましたが、SMXは同年11月の開業予定です。土地取得、造成、街区販売、施設開設はそれぞれ別の節目であり、South Coast City全体に一つの開業日があるとは捉えられません。
古い記事には「2022年完成」、近年の発表には「2026年開業」という言葉が登場します。しかし、前者が土地の造成工事、後者が特定の建物を指しているなら、そのまま比べて地区全体の遅延年数を計算することはできません。約26haの共同開発がどの段階まで進んだのかを知るには、発表された予定と実際に確認された出来事を並べて読む必要があります。
South Coast Cityの主要な節目を年表で確認
以下では、実施が確認できる出来事を「実績」、将来の工程を示す発表を「計画」としています。計画発表そのものが行われた日と、その計画が実現した日は別です。特に2026年11月のSMXは、情報確認日の9月7日より先の予定として掲載しています。
| 時点 | 出来事と確認できる段階 |
|---|---|
| 2015年6月30日 | 【実績】SM–ALI側コンソーシアムがSRPの263,384㎡の用地を落札。共同開発の土地取得に関する節目。 |
| 2019年11月12日 | 【計画説明】Cebu City Councilで開発内容を説明。2020年第1四半期の基盤工事開始などの工程を提示。 |
| 2020年1月29日 | 【実績】共同開発の着工式を実施。Cebu Cityが同月31日に公式発表。 |
| 2021年3月・6月 | 【販売紹介・計画】District Squareの商業用地を紹介。6月には造成を2022年5月、街区整備を同年6月に完了する目標を報道。 |
| 2021年6月30日 | 【長期計画】Ayala LandがPSE開示で土地・開発への約20年間の投資計画を説明。地区の一斉開業日とは別。 |
| 2025年11月27日 | 【計画】SM PrimeがSMX Convention Center Seaside Cebuの2026年第4四半期開業を発表。 |
| 2026年2月24日 | 【計画】SM PrimeがArenaの同年6月開業予定を発表。 |
| 2026年7月9日・23日 | 【実績】9日にArenaを業界関係者へ正式紹介。23日の公式発表では新しく開設した施設と説明。 |
| 2026年11月 | 【今後の予定】SMXの開業目標。公式の総支配人人事発表に記載され、9月7日時点では開業実績ではない。 |
出典:Ayala Land 2015年次報告書〈PDF172ページ〉、2019年の計画説明報道〈SunStar〉、Cebu Cityの着工式発表。2021年以降の個別出典は、各時期の説明に添えています。
2015〜2020年|用地取得から公式の着工式へ
2015年6月30日は、開発のための土地取引をたどるうえで重要な日付です。Ayala Landの年次報告書は、コンソーシアムがCebu City所有のLot No. 8-B-1を落札し、共同マスタープランに基づいて開発すると説明しています。この日付は用地落札の実績であり、完成した施設の営業開始や一般公開を意味するものではありません。現在のSouth Coast Cityを理解する際には、建物が姿を現す前の事業形成の段階として位置づけられます。
その後、2019年11月12日の市議会で、共同開発側が26haの用地の計画を説明しました。SunStarの当日報道には、基盤工事を2020年第1四半期に始める予定が記されています。排水、アクセス道路、地下電力線などを整える工程が示され、当時はConvention Centerや公園の2023年第3四半期完成という目標も説明されていました。ただし、記事内の施設名称や構想を、そのまま現在のArena・SMXの仕様と同一視することはできません。
公式に日付が明確なのは、2020年1月29日の着工式です。Cebu Cityが1月31日に掲載した発表は、SM PrimeとAyala Land–Cebu Holdings側のコンソーシアムが29日に式典を行ったと記録しています。2019年の計画説明、2020年の着工式という順序を守ることで、「2019年着工」と一括する説明を修正できます。一方、この式典日を、地区内すべての建物が同時に本体工事へ入った日として使うことも適切ではありません。
出典:土地取得を記録するAyala Land年次報告書、市議会での計画説明〈SunStar〉、2020年着工式の市公式記録。
2021年|District Squareの販売紹介と長期開発計画
2021年3月のMyCebu掲載プレスリリースでは、Ayala LandがSouth Coast City内のDistrict Squareを商業用地として紹介しています。同年6月29日の説明会を報じたSunStarは、2.7haの街区に11区画の販売用地があると伝えました。これは、企業や事業者が建物を計画するための用地が販売対象として示された段階です。11棟の商業施設が完成し、テナント営業が始まったという意味ではありません。
同年6月30日には、Ayala LandがPSE開示で土地と開発への投資を約20年間で進める計画を説明しました。この長期の事業期間と、造成や個別施設の完成目標は、同じ時計で動くものではありません。District Squareの販売、用地整備、その後の建物開発が段階的に進むと読むことで、短期の工事目標と長期の街づくりが同じ年に公表された理由を理解できます。
出典:District Squareの初期紹介〈MyCebu〉、2021年6月の販売・整備状況〈SunStar〉、Ayala Landの2021年6月30日PSE開示。
2022年の完成目標は、地区全体の開業予定ではない
2021年6月の報道が伝えた工程は、South Coast Cityの土地造成を2022年5月、District Squareの街区整備を同年6月に終えるという目標でした。この二つはいずれも土地や街区の整備に関する説明で、Arena、Convention Center、将来の各建物まで一斉に開業する日程ではありません。古い記事の見出しや短い紹介文だけを読むと、この対象の違いが抜け落ちやすくなります。
さらに、完了目標が公表された事実と、その月に工事が完了した実績は分ける必要があります。日程を記した2021年の記事だけでは、2022年5月・6月の実際の完了を証明できません。土地が整備された後も、購入者側の建物計画や施設ごとの工事が続くため、「2022年完成予定だった地区が、2026年まで全く完成していない」とまとめる説明も正確ではありません。
2019年時点に示された工程と2021年の工程を比べる際にも、対象工事の範囲が完全に一致するとは限りません。資料から追えるのは、それぞれの時点にどの工程が提示されたかという履歴です。工期の変更理由や遅延期間は、同じ工事についての説明がそろった範囲で判断する必要があります。
出典:土地造成・街区整備の目標時期を記したSunStar記事。
2025〜2026年|Arenaは開設段階へ、SMXは開業準備へ

SMXについて、SM Primeは2025年11月27日に2026年第4四半期の開業を発表しました。総支配人Janytte Siegaの任命を伝える公式発表では、目標が2026年11月と示されています。11月は第4四半期に含まれるため、この二つだけを比較して開業延期と呼ぶことはできません。四半期単位の予定が、月単位で示されたものとして整理できます。
Arenaでは、2026年2月24日のSM Prime発表が同年6月開業を予定していました。その後、7月9日に業界・企業関係者への正式紹介が行われ、7月23日の公式発表はArenaを新しく開設した施設として説明しています。年表では、6月を予定、7月9日を正式紹介の実績、7月23日を開設状態の確認と分けています。工事完了、関係者向けの紹介、一般公演の開始は別の節目なので、この履歴だけで契約上の遅延日数までは求められません。
7月9日のArena発表には、7月11日のBINI公演から主要イベント日程を始める予定も記載されています。しかし、開催前の告知をそのまま公演実施後の記録として扱うことはできません。South Coast Cityの街区形成を確認するうえでは、7月後半の公式発表がArenaの開設とモールへの直接接続を示したことが重要です。同じ発表でもSMXやホテルは今後の施設として説明されており、周囲のすべてが完成した段階とは区別されています。
出典:SMXの2026年第4四半期開業計画、SMX総支配人人事と11月開業予定、Arenaの6月開業予定発表、7月9日の正式紹介、7月23日の開設・接続状況。
2026年の到達点は、施設ごとに段階が異なる街区
2026年9月7日時点の公表情報から見ると、South Coast Cityは、用地取得と計画説明の段階から、主要な集客施設が開設する段階へ進んでいます。一方、SMXには今後の開業目標があり、公園の一般開放やDistrict Squareの各建物についても、個別の実績確認が必要です。Arenaが開設した年を、そのまま地区全体の完成年とすることはできません。
完成予想図に描かれた街並みと、実際に使える街区が同じ状態になるまでには、複数の工程があります。道路や用地の整備、建物工事、施設開設、一般利用の開始を分けると、どこが実現し、どこに予定が残っているかが明確になります。この区別が、South Coast Cityを過大にも過小にも評価せず、開発の進展を読むための基本になります。
結論
South Coast Cityの年表は、2015年の土地取得、2020年の着工式、2021年の商業用地紹介、2026年のArena開設という節目を軸に整理できます。造成完了の目標と施設開業の予定を分けることで、古い計画と現在の実績の違いが見えてきます。SMXの2026年11月は今後の予定として残し、地区全体の完成を一つの日付で表さないことが、現在の街区形成を正確に理解するポイントです。
情報確認日:2026年9月7日。将来の目標時期は実績と区別して記載しています。
よくある質問
South Coast Cityの着工式は2019年ですか、2020年ですか?
Cebu Cityの公式記録で確認できる着工式は2020年1月29日です。2019年11月には市議会での計画説明があり、両者は別の出来事です。
District Squareの販売開始は、街区の開業を意味しますか?
商業用地の販売紹介は、建物を開発するための区画が提示されたことを意味します。店舗やオフィスの完成・営業開始は、各建物について別に確認する必要があります。
2026年11月になればSMXは必ず利用できますか?
11月は公式に示された開業目標であり、開催や利用を無条件に保証する日付ではありません。参加する催事の開催案内と、施設側の開業・利用告知を合わせて確認してください。
写真:SM Seaside City CebuのArena(撮影:Objekted/CC BY-SA 4.0)。Wikimedia Commonsより、トリミング・縮小して使用