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セブの海で事故が起きたら?救助・連絡・保険までの緊急対応

全員で海へ飛び込むのは最悪の対応です。発見したときの知らせ方、救助後の観察、どこへ連絡するか、保険で何が必要かまで、順番に確認できるようまとめました。

セブの海で事故が起きたら?救助・連絡・保険までの緊急対応
海上救助用の救命浮環。写真: Henry Söderlund from Helsinki, Finland, Finland / CC BY 2.0 · Wikimedia Commons

まず周囲へ事故を知らせ、船を止め、浮くものを渡し、救助要請を行います。そのうえで、訓練を受けた人が安全を確保しながら救助します。 この記事では、人が流された、溺れた、船から転落した、ダイビング後に体調が悪くなったとき、発見から救助、911、病院、旅行保険まで何をすべきか順番に解説します。

結論

結論|海の事故では6つの順番を守る

事故が起きたら、次の順番で動いてください。

  • 大声で事故を知らせる
  • 人の位置を見失わない
  • 船を停止し、浮具を渡す
  • 911と現地の救助機関へ連絡する
  • 呼吸を確認し、必要なら心肺蘇生を行う
  • 病院搬送後に保険会社へ連絡する

一人で全部をしようとしてはいけません。 人数がいる場合は、「位置を見続ける人」「浮具を投げる人」「911へ電話する人」「救急用品を準備する人」に役割を分けます。

人が見えなくなったらすぐ大声で知らせる

レスキューチューブとフィンを携行するライフガード
レスキューチューブとフィンを携行するライフガード。写真: Chris Hunkeler from Carlsbad, California, USA / CC BY-SA 2.0 · Wikimedia Commons

人がいないことに気づいたら、静かに探し始めてはいけません。 すぐ名前を呼び、「Person overboard」「Missing swimmer」「Help」と周囲へ知らせます。 船上では、船長やクルーへ次の情報を伝えてください。

  • 最後に見た場所
  • 最後に見た時刻
  • 着ていた水着やラッシュガードの色
  • ライフジャケットの色
  • 泳げるかどうか
  • 持病やけがの有無
  • 流されたと思われる方向

最後に見た位置を指さし続ける人を一人決めます。 全員がライフジャケットや電話を探すために目を離すと、波の間にいる人を見失います。指さす担当者は、救助が完了するまで位置を見続けてください。

  1. 船から落ちた場合はエンジンとプロペラに注意する
    船から転落した人がいる場合、船長やクルーへ直ちに知らせます。 不用意に船を動かすと、プロペラが転落者へ近づく危険があります。エンジンの操作は船長に任せ、旅行者が勝手に操船してはいけません。 転落した人へ、次のような浮くものを投げます。
    救命浮環ライフジャケット救命ロープ浮力のあるレスキューチューブ船に備えられた救命器具
    投げるときは人の頭へ直接当てず、手を伸ばせば届く位置を狙います。 ロープが付いている場合も、自分の体へ巻き付けないでください。強い潮流で引っ張られる可能性があります。
  2. 泳いで助けに行く前に考える
    溺れている人を見ると、すぐ海へ飛び込みたくなります。 しかし、訓練を受けていない人が近づくと、溺れている人につかまれ、二人とも沈む可能性があります。 救助の基本は、できるだけ岸や船から行うことです。
    手や棒が届くなら伸ばす浮具やロープを投げる船や救助艇で近づく訓練を受けた人が必要な装備を着けて入水する
    泳いで救助へ向かう場合も、ライフジャケットや浮具を持たずに入ってはいけません。 波、潮流、船の位置、プロペラ、岩、サンゴなどを確認し、船長や訓練を受けたガイドの指示に従ってください。
  3. 沖合から911へ伝える内容フィリピンの統一緊急通報は「911」です。 Unified 911は無料で、24時間利用できます。2025年10月にはセブに中部ビサヤ地域を担当する地域のかけ声センターが開設されました。 電話がつながったら、最初に次の内容を伝えます。
    海上事故であること事故の種類意識と呼吸の状態負傷者の人数現在地近くの島、港、リゾート、海岸名船名や船体の色出発した港電話番号船長またはツアー会社名
    スマートフォンの地図を開ける場合は、現在地の緯度・経度や位置情報を確認します。通信できない場合に備え、出港前に訪問地と運航ルートを家族へ共有しておくことも重要です。 911へ連絡したあとは、指示があるまで電話を切らないでください。電話を担当する人と応急手当をする人は分けます。
  4. セブで使える主な緊急連絡先
    フィリピン統一緊急通報:911ERUF救急車:161ERUFセブ市内:(032) 233-9300ERUF携帯:0998-545-8526在セブ日本国総領事館:(032) 231-7321/7322
    911は警察、消防、医療、救助を一つの窓口で受け付ける番号です。 ERUFはメトロセブ圏で救急対応を行っています。ただし、離島や沖合では、陸上の救急車だけで現場へ到達できません。船長、沿岸の自治体、フィリピン沿岸警備隊などとの連携が必要になるため、まず911と船の運航責任者へ連絡してください。

救助後は反応と呼吸を確認する

心肺蘇生の訓練場面
心肺蘇生の訓練場面。写真: U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Trent A. Henry / Public domain · Wikimedia Commons

人を船上や岸へ救助したら、安全な場所へ移します。 肩を軽くたたき、呼びかけへの反応を確認します。反応がなければ、正常な呼吸をしているか確認してください。 次の状態は「正常な呼吸」と考えてはいけません。

  • ときどき大きくあえぐ
  • 不規則に息をする
  • 呼吸音だけで胸が動かない
  • 顔色が青い
  • 呼びかけに反応しない

呼吸をしていない、またはあえぐだけの場合は、すぐ911へ連絡し、AEDを用意して、心肺蘇生を開始します。

  1. 心肺蘇生は訓練と911の指示に従う
    心肺蘇生の訓練を受けている人は、胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返します。 胸骨圧迫は胸の中央で行い、AEDが届いたら音声指示に従います。濡れた胸は電極パッドを貼る部分を拭き、可能な限り乾かしてください。 溺水では酸素不足が原因となるため、人工呼吸が重要です。しかし、方法が分からない人が処置をためらい、何もしない状態も避けなければなりません。 訓練を受けていない場合は、911の電話担当者の指示に従い、可能な胸骨圧迫を続けてください。 途中で水を吐いた場合は、気道を確保しながら対応します。腹部を強く押して水を出そうとしてはいけません。心肺蘇生の開始が遅れる可能性があります。
  2. 呼吸が戻っても一人にしない
    救助後に呼吸や意識が戻っても、「もう大丈夫」と判断してホテルへ戻してはいけません。 水を吸い込んでいる可能性があり、時間が経ってから次の症状が現れることがあります。
    咳が続く呼吸が苦しい胸が痛い呼吸が速い強い疲労感がある意識がぼんやりする唇の色が悪い繰り返し吐く発熱する
    濡れた衣類をできる範囲で交換し、タオルや上着で保温します。本人に歩かせず、医療スタッフの診察を受けてください。 呼吸があるものの意識がない場合は、嘔吐物で気道がふさがれないよう注意し、911の指示に従います。
  3. 首や背中のけがが疑われる場合
    飛び込み、船との衝突、浅瀬への転落、強い波による事故では、首や背中を傷めている可能性があります。 次の場合は、必要以上に体を動かさないでください。
    首や背中に強い痛みがある手足がしびれている手足を動かしにくい高い場所から落ちた船や岩へ強く衝突した意識を失った
    ただし、呼吸していない場合は、気道と呼吸への対応が優先されます。訓練を受けた救助者と911の指示に従ってください。
  4. ダイビング後の異常は「疲れ」と決めつけない
    スクーバダイビング後に、しびれ、関節痛、めまい、歩行障害、呼吸困難、強い疲労感、皮膚のまだらな変色などが現れた場合は、減圧障害の可能性があります。 この場合は、次の行動を取ります。
    再び潜らない飛行機へ乗らない高所へ移動しない911へ連絡するダイビング事業者へ知らせる訓練を受けたスタッフが緊急用酸素を準備する潜水時刻、深度、回数を記録するダイブコンピューターを病院へ持っていく
    症状が一度消えても、自己判断で帰国便へ乗らないでください。

病院へ伝える情報をまとめる

救急車または病院の救急入口
救急車または病院の救急入口。写真: SwarmCheng / CC BY-SA 4.0 · Wikimedia Commons

救急搬送時は、同行者が次の情報を整理してください。

  • 氏名と生年月日
  • パスポートのコピー
  • 持病とアレルギー
  • 服用している薬
  • 事故が起きた時刻
  • 水中にいた推定時間
  • 意識を失っていたか
  • 心肺蘇生やAEDを行ったか
  • 酸素を使用したか
  • ダイビングの深度と回数
  • 海洋生物に刺された可能性
  • 旅行保険会社と証券番号

事故の写真や動画より、時刻と処置内容の記録が重要です。担当者を一人決め、スマートフォンのメモへ時系列で残してください。

セブの主な医療機関

在セブ日本国総領事館は、日本人が利用する主な医療施設として次の病院を案内しています。

セブ市

  • セブDoctors’ University病院:(032) 255-5555
  • Chong Hua病院Fuente:(032) 255-8000
  • Perpetual Succour病院:(032) 233-8620

マンダウエ市

  • Chong Hua病院マンダウエ:(032) 233-8000
  • The病院at Maayo:(032) 888-2662
  • University ofセブ健康状態のセンター:(032) 517-0888

ラプラプ市

  • マクタン健康状態のセンター:(032) 260-9189
  • マクタンDoctors’ 病院:(032) 236-0000/(032) 239-7004

病院は、旅行者が一覧から自分で選んで向かうより、911、救助隊、医療スタッフ、保険会社の指示を受け、症状に対応できる施設へ搬送してもらうのが基本です。

保険会社への連絡は救命処置のあと

事故が起きたら、保険会社の承認を待ってから救急車を呼ぶのではありません。 命に関わる状況では、まず911、救助、応急手当、病院搬送を優先します。安全が確保できた段階で、本人または同行者が保険会社の緊急アシスタンスへ連絡してください。 保険会社へ伝える内容は次のとおりです。

  • 契約者名
  • 証券番号
  • 現在いる病院
  • 事故の日時と場所
  • 事故の内容
  • 医師の診断
  • 入院や治療の予定
  • 病院から請求されている金額
  • 帰国便の変更が必要か

キャッシュレス診療を利用できる場合でも、病院と保険会社の確認に時間がかかることがあります。クレジットカードや一定額の現金を用意しておくと、最初の検査や保証金に対応しやすくなります。

  1. 保険請求のために残すもの
    保険会社から指示された書類に加え、次の資料を保管してください。
    医師の診断書診療明細病院と薬局の領収書処方箋救急車や搬送費の領収書ツアー予約確認書ツアー会社の事故報告書警察や沿岸警備隊の報告番号航空券変更の領収書宿泊延長の領収書事故発生から搬送までの時系列メモ
    領収書は、スマートフォンで撮影して保存します。原本の提出が必要な場合があるため、紙も捨てないでください。
  2. 総領事館が必要になる場合
    日本人旅行者が重傷を負った、死亡した、パスポートを紛失した、家族へ連絡できないといった場合は、在セブ日本国総領事館へ相談できます。 在セブ日本国総領事館の電話番号は、(032) 231-7321/7322です。 ただし、総領事館への連絡は、911や病院への連絡の代わりではありません。救助と治療を優先し、その後の家族連絡、手続き、情報確認などで相談してください。
  3. ツアーへ出る前に準備する緊急情報
    海へ出る前に、次の情報を同行者と共有しておきましょう。
    911ERUFの連絡先ツアー会社の電話番号船長またはガイドの電話番号出港地と訪問予定地ホテルの電話番号旅行保険の証券番号保険会社の海外緊急連絡先持病とアレルギー緊急連絡を受ける家族パスポートのコピー
    通信が不安定な場所もあるため、クラウド保存だけでなく、スマートフォン本体へ画像として保存してください。

よくある質問

海で人が溺れていたら、すぐ泳いで助けに行くべきですか?

訓練や装備がないまま飛び込むと、救助者も溺れる可能性があります。まず周囲へ知らせ、浮具やロープを渡し、船長や訓練を受けた救助者の指示に従ってください。

水を吐いたら回復したと考えてよいですか?

考えてはいけません。呼吸状態を確認し、医療スタッフの診察を受けてください。腹部を押して水を出そうとする行為は避けます。

911はセブでも使えますか?

使えます。セブには中部ビサヤ地域を担当するUnified 911地域のかけ声センターがあります。通報時は現在地、事故内容、負傷者数を具体的に伝えてください。

保険会社へ先に電話する必要がありますか?

命に関わる事故では、救助、911、応急手当、病院搬送が先です。安全を確保したあと、できるだけ早く保険会社へ連絡してください。

症状がなくても病院へ行く必要がありますか?

意識を失った、水を吸い込んだ、心肺蘇生を受けた、ダイビング後に異常があった場合は、症状が軽く見えても医療機関で診察を受けてください。

まとめ|一人で助けようとせず、役割を分ける

セブの海で事故が起きたとき、最も危険なのは、全員が慌てて同じ行動を取ることです。 一人は負傷者の位置を見続け、一人は浮具を渡し、一人は911へ電話し、一人は救急用品を準備します。 救助者まで事故に遭わない方法を選び、船長、ガイド、救助隊へ早く知らせてください。 救助後に呼吸が戻っても、溺水やダイビング事故では遅れて症状が出ることがあります。自己判断でホテルへ戻らず、病院で診察を受けることが必要です。 保険会社への連絡は重要ですが、救命処置を遅らせてはいけません。

事故が起きてから連絡先を探すのではなく、911、保険番号、ツアー会社、持病、家族の連絡先を出港前に共有しておくことが、海へ行くための最後の準備です。 情報確認日:2026年8月29日、 参考情報:

船舶用無線または防水通信機器
船舶用無線または防水通信機器。写真: PaterMcFly / CC BY 3.0 · Wikimedia Commons
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