フィードバック言い直しで「訂正が学習に変わった回数」を測る「先生が間違いをたくさん直してくれました」これは、セブ留学でよく聞く感想です。しかし、訂正された回数が多いだけでは、英語が身についたとは判断できません。
先生が正しい表現を言っただけで会話が先へ進み、生徒が間違いに気づいていないこともあります。正しい答えを聞いて理解しても、自分の口で言い直さなければ、次の会話で同じ間違いを繰り返すかもしれません。
大切なのは、訂正を受けた回数よりも、間違いに気づき、正しく言い直し、別の場面でも使えた回数です。今回は、先生から受けたフィードバックが実際の学習行動につながったかを「フィードバック言い直し」で測ります。
結論
先に結論
訂正を4段階に分けて数える
進め方の全体像
- レベル1|即時の言い直し
先生の訂正直後に、正しい表現を言い直す。 - レベル2|自分から再使用
少し時間を空け、別の質問への回答で同じ表現を使う。 - レベル1は、その場で正しい形を確認する行動です。
レベル1は、その場で正しい形を確認する行動です。 - 2階は、学んだ形を別の意味へ応用する行動です。
留学中は、レベル1の回数だけでなく、2階へ進んだ回数を増やします。
記事のポイント
授業後に、訂正された表現を次の4段階に分けます。たとえば、1日の授業で12回訂正されたとします。
- 訂正を受けた:12回
- 間違いに気づいた:9回
- 正しく言い直した:7回
- 別の場面で使えた:3回
この場合、ナビセブでは次のように記録します。即時の言い直し率=7回 ÷ 12回 × 100=約58%当日の再使用率=3回 ÷ 12回 × 100=25%「12回も直してもらった」だけで終わらせず、7回は言い直し、3回は自分で再使用できたと考えると、フィードバックの結果が見えます。訂正後の言い直しとは?
訂正フィードバックは、学習者の発音・語彙・文法・表現などに対して、教師が修正やヒントを与えることです。言い直しは、そのフィードバックの直後に学習者が示す反応を指します。教師が訂正したあとに、生徒が正しい表現へ言い直した場合は「言い直し」に進んだと考えます。反応はしたものの間違いが残っている場合は、まだ言い直しが完了していません。
この考え方は、LysterとRantaが1997年に発表した教室内の訂正と学習者反応に関する研究で広く知られるようになりました。ただし、その場で正しく言えたからといって、長期的に習得したとは限りません。
そこでナビセブでは、授業直後の言い直しに加えて、同じ日または翌日に自分から使えたかという「再使用」まで確認します。
先生の訂正にはいくつかの方法がある
先生は、毎回「それは間違いです」と明確に伝えるわけではありません。主な訂正方法には、次のような違いがあります。
- 1.正しい表現へ言い換える
- 生徒:
- “I go to the mall yesterday.”
- 先生:
- “Oh, you went to the mall yesterday.”
先生が会話を止めずに、正しい形へ言い換える方法です。一般にRecastと呼ばれます。自然に会話を続けやすい一方、生徒が単なる返答だと思い、訂正されたことに気づかない場合があります。
- 2.もう一度考えるよう促す
- 先生:
- “You go yesterday?”
- 生徒:
- “Ah, I went to the mall yesterday.”
先生が間違った部分を繰り返したり、疑問を示したりして、生徒自身に修正させます。正解をすぐ教えないため、自分で形を探す時間が生まれます。
- 3.何が違うか説明する
- 先生:
- “Because it happened yesterday, use the past tense of ‘go’.”
- 生徒:
- “I went to the mall yesterday.”
文法上の理由を説明する方法です。間違いの原因を理解しやすい反面、説明が長すぎると会話時間が減ります。
- 4.正しい表現を明示する
- 先生:
- “Say ‘I went,’ not ‘I go.’”
- 生徒:
- “I went to the mall yesterday.”
どこを直すかが明確です。初心者や、発音の細かな違いを確認するときにも使いやすい方法です。どの訂正方法が常に最良というわけではありません。生徒のレベル、間違いの種類、授業の目的によって適した方法は変わります。
「訂正されたのに気づかなかった」を分ける
次の会話を見てみましょう。
- 生徒:
- “She have two children.”
- 先生:
- “She has two children? That’s nice. How old are they?”
- 生徒:
- “They are five and seven.”
先生は「have」を「has」へ直しています。しかし、生徒は訂正に気づかず、次の質問へ答えた可能性があります。この場合、教室では正しい英語が提示されていますが、生徒のフィードバック言い直しは確認できません。
記録上は次のようになります。
- 訂正:1回
- 気づき:0回
- 言い直し:0回
- 再使用:0回
一方、先生の言い換えを聞いたあとに、生徒が“She has two children.”と言い直せば言い直しとして数えられます。
言い直しチェック|授業後1分で記録する

すべての間違いを文章で残そうとすると、授業より記録の方が負担になります。まずは、重要だった訂正を1授業につき3〜5件記録します。この計画例では、5件の訂正に対して次の結果になります。
- 気づき:4件
- 言い直し:3件
- 再使用:2件
- したがって、
気づき率=4 ÷ 5=80%言い直し率=3 ÷ 5=60%再使用率=2 ÷ 5=40%となります。これは正式な語学評価ではなく、自分の学習を比較するための記録です。数字そのものより、1週間でどの段階が増えたかを見ます。言い直しは「正解を復唱しただけ」でもよい?
先生のあとに正しい文を繰り返すことは、最初の段階として役立ちます。しかし、そのまま復唱しただけでは、自分で文を組み立てられるか分かりません。そこで、言い直しを2段階に分けます。
関連記事:セブ留学で生活が崩れた週の戻し方|体調・気分・学習の立て直し
レベル1|即時の言い直し
先生の訂正直後に、正しい表現を言い直す。
- 先生:
- “Say, ‘I have been here for two weeks.’”
- 生徒:
- “I have been here for two weeks.”
レベル2|自分から再使用
少し時間を空け、別の質問への回答で同じ表現を使う。
- 先生:
- “How long have you studied English?”
- 生徒:
- “I have studied English for three years.”
レベル1は、その場で正しい形を確認する行動です。
2階は、学んだ形を別の意味へ応用する行動です。
留学中は、レベル1の回数だけでなく、2階へ進んだ回数を増やします。
すべての間違いを直してもらう必要はない
会話中の間違いを一つ残らず訂正されると、話が何度も止まります。生徒が間違いを恐れ、短い文しか話さなくなる可能性もあります。授業の目的が流暢さ、つまり流暢さの向上であれば、話し終わったあとに重要な間違いをまとめて確認する方法もあります。
一方、発音や文法の正確さを練習する授業では、その場で細かく直してもらう方が適している場合があります。訂正の量は、次の3つに分けて依頼できます。
- 会話を妨げない小さな間違い:後でまとめて確認
- 意味を誤解させる間違い:その場で訂正
- 今日の学習テーマに関係する間違い:必ず訂正して言い直す
「全部直してください」ではなく、どの間違いを優先するか決める方が、会話と正確さを両立しやすくなります。先生にどう頼めばよい?訂正を学習につなげたい場合は、授業の最初に次のように伝えます。
- “Please give me time to correct myself.”
- “Please let me repeat the corrected sentence.”
- “Could you write down my three most important mistakes?”
- “Please correct mistakes that change the meaning.”
- “Please ask me to use the corrected expression again later.”
- 特に重要なのは、
- “Please let me try again.”
と伝えることです。先生が正解を言った直後に会話を進めるのではなく、自分がもう一度言う時間を作れます。
関連記事:セブ留学で通信が止まっても困らない備え方|回線と充電の二重化
1週間で「同じ間違い」が減ったかを見る
1日ごとの訂正回数だけでは、成長を判断できません。訂正が増えたのは、以前より多く話したからかもしれません。難しいテーマに挑戦したからかもしれません。そこで、1週間の記録では「訂正数」と「繰り返した間違い」を分けます。
これは測定方法を説明するための計画例です。金曜日の訂正数が月曜日より少ないことだけが成果ではありません。言い直し率が上がり、再使用が増え、同じ間違いの再発が減っている点に注目します。
訂正の定着段階|訂正が定着するまで
訂正は、次の順番で少しずつ絞られていきます。
- 訂正から気づきから言い直しから再使用から定着
- 訂正:訂正された
- 気づき:違いに気づいた
- 言い直し:正しく言い直した
- 再使用:別の場面で使った
- 定着:翌日以降も使えた
最初からすべての訂正を定着まで進める必要はありません。1日に3表現だけ選び、授業後、夕方、翌日の3回使う方が現実的です。たとえば“I am agree.”を“I agree.”へ直されたなら、次のように再使用します。
- 授業中:“I agree with my teacher.”
- 夕方:“I agree with that idea.”
- 翌日:“I agree, but I have another question.”
同じ正解を暗唱するのではなく、主語や内容を変えて使うのがポイントです。
ナビセブの視点|良い訂正は、生徒の次の一言まで続く
先生が正しい英語を示しただけでは、訂正はまだ先生の言葉です。生徒が間違いに気づき、自分で正しく言い直したとき、初めて自分の練習になります。そして、別の会話で同じ表現を使えたとき、訂正が「その場の正解」から「使える英語」へ変わり始めます。
授業後に確認したいのは、次の4つです。今日は何回訂正されたか。何回、間違いに気づいたか。何回、自分で言い直したか。何回、別の会話で使えたか。訂正回数が少なければ、先生にフィードバックを増やしてもらえます。
訂正は多いのに言い直せていなければ、言い直しの時間を依頼できます。言い直せても翌日に忘れるなら、1日に覚える表現を3つへ絞れます。「先生がよく直してくれた」という感想を、学習行動の数字へ変える。
それがフィードバック言い直しを測る目的です。
関連記事:セブ留学で同じ話題を2回話すと何が変わる?発話時間と沈黙を測る
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46-06|新しく覚えた表現を何回使い直した?
関連記事:セブ留学で覚えた表現を何回使い直した?語彙の定着を数える方法
語彙資源化で「覚えた」から「使える」までを測る
新しい単語を数えるだけでなく、授業、食事、買い物、翌日の会話で何回取り出して使えたかを記録します。参照・更新情報参考資料
- ACTFL|効果的なフィードバックを与える
- Cambridge University Press|訂正フィードバックと学習者の言い直し
- Cambridge University Press|教室における口頭の訂正フィードバック
- Cambridge University Press|教室での口頭フィードバックに関するメタ分析
情報確認日:2026年8月29日記事内の回数・比率は、測定方法を説明するための計画例であり、特定の学校・教師・授業の実測値ではありません。
- 段階
- 状態
- 訂正
- 先生から訂正を受けた
- 気づき
- どこが違ったか気づいた
- 言い直し
- その場で正しく言い直した
- 再使用
- 後の会話で自分から使えた
- 間違えた表現
- 正しい表現
- 気づいた
- 言い直した
- 再使用した
I go there yesterday.I went there yesterday.
- ○
- ○
- ○
I am agree.I agree.
- ○
- ○
- ×
He is teacher.He is a teacher.
- ○
- ×
- ×
I enjoyed to swim.I enjoyed swimming.
関連記事:セブ留学で何回聞き返せた?会話が止まったときの立て直し方
- ×
- ×
- ×
- comfortableの発音
- /ˈkʌm.fə.tə.bəl/
- ○
- ○
- ○
データ比較
| 曜日 | 訂正数 | 言い直し数 | 再使用数 | 同じ間違いの再発 |
|---|---|---|---|---|
| 月曜日 | 12 | 7 | 3 | 5 |
| 火曜日 | 10 | 7 | 4 | 4 |
| 水曜日 | 14 | 10 | 5 | 4 |
| 木曜日 | 11 | 9 | 6 | 2 |
| 金曜日 | 9 | 8 | 6 | 1 |