会話の立て直しで「分からないまま終わらせなかった回数」を測る英語を聞き取れなかったとき、笑顔で“Yes”や“Okay”と答えてしまう。セブ留学の最初の週には、よく起こります。先生との授業なら質問できますが、レストラン、Grab、ショッピングモールでは、相手を待たせたくないという気持ちが先に立つかもしれません。
しかし、聞き取れなかった回数が多いこと自体は、英語力の低さを示す失敗ではありません。英語を使う人同士の会話では、聞き間違い、知らない単語、発音の違い、周囲の騒音などによって、意味が伝わらないことがあります。
重要なのは、そのときに会話を諦めず、聞き返す、確認する、言い換えてもらう、理解した内容を確かめるという行動を取れたかです。今回は、会話が止まりかけたあとに意味を確認し、もう一度会話を続けられた回数を会話の立て直しとして測ります。
結論
先に結論
「聞き取れなかった回数」ではなく「回復できた割合」を出す
進め方の全体像
- 1.聞き返し|繰り返しを求める
相手の発言そのものを聞き取れなかったときに使います。 - 2.言い換えの依頼|説明や言い換えを求める
音は聞こえたものの、意味が分からなかったときに使います。 - 3.確認確認|理解が正しいか確認する
自分なりに理解できたものの、間違っていないか確かめたいときに使います。
記事のポイント
1日の中で、意味が分からなくなった場面が10回あったとします。
- そのうち、
- 聞き返した:4回
- 単語の意味を確認した:2回
- 自分の理解が正しいか確かめた:2回
- 分からないまま終わった:2回
だった場合、8回は会話を立て直せています。
会話の立て直し率=8回 ÷ 10回 × 100=80%
この記録で目指すのは、「すべて一度で聞き取れる人」になることではありません。分からないときに、英語を使って解決できる人になることです。会話の立て直しとは?
会話の立て直しは、会話の中で理解や伝達に問題が起きたとき、それを修復する行動です。たとえば、相手の言葉が聞き取れなかったときに、もう一度言ってもらう。知らない単語があったときに、意味や具体例を尋ねる。自分が理解した内容を言い直し、合っているか確かめる。
こうした行動が会話の立て直しに当たります。CEFRでは、言語学習者を、受け取った英語へ反応するだけの存在ではなく、相手と一緒に意味を作る「社会的な行為者」として捉えています。
また、会話のやりとりの方略として、順番に話すこと、協力して会話を進めること、説明を求めることなどを扱っています。CEFRの目安では、A2段階でも、定型表現を使って聞き取れない重要語句の説明や繰り返しを求めることが含まれます。
つまり、聞き返すことは会話能力の不足ではなく、会話を成立させる能力の一部です。
- 「もう一度言ってください」だけでは足りないことがある
- 最初に覚えやすい表現は、
- “Could you say that again?”
です。しかし、相手がまったく同じ速さ、同じ単語、同じ発音で繰り返すと、2回目も理解できないことがあります。聞き返しは、分からなかった原因に合わせて変えます。同じ“Again, please.”を繰り返すのではなく、どこで会話が止まったかを相手に伝えると、必要な答えを得やすくなります。
関連記事:セブ留学で間違いは何回直され、何回言い直せた?訂正の活かし方
3種類の立て直しを使い分ける
会話の立て直しは、大きく3種類に分けられます。
1.聞き返し|繰り返しを求める
相手の発言そのものを聞き取れなかったときに使います。Sorry, could you repeat that?Could you say that again?Could you speak a little more slowly?騒音や通信状態が原因の場合にも使えます。
2.言い換えの依頼|説明や言い換えを求める
音は聞こえたものの、意味が分からなかったときに使います。What do you mean by “walk-in”?Could you explain that?
Could you give me an example?Could you say it in a simpler way?Cambridge University Pressの第二言語やりとりに関する研究整理でも、言い換えの依頼は、相手の発言の意味について追加情報を求める行動として説明されています。
3.確認確認|理解が正しいか確認する
自分なりに理解できたものの、間違っていないか確かめたいときに使います。Do you mean I should come back at 3 p.m.?So, breakfast is included, right?
Did you say Gate 2?You mean I can pay tomorrow?相手の言葉をただ繰り返すのではなく、自分が理解した内容を短くまとめて返します。
会話の立て直しチェック|会話が止まった場面を記録する

授業後や外出後に、会話が止まりかけた場面を記録します。この計画例では、問題が起きた5場面のうち4場面で意味を確認できました。
関連記事:セブ留学で通信が止まっても困らない備え方|回線と充電の二重化
会話の立て直し率=4 ÷ 5 × 100=80%
さらに、自分から英語で確認できた回数と、同行者や翻訳アプリに任せた回数を分けることもできます。翻訳アプリで解決した場合はどう数える?翻訳アプリの使用が悪いわけではありません。医療、安全、契約、支払いなど、誤解を避ける必要がある場面では、正確さを優先します。ただし、英語学習量を測る場合は、次のように分けます。
- 英語で聞き返して解決:自力の立て直し
- 英語で質問したあと辞書で確認:助けを借りた立て直し
- 翻訳アプリへ文章全体を入力:翻訳アプリでの解決
- 同行者にすべて対応してもらう:補助あり 立て直し
- 確認せず会話を終える:未解決
翻訳アプリで意味が分かった場合も、意思疎通は回復しています。しかし、自分の英語だけで修復した場合とは別に記録します。大切なのは、翻訳を使ったことを隠すことではなく、どの方法で会話を立て直したかを把握することです。
関連記事:セブ留学で生活が崩れた週の戻し方|体調・気分・学習の立て直し
“Yes”で逃げた回数も記録する
分からないときに“Yes”と答えると、その場では会話が終わります。しかし、次のような問題が起きることがあります。
- 注文内容が違っていた
- 集合時間を間違えた
- 先生の課題を理解していなかった
- Grabの降車場所が変わった
- 料金条件を誤解した
そこで、聞き取れなかったのに確認せず答えた回数を「分からないままの同意」として記録します。これは測定方法を説明するための計画例です。聞き取れない場面の総数が減らなくても、分からないままの同意が減り、立て直しの成功が増えていれば、会話への参加方法が変わっています。
教室で聞き返しの表現を練習する
街の中で突然使おうとしても、表現が出てこないことがあります。まずはマンツーマン授業で、次の練習をします。
- 手順1
先生に速く話してもらう
聞き取れなかったら、“Could you speak a little more slowly?”と伝えます。
- 手順2
知らない単語を入れてもらう
- 意味が分からなければ、
- “What does that word mean?”
- “Could you give me an example?”
と尋ねます。
- 手順3
数字や場所を聞き分ける
“Did you say fifteen or fifty?”“Do you mean the first floor or the third floor?”と確認します。
- 手順4
理解した内容を言い直す
“So, I need to submit this by Friday. Is that correct?”と要点を返します。定型表現を覚えるだけでなく、実際に会話が止まる状況を作ることが重要です。
相手に伝わらなかったときも立て直す
会話の立て直しは、聞き取れないときだけに使うものではありません。自分の英語が相手に伝わらなかった場合も必要です。同じ文を大声で繰り返すのではなく、別の方法へ変えます。
- たとえば、
- “I need an adapter.”
- が通じなかった場合は、
- “I need something to connect this Japanese plug to a Philippine socket.”
と言い換えられます。
- 言葉が出なければ、
- 用途を説明する
- 形や大きさを伝える
- 反対語を使う
- 似たものを例に出す
- 写真や身ぶりを使う
という方法があります。正しい単語を知らなくても、知っている英語を組み合わせて意味を届けられれば、会話は続けられます。
REPAIR LADDER|簡単な方法から順番に試す
聞き取れないときは、次の順番で試します。
- レベル1
もう一度聞く
“Could you say that again?”
- 2階
ゆっくり話してもらう
“Could you speak a little more slowly?”
- レベル3
分からない部分を特定する
“What does ‘valid ID’ mean?”
- レベル4
簡単な英語へ変えてもらう
“Could you say that in a simpler way?”
- レベル5
理解した内容を確認する
“So, I need my passport, right?”それでも解決できず、内容が重要な場合は、文字、地図、翻訳アプリなどを使います。英語だけで粘り続けて誤解するより、目的に応じて手段を切り替える方が安全です。
1週間で見るべき数字
会話の立て直しは、成功率だけでなく、使用した方法も確認します。たとえば、成功率が高くても、すべて翻訳アプリで解決しているなら、次週は1回目だけ英語で質問するようにします。
逆に、英語だけにこだわって重要事項を誤解しているなら、最終確認に文字や翻訳を使います。目標は「英語以外を絶対に使わないこと」ではありません。状況に合った方法で、正しい意味へ到達することです。
ナビセブの視点|聞き返せる人は、会話を終わらせない
英語学習では、一度で正しく聞き取ることばかりが評価されがちです。しかし、現実の会話では、聞こえないことも、意味が分からないこともあります。そのときに確認できれば、会話は失敗ではありません。
授業後や外出後に確認したいのは、次の4つです。分からない場面は何回あったか。何回、自分から確認したか。何回、意味を確定できたか。分からないまま“Yes”と答えた回数は減ったか。
聞き返しは、英語ができない人の行動ではありません。相手と一緒に意味を作り、会話を最後まで成立させるための技術です。分からないことを隠すのではなく、英語で分からない部分を特定する。それが会話の立て直しを測る目的です。
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関連記事:セブ留学で覚えた表現を何回使い直した?語彙の定着を数える方法
教室外での英語使用回数で「生活が学習になった回数」を測る
店員との注文、Grabでの確認、学校スタッフへの質問、友人との会話を分け、授業外で自分から英語を始めた回数を記録します。参照・更新情報参考資料
関連記事:セブ留学で英語を話した相手は何人、何種類?やりとりの幅を測る
- 欧州評議会|CEFR補遺版
- 欧州評議会|コミュニケーション言語活動と方略
- ACTFL|目標言語の使用を促す
- Cambridge University Press|やりとりと第二言語習得
情報確認日:2026年8月29日
記事内の回数・比率は測定方法を説明するための計画例です。特定の学校・教師・学習者を調査した実測値ではありません。
- 分からなかった原因
- 使える表現
- 音が聞こえなかった
Could you say that again?
話す速度が速かった
Could you speak a little more slowly?
特定の単語が分からない
What does “___” mean?
文全体が難しい
Could you say that in a simpler way?
数字を確認したい
Did you say fifteen or fifty?
場所を確認したい
Do you mean the entrance near the supermarket?
自分の理解を確認したい
So, I need to wait here, right?
- 場面
- 問題
- 使った方法
- 解決
- マンツーマン授業
- unfamiliarの意味が不明
- 言い換えの依頼
- ○
- カフェ
- 店員の質問が速かった
- 聞き返し
- ○
- Grab車内
- 降車場所が曖昧だった
- 確認
- ○
- 学校の受付
- 日程説明を理解できなかった
- 笑って終えた
- ×
- レストラン
- 品切れ商品の説明が不明
- やさしい英語
- ○
- 日
- 立て直しの成功
- 分からないままの同意
- 未解決
- 月曜日
- 4回
- 5回
- 1回
- 火曜日
- 5回
- 4回
- 1回
- 水曜日
- 7回
- 2回
- 1回
- 木曜日
- 8回
- 1回
- 0回
- 金曜日
- 8回
- 0回
- 0回
データ比較
| 指標 | 測る内容 |
|---|---|
| 立て直しの試み | 聞き返そうとした回数 |
| 立て直しの成功 | 意味を確認できた回数 |
| 自力の立て直し | 英語だけで解決した回数 |
| 分からないままの同意 | 分からないまま同意した回数 |
| 方法の種類 | 使用した確認方法の種類 |