こんにちは、CebuOです。Cebu IT Parkの歴史を調べていると、Developerの名前が何度も変わって出てきます。古い記事では、Cebu Property Ventures and Development Corporation、CPVDCという会社がCebu IT Parkを開発したと書かれています。別の記事では、Cebu Holdings Inc.、CHIという名前が出てきます。そして現在は、Ayala Land Inc.、ALIのEstateとして説明されることが多くなっています。
要点
CPVDCが直接のDeveloperとして出発し、2018年にCebu Holdingsへ、2021年にAyala Landへ統合された流れで理解できます。
直接のDeveloperはCPVDC
では、Cebu IT Parkを実際に開発したのはどの会社なのでしょうか。結論から言うと、Cebu IT Parkの直接的なDeveloperとして最も重要なのはCebu Property Ventures and Development Corporation、CPVDCです。CPVDCは1990年にCebu ProvinceとAyala LandのJoint Ventureとして設立され、Cebu IT Park、当時のAsiatown I.T. Parkを所有・開発しました。
その後、CPVDCはCebu Holdingsの子会社となり、2018年にCebu Holdingsへ吸収合併されます。さらに2021年にはCebu Holdings自体がAyala Landへ吸収され、現在はAyala LandがSurviving EntityとしてCebuの主要Property Portfolioを直接持つ形になっています。(edge.pse.com.ph) (edge.pse.com.ph) (edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph / edge.pse.com.ph / edge.pse.com.ph]
つまり、CPVDC Cebu Holdings Ayala Landという流れで理解すると、昔の記事と現在の記事に違う会社名が登場する理由が分かります。
Cebu ProvinceとAyala LandのJoint Venture
Philippine Stock ExchangeのCompany Informationでは、Cebu Property Ventures and Development Corporation、CPVDCについて、1990年8月2日にSECへ登録され、1996年9月1日にCommercial Operationsを開始した会社とされています。
さらに、設立時は、Province of Cebuと Ayala Land Inc.によるJoint Venture Corporationでした。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
CPVDCの事業内容は、単なる土地販売だけではありませんでした。PSE資料では、Strategic Land Management、Estate Development、Commercial Land Sales、Residential Condominium Sales、Retail Space Leasing、Office Space Leasingなどを事業としていたことが確認できます。
そして同じPSE資料には明確に、CPVDC is the owner and developer of Cebu I.T. Parkと記載されています。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
したがって、「Cebu IT Parkは誰が開発した?」という質問に最も直接的に答えるなら、Cebu Property Ventures and Development Corporation、CPVDCです。
CPVDCはCebu ProvinceとAyala LandのJoint Ventureだった
CPVDCの成り立ちが面白いのは、最初からAyala Landの100%子会社として始まった会社ではないことです。PSEのCompany Informationでは、CPVDCは、Province of Cebuと Ayala LandによるJoint Venture Corporationとして設立されたと説明されています。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
その後のOwnership資料を見ると、Cebu Holdingsが大株主となり、Ayala LandやProvince of Cebuも株主として残っていました。2017年のPSE Disclosureでは、CPVDCの株主構成として、Cebu Holdings Inc. 76.26%、Province of Cebu 8.28%、Ayala Land Inc. 7.80%、その他 7.66%と記載されています。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
つまり、Cebu IT ParkはAyala GroupのEstateである一方、会社の出発点を見るとCebu ProvinceとのJoint VentureというLocalな成り立ちを持っていました。これはCebu Business Parkとは少し違った背景です。
1990年代からAsiatown I.T. Parkの開発を進めた
CPVDCは1996年にCommercial Operationsを開始し、その後旧Lahug Airport跡地のEstate Developmentを進めていきました。2000年代初頭の記事では、現在のCebu IT Parkはまだ、Asiatown I.T. Parkと呼ばれています。
2003年にはCPVDCがCebu Educational Development Foundation for Information Technology、CEDF-ITと協力し、Asiatown IT Park内にIT Professional向けTraining Centerを設けたことが報じられています。(philstar.com) [出典:philstar.com]
当時からCPVDCは単に土地を販売するだけでなく、CebuをIT Hubとして育てるという方向でEstateを開発していました。これは、後にBPO企業が急増する前からIT関連Human Resourceを意識していたことを示しています。
2006年にはBPO需要を見込んでOffice開発を加速
2006年のThe Freemanの記事では、CPVDCはAsiatown I.T. ParkのDeveloperとして、BPO・IT投資を取り込むためOffice BuildingやInfrastructureを増やす方針を明らかにしています。
当時の記事では、236,973㎡の区域を最大限活用し、eOfficeの第2段階、残る約5haの未開発地、HotelやResidential Developmentまで含むMaster Planが紹介されています。(philstar.com) [出典:philstar.com]
つまり現在の、Office、Hotel、Condominium、Retail、Restaurantが共存するIT Parkの基本構想は、かなり早い段階から考えられていました。現在見ると自然なMixed-use Estateですが、初期から徐々にその形を作っていったことが分かります。
CPVDCだけで全部の建物を造ったわけではない
ここは重要です。CPVDCがCebu IT ParkのEstate Developerだからといって、現在IT Park内にあるすべてのBuildingをCPVDC自身が建設したわけではありません。Estate内には、Ayala系企業、Skyrise Realty、Innoland、ARTHALAND、Filinvest、その他DeveloperによるOfficeやResidential Buildingがあります。
CPVDCの役割は、Estate全体の開発・土地管理・Commercial Operationを担いながら、土地を販売したり、Joint VentureやAffiliateを通じてOffice・Residential Developmentを進めることでした。
例えばeBlocシリーズでは、CPVDCとAyala Landが関係するAsian I-Office Properties Inc.が重要な役割を担います。2009年のThe Freemanの記事では、CPVDCとAyala LandのCorporate Business GroupがAsian I-Office Propertiesを設立し、eBlocなどのVertical Developmentを進めたと報じられています。(philstar.com) [出典:philstar.com]
つまり、Estate Developerと個別Building Developerは必ずしも同じ会社ではありません。この区別は今後Office Buildingの記事を書くときにも重要です。
Cebu Holdingsとの関係
次に出てくるのが、Cebu Holdings Inc.、CHIです。Ayala Landの2021年Disclosureによると、Cebu Holdingsは1988年12月9日にSECへ登録されたCebu Cityを本拠とするReal Estate Developerでした。
Cebu Business Parkの開発、Commercial SpaceのLease、Residential・Office Condominiumなどを手掛け、Ayala Landが71.1%を保有する上場子会社でした。(ayalaland.com.ph) [出典:ayalaland.com.ph]
Cebu Holdingsは、Cebu Business Parkを開発し、その子会社CPVDCを通じて、Cebu IT Parkを開発していました。PSEの2018年資料でも、Cebu Holdingsが50haのCebu Business Parkを開発し、through its subsidiary CPVDC, the 27-hectare Cebu I.T. Parkを開発したと明記されています。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
この関係を理解すると、「DeveloperはCPVDCなのかCebu Holdingsなのか」という疑問も整理できます。直接Developer: CPVDC その親会社: Cebu Holdings さらにその親会社・主要株主: Ayala Landという関係でした。
2000年代の地元記事ではCPVDCの名前が頻繁に出る
古いCebuのBusiness記事を読むと、CPVDCという名前が非常によく登場します。2008年にはAsiatown IT Park内にCommercial・Lifestyle Complexを開発する計画、2009年にはeBloc 2、2011年には隣接2.1haの土地取得、2013年にはlive-work-play型Estateへの転換などが報じられています。(philstar.com) (philstar.com) (philstar.com) [出典:philstar.com / philstar.com / philstar.com]
2013年にはCPVDC自身が、Cebu IT Parkを、live-work-play integrationを強化するEstateとして開発すると説明しています。これは現在のCentral Bloc、Seda、Residential Tower、Restaurant、Parkが一体化したIT Parkの姿につながっています。
2018年、CPVDCがCebu Holdingsへ吸収合併
会社関係が大きく変わったのが2018年です。2018年2月26日、Cebu HoldingsとCPVDCのBoardがMergerを承認し、同年4月10日にStockholders Approvalを得ました。
そして、2018年11月6日 SECがMergerを承認しました。このMergerでは、Cebu Holdings Inc.がSurviving Entityとなり、CPVDCはCebu Holdingsへ吸収されました。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
PSE Disclosureでは、Mergerの目的について、Cebu HoldingsのPortfolioを一つのListed Entityへ統合し、Operational Synergy、Efficient Funds Management、Government Reportingの簡素化を進めるためと説明されています。
つまり2018年以降は、Cebu IT ParkのDeveloperとして長く存在してきたCPVDCという法人は独立して存在しなくなり、その資産・事業はCebu Holdingsへ引き継がれました。
だから2018年以前の記事にはCPVDC、以降はCHIが増える
古い新聞記事では、「CPVDC president」 「CPVDC, developer of Cebu IT Park」という表記が多く出ます。しかし2018年のMerger後は、その法人がCebu Holdingsへ統合されたため、Corporate DisclosureではCHI側へ情報が集約されていきます。
これはDeveloperが突然別会社に変わったというより、Group内の法人構造を整理したと考える方が正確です。IT Park自体が別の会社へ売却されたわけではありません。Ayala Group内でCebu PortfolioをまとめたMergerでした。
Ayala Landへの統合
そしてさらに大きな統合が2021年に行われます。Ayala LandのBoardは2021年2月23日、Ayala Land、Cebu Holdings、Asian I-Office Properties、Arca South Commercial Ventures、Central Block DevelopersのMergerを承認しました。
Ayala Landが、Surviving Entityとなる計画です。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
Stockholders Approvalを経て、SECは、2021年12月16日にMergerを承認しました。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
この結果、Cebu HoldingsはAyala Landへ吸収され、法人として消滅しました。PSEも、CHIがALIへ吸収されるためCHI sharesはTrading対象ではなくなると説明しています。
なぜAyala LandはCebu Holdingsを統合した?
Ayala Landは、このMergerについて、Cebu Portfolioを一つのListed Vehicleへ統合することを目的として説明しています。2021年のAyala Land Annual Stockholders’ Meetingでは、このMergerによって、CebuのInvestmentを一つのPlatformとしてまとめる、Operational Synergyを高める、資金管理を効率化する、Reportingを簡素化するという考え方が示されました。(ir.ayalaland.com.ph) [出典:ir.ayalaland.com.ph]
つまり、Cebu HoldingsがAyala Landと競合していたから統合したのではありません。もともとAyala Land Groupに属していたCebuのProperty Developmentを、より直接的にAyala LandへまとめたCorporate Restructuringです。
CPVDCからAyala Landまでの流れ
会社関係を時系列で整理すると非常に分かりやすくなります。
| 年 | Developer・会社関係の主な動き |
|---|---|
| 1988年 | Cebu Holdings Inc.がSEC登録 |
| 1990年8月2日 | CPVDCがSEC登録。Cebu ProvinceとAyala LandのJoint Ventureとして設立 |
| 1996年9月1日 | CPVDCがCommercial Operations開始 |
| 1990年代後半〜 | CPVDCがAsiatown I.T. Parkを開発 |
| 2000年代 | CPVDCがOffice・Retail・Residential開発を拡大 |
| 2018年11月6日 | CPVDCがCebu Holdingsへ吸収合併。CHIがSurviving Entity |
| 2021年12月16日 | Cebu HoldingsがAyala Landへ吸収合併。ALIがSurviving Entity |
| 現在 | Ayala LandのCebu PortfolioとしてCebu IT Parkが位置づけられる |
CPVDC、CHI、ALIの関係を簡単にすると
最も簡単に整理すると、Ayala Land Cebu Holdings CPVDCという企業関係がありました。CPVDCがCebu IT Parkを直接開発し、Cebu Holdingsがその親会社としてCebuのProperty Portfolioを管理し、Ayala Landがさらに上位のGroup Companyとして関与していました。
その後、2018年: CPVDC から Cebu Holdingsへ統合 2021年: Cebu Holdings から Ayala Landへ統合されたため、現在は、Ayala Landに集約されています。
Central BlocとeBlocの関連会社
Cebu IT Parkについて調べると、Central Block Developers Inc.、CBDIという名前も出てきます。これはAyala Malls Central BlocなどCentral Bloc Projectに関わった会社です。
2021年のMerger前、CBDIは、Cebu Holdings 55% Ayala Land 45%というOwnershipでした。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
そして2021年のMergerではCBDIもAyala Landへ統合されました。つまり、Cebu IT Park Estate全体のDeveloper史と、Central Blocという個別ProjectのDeveloper も分けて理解する必要があります。
これは今後Central Blocの記事で詳しく扱います。Asian I-Office PropertiesはeBlocに重要な会社もう一つ、Asian I-Office Properties Inc.、AiO も重要です。
Ayala Landの2021年資料では、AiOはCebu Holdingsの100%子会社で、2007年9月24日にSEC登録されたReal Estate Development Companyとされています。(ayalaland.com.ph) [出典:ayalaland.com.ph]
AiOはeBlocシリーズなどOffice Developmentに関わってきました。2018年のPSE資料では、CPVDCの100%子会社であったAsian I-Office Propertiesが、4棟のeBloc Tower、合計約76,000㎡のGross Leasable Spaceを運営していたことも記録されています。(edge.pse.com.ph) [出典:edge.pse.com.ph]
このためCebu IT ParkのOffice Buildingを調べると、CPVDC、CHI、ALI、Asian I-Office Properties、Central Block Developersなど複数の会社名が出てきます。しかし、それぞれ役割が違います。
法人名の変化から開発史を読む
現在のCebu IT Parkを説明するとき、「Ayalaが開発したIT Park」と一言で説明することはできます。大きな意味では間違いではありません。しかし、それだけではCebu IT Parkがどのように発展してきたのかが見えません。
実際には、Cebu ProvinceとAyala LandによるJoint VentureからCPVDCが生まれ、CPVDCがEstateを開発し、Cebu Holdingsの子会社として成長し、Asian I-Office Propertiesなどを通じてOfficeを増やし、Central Block DevelopersなどによってMixed-use Developmentを進め、最終的にAyala LandへCorporate Structureを統合しています。約30年かけてCompany Structureそのものも変化してきました。
現在「Developerは誰?」と聞かれたらどう答える?
2026年現在の読者に最も分かりやすく答えるなら、「Cebu IT Parkを開発したのはCebu Property Ventures and Development Corporation、CPVDCで、同社はCebu Holdingsの子会社でした。その後2018年にCPVDCはCebu Holdingsへ吸収され、2021年にはCebu HoldingsもAyala Landへ統合されたため、現在はAyala LandにCebu Portfolioが集約されています。」となります。
これなら、昔の記事でCPVDC、少し新しい記事でCebu Holdings、現在の資料でAyala Land、という3つの会社名が登場しても矛盾しません。
Cebu IT ParkのDeveloper史は、Cebuの都市開発史でもある
Cebu IT ParkのDeveloperを調べると、単なるCompany Mergerの話だけでは終わりません。1990年にはCebu ProvinceとAyala LandによるJoint VentureとしてCPVDCが作られ、旧Airport跡地に新しいBusiness Districtを造り始めました。
そこへBPO需要が増え、Office Tower、Retail、Residential、Hotelが加わりました。そのEstateが大きくなるにつれて、複数のDeveloper・Subsidiaryを使う構造になり、最終的にはAyala LandへPortfolioが統合されています。
つまりCebu IT ParkのDeveloper史を見ると、旧Airport跡地を一つのEstateに変え、そのEstateがCebuを代表するIT・BPO拠点へ成長していったCorporate Sideの歴史が見えてきます。
を整理します。2001年のProclamationではBarangay Lahug、2007年の追加区域ではBarangay Apasと記載されているため、「IT ParkはLahugなのかApasなのか」という疑問も、公式の土地指定から追って確認していきます。
参考情報
情報確認日:2026年9月16日
主な確認先: