セブ留学の現地費用表には、「Deposit」「Dormitory Deposit」「Security Deposit」などの項目があります。日本語では、寮保証金、施設保証金、デポジットなどと表記されます。
Depositは、授業や手続きに対して支払う通常の費用ではありません。部屋や学校設備の破損、未払いの電気代、鍵の紛失などに備え、学校へ一時的に預けるお金です。問題がなければ退寮時に返金されますが、必ず全額戻るとは限りません。
要点
Depositは、破損、紛失、未払い費用などの精算に備える保証金です。最終的な返金額は「入学時に預けたDeposit-未払い費用-破損・紛失・超過利用などの精算額」で決まります。金額だけでなく、返金条件、控除項目、返金日、返金通貨を申込み前に確認してください。
Depositの目的と支払い
セブ留学のDepositは、主に次の支払いに備える保証金です。
- 部屋や設備の破損
- 鍵やカードキーの紛失
- 未払いの電気代
- 教材費などの未精算
- 洗濯の超過料金
- 学校規則に基づく罰金
- 退寮時に返却されなかった備品
学校の公式公開例では、短期留学のDepositは3,000~4,500ペソ、長期では5,000~9,000ペソとする例があります。ただし、金額、返金条件、差し引かれる項目は学校によって異なります。
Depositは「費用」ではなく「一時預け金」
Depositは到着日に支払うため、留学前の準備資金には含めます。しかし、問題なく全額返金された場合、最終的な留学費用には残りません。予算表では、到着日に必要な金額と帰国後に確定する実質費用を分けて考えます。
| 予算の見方 | Depositの扱い |
|---|---|
| 到着日に必要な現金 | Deposit全額を含める |
| 帰国後に確定する実質費用 | 実際に差し引かれた金額だけ含める |
たとえば、入学時に4,500ペソを預け、退寮時に電気代1,200ペソを差し引かれ、3,300ペソが返金された場合、最終的な負担は1,200ペソです。ただし、到着日には4,500ペソを用意しなければなりません。
入学申込時のDepositとは別物
「Deposit」には、学校や寮の席を確保するため、申込み時に支払う予約金という意味もあります。予約Depositと寮・施設Depositでは、返金条件がまったく異なる場合があります。
| 種類 | 支払時期 | 主な目的 | 返金 |
|---|---|---|---|
| 予約Deposit | 申込み時 | 入学・部屋の確保 | キャンセル規定による |
| 寮・施設Deposit | 入学時 | 破損や未払いへの備え | 退寮時に精算 |
予約Depositは授業料や寮費の一部に充当される場合がありますが、キャンセル時には返金されないことがあります。見積書に「Deposit」とだけ書かれていたら、どちらの保証金なのかを必ず確認してください。
学校の公開例を見る
Cebu iBreeze
Cebu iBreeze「Tuition Fee」では、Depositを1~4週間は3,000ペソ、5週間以上は5,000ペソと案内しています。また、Cebu iBreeze「Class Rules」では、寮や学校施設に損傷がなければ卒業時に全額返金すると説明しています。
3D ACADEMY
3D ACADEMY「What Local Fees Will I Need to Pay On-Site?」では、返金可能なSecurity Depositを1~19週間は4,500ペソ、20週間以上は9,000ペソと掲載しています。部屋の破損や未払いがなければ、コース終了時に返金されると説明しています。
この2校だけでも、期間区分と金額が異なります。Depositが高いから学校の費用が高いとは限りません。最終的に返金される可能性があるためです。
長期留学でDepositが高くなる理由
長期留学では、退寮時までに精算する金額が大きくなる可能性があるため、Depositを増額する学校があります。
- 電気使用期間が長い
- 教材の追加購入が増える
- 備品を使用する期間が長い
- 部屋や設備の破損リスクが高まる
- 洗濯などの超過料金が発生しやすい
- 未払い費用が積み重なる可能性がある
3D ACADEMYでは、20週間を境にDepositが4,500ペソから9,000ペソへ変わる案内があります。これは9,000ペソが必ず費用になるという意味ではなく、長期滞在中の精算に備えて預ける金額が増えるということです。
Depositから差し引かれやすい費用
電気代
使用量制の学校では、退寮時に電気代をDepositから差し引くことがあります。電気代が別途支払いなのか、Depositからの精算なのかを確認してください。
部屋や備品の破損
机、椅子、ベッド、収納、エアコン、冷蔵庫、シャワー、照明などを故意または不注意で破損した場合、修理・交換費が差し引かれる可能性があります。
鍵・カードキーの紛失
部屋の鍵、ロッカーキー、カードキー、学生IDなどを紛失すると、再発行費や鍵交換費が請求されることがあります。
貸出品の未返却
ドライヤー、ハンガー、アダプター、教科書、タオルなど、学校から借りた物を返さなければ、Depositから差し引かれる場合があります。
洗濯や清掃の追加費
洗濯サービスに重量制限がある学校では、超過分が未払いになっていることがあります。通常の清掃では対応できない汚れや、学校規定に反した使い方があった場合も確認が必要です。
学校規則に基づく罰金
喫煙禁止場所での喫煙、門限違反、備品の持ち出しなどに罰金を設定する学校があります。何がDepositの控除対象になるかは、入学時の規則で確認してください。
入寮時の確認でトラブルを防ぐ
「通常使用による劣化」と「破損」は違う
長期間住めば、設備には自然な使用感が生まれます。しかし、どこまでを通常使用とし、どこからを学生の負担とするかは、学校の規定と現場の判断によります。入寮時には次の状態を確認しましょう。
- 壁や床の傷
- 机や椅子の破損
- ベッドや収納の状態
- エアコンの動作
- 冷蔵庫の状態
- シャワーや蛇口の水漏れ
- 照明やコンセント
- 鍵と貸出品の数
- 電気メーターの数値
すでに傷や不具合がある場合は、入寮直後に学生スタッフへ報告します。後から「入寮前から壊れていた」と説明しても、確認が難しくなるためです。
入寮時に写真を残す
学校が許可する範囲で、部屋全体、傷や汚れがある場所、家具や家電、鍵や貸出品、電気メーター、入寮時チェックシートを撮影しておくと、退寮時の確認がしやすくなります。
撮影日時が分かる状態で保管し、問題があればその日のうちにメッセージや書面で学校へ伝えます。ただし、防犯設備、他の学生、学校の管理区域などを無断で撮影せず、学校のルールに従ってください。
返金方法と受け取りの注意点
返金はいつ、どの通貨で行われる?
一般的には、卒業前または退寮時にフィリピンペソで返金されます。しかし、学校によって次のような違いがあります。
- 最終授業日に返金
- 退寮日の部屋確認後に返金
- 電気代確定後に返金
- 学校の営業時間内のみ返金
- 現金ではなく送金
- 家族単位または学生単位で精算
早朝便や深夜便で帰国する場合、退寮時に担当者が不在になる可能性があります。また、帰国直前に多額のペソが返されても使い切れないことがあります。返金予定日と金額を早めに確認しましょう。
Depositの領収書は捨てない
Depositを支払ったら、領収書または正式な支払記録を保管します。学生名、支払日、支払額、通貨、Depositの種類、返金条件、学校担当者、領収書番号を確認してください。
現金払いでは銀行やカードの利用履歴が残りません。紙の領収書を撮影し、スマートフォンやクラウドにも保存しておくと安心です。
返金額に納得できないときは?
想定外の金額が差し引かれていたら、返金額だけでなく計算の内訳を書面で受け取り、次の内容を確認します。
- 何の費用が差し引かれたか
- 各項目はいくらか
- 電気使用量と計算単価はいくらか
- 破損箇所はどこか
- 修理・交換費の根拠は何か
- 入寮時の記録と比較したか
申込み前に確認する質問
学校へは、「Depositはいくらですか。退寮時に全額返金される条件、差し引かれる可能性がある項目、返金日、返金通貨、早朝・深夜退寮時の受取方法を教えてください」と確認します。さらに、次の点も聞いておきましょう。
- 留学期間で金額が変わるか
- 部屋タイプで金額が変わるか
- 親子留学は家族単位か人数単位か
- 電気代をDepositから精算するか
- 教材費をDepositから差し引くか
- 途中退寮でも返金されるか
- 規則違反時の控除項目は何か
NAVICEBUの結論
Depositは、学費や管理費のように消費することが決まっている費用ではありません。部屋の破損、鍵の紛失、未払いの電気代などに備え、学校へ一時的に預けるお金です。
出発前に用意する金額にはDeposit全額を含め、帰国後の実質負担額にはDepositから実際に差し引かれた金額だけを含めます。最初の支払額が高い学校でも、Depositが多く含まれているだけなら、最終的な費用が高いとは限りません。
反対に、Depositが全額戻る前提で予算を組むと、電気代や未精算費を差し引かれた際に資金が足りなくなります。入寮時の確認、支払領収書、部屋の記録、退寮時の精算明細。この4つを残すことが、Depositを正しく返金してもらうための基本です。
Depositの金額と返金条件は学校によって異なり、変更されることがあります。申込み時の正式な学校規定をご確認ください。
参考情報
情報確認日:2026年8月29日
主な確認先: