一般的な計算の写真。Photo: Mikhail Nilov / Pexels License(16:9にトリミング)
セブの物価は、どれくらい上がっているのでしょうか。 2026年7月の物価上昇率は、Cebu Provinceで10.9%、Cebu Cityで8.4%、Mandaue Cityで6.6%、Lapu-Lapu Cityで5.7%でした。 同じ「セブ」でも、地域によって数字が大きく異なります。 さらに、公式のインフレ率と、旅行者や留学生が感じる値上がりも一致しません。公式CPIには、留学生が多く支払う学費、学生寮、航空券、ビザ関連費用などが、そのまま同じ比率で反映されているわけではないからです。
2026年7月の物価上昇率
Philippine Statistics Authorityが公表した、2026年7月のセブ各地域のHeadline Inflation Rateは次のとおりです。
| 地域 | 2026年7月 | 2026年1~7月平均 |
|---|---|---|
| Cebu Province | 10.9% | 10.6% |
| Cebu City | 8.4% | 7.5% |
| Mandaue City | 6.6% | 7.3% |
| Lapu-Lapu City | 5.7% | 8.2% |
最も高かったのはCebu Provinceの10.9%、最も低かったのはLapu-Lapu Cityの5.7%です。 Cebu Cityの2026年7月のインフレ率は8.4%で、前年同月の2.4%を大きく上回りました。
結論
2026年7月の物価上昇率は、Cebu Provinceが10.9%、Cebu Cityが8.4%、Mandaue Cityが6.6%、Lapu-Lapu Cityが5.7%だった。 これは、2025年7月と2026年7月の平均的な消費者物価を比較した数字です。

地域・世帯別のインフレ率とCPIの読み方
Cebu Provinceと3つの高度都市化市は、別々の統計区域です。地域別・世帯別の数字を確認し、価格水準、値上がり率、為替の影響を区別します。
「セブのインフレ率」は一つではない
Cebu Province、Cebu City、Mandaue City、Lapu-Lapu Cityは、PSAの統計で別々に集計されています。 Cebu Provinceの数字に、3つのHighly Urbanized Cityは含まれません。
| 統計区域 | 主な範囲 |
|---|---|
| Cebu Province | 3つの高度都市化市を除くセブ州 |
| Cebu City | セブ市 |
| Mandaue City | マンダウエ市 |
| Lapu-Lapu City | マクタン島側のラプラプ市 |
「セブのインフレ率は10.9%」とだけ書くと、セブ市も10.9%だったように読まれる可能性があります。 正しくは、「Cebu Provinceのインフレ率は10.9%」「Cebu Cityは8.4%」と地域を明記します。

CPIとは何を示す数字?
CPIはConsumer Price Indexの略称で、日本語では消費者物価指数と呼ばれます。 家庭が購入する商品やサービスの価格変化を、一定の構成比でまとめた指数です。 フィリピンの現在のCPIは、2018年を基準年として計算されています。
ただし、CPIは一つの商品価格を表す数字ではありません。 食料、住宅関連費、電気、水道、交通、医療、衣類、外食など、複数の品目を組み合わせて計算します。

インフレ率8.4%は何を意味する?
Cebu Cityの2026年7月のインフレ率8.4%は、2025年7月と比べて、CPIで測定する平均的な価格水準が8.4%上昇したことを意味します。 すべての商品が8.4%値上がりしたわけではありません。
| 商品・サービス | 起こり得る変化 |
|---|---|
| 米・野菜・肉 | 8.4%以上上がる場合がある |
| 電気・燃料 | 月によって大きく変動する |
| 家賃 | 契約期間中は変わらない場合がある |
| 外食 | 店舗ごとに改定時期が異なる |
| 通信費 | 同じ料金のままの場合がある |
| 輸入品 | 為替の影響を受ける |
| 学費 | 年度や入学時期に改定される |

インフレ率が下がっても物価が下がるとは限らない
| 地域 | 2026年6月 | 2026年7月 |
|---|---|---|
| Cebu Province | 12.4% | 10.9% |
| Cebu City | 9.4% | 8.4% |
| Mandaue City | 8.8% | 6.6% |
| Lapu-Lapu City | 8.4% | 5.7% |
しかし、これは物価が下がったことを意味しません。 前年同月からの値上がり率が小さくなっただけです。 例えば、価格が次のように変化した場合を考えます。
- 1年目:₱100
- 2年目:₱110
- 3年目:₱115
2年目の値上がり率は10%、3年目は約4.5%です。 インフレ率は下がっていますが、価格は₱110から₱115へ上昇しています。 インフレ率の低下は、値上がりの速度が遅くなったことを示す。価格そのものが前年より安くなったとは限らない。

低所得世帯では数字がさらに違う
| 地域 | 全世帯 | 所得下位30%世帯 |
|---|---|---|
| Cebu Province | 10.9% | 13.7% |
| Cebu City | 8.4% | 9.7% |
| Mandaue City | 6.6% | 6.1% |
| Lapu-Lapu City | 5.7% | 6.9% |
Cebu Provinceでは、全世帯の10.9%に対し、所得下位30%世帯は13.7%でした。 世帯によって支出の構成が違うためです。 所得が低い世帯では、予算に占める食料など生活必需品の割合が高くなります。食料価格が大きく上がると、同じ地域でも全世帯平均より強い影響を受ける場合があります。

公式CPIと留学生の体感が違う理由
| 一般世帯の主な支出 | 留学生に多い支出 |
|---|---|
| 日常の食料 | 学校の食事・外食 |
| 住宅費 | 学生寮・ホテル |
| 通勤交通 | Grab・週末の移動 |
| 教育費 | 語学学校の授業料 |
| 日用品 | 短期滞在用の少量購入 |
| 医療 | 海外旅行保険・外国人向け医療 |
| 通信 | SIM・短期データプラン |
| ― | SSP・ACR I-Card・ビザ延長 |
| ― | 日本からの航空券 |
例えば、米の価格が大きく上がっても、食事込みの学校では滞在中に追加負担が発生しないことがあります。 一方、Grab料金、外食、ホテル、航空券が上がれば、公式インフレ率以上に高くなったと感じる可能性があります。

円で考えると為替の影響も加わる
日本人留学生が感じるセブの物価は、フィリピン国内のインフレ率だけでは決まりません。 ペソに対する円の為替レートも影響します。 現地価格が変わらなくても、円安・ペソ高になれば、日本円での支払額は増えます。 日本円で見た費用の変化は、概念的には次の2つに分けられます。
- フィリピン国内での価格変化
- 日本円とフィリピンペソの為替変化
例えば、現地価格が5%上がり、同時に円から見たペソが10%高くなれば、日本円での負担増は単純な5%ではありません。 公式CPIと日本人の体感物価を比較するときは、為替を別に確認する必要があります。
留学生の学費・生活費と公式物価指標を比較する
学校料金や個別商品の価格は、地域全体のインフレ率と同じ割合では動きません。公式指標で分かる範囲と、同じ条件で実測する価格を分けて確認します。
学費がCPIと同じ割合で上がるわけではない
- 教師・スタッフの人件費
- 食材費
- 電気・水道
- 建物賃料
- 寮の維持費
- 教材費
- 政府手続き費用
- 海外市場での販売価格
- 為替
- キャンパスへの設備投資
Cebu Cityのインフレ率が8.4%でも、すべての学校が料金を8.4%引き上げるわけではありません。 料金を据え置く学校もあれば、年度の切り替え時にまとめて改定する学校もあります。
地域別CPIで学校の生活費を比較できる?
地域別インフレ率は、その地域全体の価格変化を理解するために役立ちます。 しかし、「Lapu-Lapu Cityのインフレ率が低いから、マクタン島の学校のほうが安い」とは断定できません。 インフレ率は、物価の高さではなく、前年からの変化率だからです。
| 指標 | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|
| CPI | 基準年からの価格水準 | 個別店舗の価格 |
| Inflation Rate | 前年からの上昇率 | どの地域が最も安いか |
| 学校料金表 | 学費・寮費 | 学校外の生活費 |
| NaviCebu実測 | 特定商品の現在価格 | 地域全体の平均物価 |

留学生が確認すべき「体感物価」
- 500ミリリットルの飲料水
- 米1キログラム
- 卵12個
- 基本的な外食1食
- コーヒー1杯
- 洗濯1キログラム
- 1か月のモバイルデータ
- 同じ区間のGrab
- 日用品
- 基本的な診察料
これらを毎月または四半期ごとに同じ店舗、同じ容量、同じ条件で調べることで、留学生向けのCebu Living Cost Indexを作れます。 公式CPIとNaviCebuの実測価格は、混ぜずに並べて示すことが重要です。

公式データと実測データの違い
| データ | 内容 | 更新方法 |
|---|---|---|
| PSA CPI | 公的な消費者物価指数 | 原則毎月 |
| PSA Inflation Rate | 前年同月からの上昇率 | 原則毎月 |
| 学校公式料金 | 学費・寮費・現地費用 | 料金改定時 |
| NaviCebu Field Data | 留学生が買う商品の実測価格 | 定点調査 |
| 為替 | 円とペソの交換比率 | 日々変動 |

まとめ
2026年7月の物価上昇率は、Cebu Provinceが10.9%、Cebu Cityが8.4%、Mandaue Cityが6.6%、Lapu-Lapu Cityが5.7%だった。 Cebu Provinceのインフレ率には、統計上独立して集計されるCebu City、Mandaue City、Lapu-Lapu Cityは含まれない。
2026年7月の所得下位30%世帯のインフレ率は、Cebu Provinceで13.7%、Cebu Cityで9.7%、Lapu-Lapu Cityで6.9%、Mandaue Cityで6.1%だった。 インフレ率の低下は値上がりの速度が遅くなったことを示し、物価そのものが下がったとは限らない。 日本人留学生の体感物価には、フィリピン国内の価格上昇に加えて、円とペソの為替変動が影響する。
インフレ率は、物価の高さではなく、前年からの変化率です。公式CPIとNaviCebuの実測価格は、混ぜずに並べて示すことが重要です。